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9(by Meu)
「誰だアンタ。まあいいか、山岡さん、ラーメン戦争だ!」
タケシは威勢のいい声を上げた。
オヤジは、
「山岡さんとやら、腕の方、見せてもらうぜ」
「ああ、ちょっと厨房借りますよ」
山岡はそう言うと、厨房に入っていった。
「これは大変なことになってきたわ。山岡さん、大丈夫かしら」
真里が呟いた。何故か、山岡を応援していた。
勝負は一本勝負。タケシと山岡が醤油とんこつラーメンを作り、真里がオヤジのラーメンと比較し判定する。果たして、誰が究極のラーメンを作るのだろう。真里はドキドキしていた。
最初にラーメンを作ったのはタケシだ。
「どうだ、真里!?」
真里はラーメンをすすると、
「…うーん、率直にいうと、悪くない。でも、何だろう、何かが足りないわ」
「なんだと!?」
タケシが驚愕の声を上げる。
オヤジと山岡もラーメンを食べた。
すると山岡が、
「タケシさん、アンタのラーメンに何が足りないかを教えてやるよ。オヤジ、アンタにもだ!」
「な、なにい!?」
山岡は、厨房に入ると、ラーメンを作り始めた。