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リレー小説「再会」(仮)  作者: Meu × J.H
10/11

10(by J.H)

山岡は慣れた手付きで野菜を切り始めた。


オヤジは

「・・あんた、一体何者なんだ?」と不思議そうな目で見ている。


タケシは、真里の横顔を見ながら、美味いラーメンを食べさせてやれない自分を心の中で責めていた。


と、タケシのスマホがブルッとバイブ音を立てた。


画面を見ると、

Lineの通知が来ていた。


タケシは冷静な顔をしていたが、内心背筋が凍りそうであった。


「どうしたの??」


いきなり、真里がスマホを覗き込んだ。


タケシは慌てて、

「いや、何でもない。ゴメン、俺、ちょっとトイレ。山岡さんの事、代わりに見ててくれ」といい足早にトイレに向かった。


真里はそんなタケシをポカンと見ていた。


トイレの個室の中で、頭を抱えてタケシはうずくまっていた。


Lineは「サヤカ」からだった。


このサヤカはタケシが同棲している彼女ではなく、友達の紹介で知り合った

JDだった。


タケシは今朝、サヤカに

「ゴメン、中々会えなくて。ホント心が苦しい。早めに卒論出すから、それまで待っていて欲しいな」とLineしていた。


タケシは35を過ぎていたが、見た目が童顔なのもあり、サヤカには同じ大学生だと嘘をついていたのだ。


サヤカからのLineには、


「うん!大丈夫!待ってる!卒論提出、出来たらタケちゃんにいっぱいワガママ聞いてもらおーっと 笑」


と書いてあった。


タケシは彼女がいながら二股をし、しかも、今は元カノである真里とも一緒にいるのだ。


唖然としながら、

トイレを出ると


「さぁ、出来たぞ。食ってみてくれ」


山岡はカウンターにラーメンを出した。


それを見て、真里とオヤジは驚いた。


なんと、そのラーメンには・・

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