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リレー小説「再会」(仮)  作者: Meu × J.H
6/11

6(by J.H)

Barの重い扉を開けると冬の風が一気に身体を吹き抜けていった。


真里とタケシに続いて、あのマティーニとダンスミュージックをプレゼントしてくれた男性が出てきた。


男性はそのまま、歓楽街に

消えていこうとしていたが、真里は


「あの。マティーニと音楽、ありがとうございました」と礼を言った。


男性は振り向き、若干、

ろれつが回らない感じで


「いえいえ、こんな白子の様な肌の美しい方に出会えて幸せな夜でしたねぇ。僕は、あと、1、2軒ほど寄っていきます。では、行って参ります!」


男性は歓楽街の街に消えて行った。


「あの人、どっかで見た事あんだよな」

タケシは言った。


「そうなの?」真里はきき返す。


二人は夜の街を歩いた。

いつしか、真里はタケシの腕に自分の腕を絡めていた。


タケシも嫌がる事なく、

歩いている。


真里の心の中では、DJ KAWASAKIのアルバム「PARADISE」に収録されている「Journey」が流れていた。


まだ、タケシと恋人同士だった頃、よくドライブで聴いていたのだ。


ドライブは決まって夜中から、明け方まで。


まぁ、今夜は車ではなく歩きだが。


金曜の夜、

真里はそれだけを楽しみにしていた。


タケシと別れた後は、しばらく自暴自棄だった。で、やっと見つけた新しい金曜の夜の予定が例のBarというわけだ。


「なんか、腹も減ったな」

タケシは呟いた。


「この時間に食べると太るよ」真里もそうは言ったが、会社が終わって

Barに直行だったので、何も食べていなかった。


「どこでもいい、飯屋はないのか?」とタケシは辺りを見回してる。


「これから行く店にゴハンないの?」真里に言われると「そうだな」

とタケシは落ち着いた。


こんなどうでもいいやり取りを真里は楽しんでいた。


「おっ、ここ!」


タケシと真里は店に近づく。しかし、様子がおかしい。


真っ暗なのである。


と、その店の入り口に


「本日、親戚に不幸があったので、急遽、お休みさせて頂きます。申し訳ございません」


と張り紙があった。


「マジかよ」

タケシは唖然とした表情をしている。


真里は「しょうがない、戻る?」とタケシに言った。


タケシは頷いた。


二人はまた、Barに引き返した。

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