表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/18

0 かくして氷河期は来たれり

 コラリウム王国暦335年、一人の女が後宮に入る。

 美しい金の髪と紫の瞳を持つ彼女は瞬く間に国王の心を捉え、虜にした。

 彼女は国王と互いに支え合い、後に黄金時代と呼ばれる平和な時代を作り上げる。


 コラリウム王国暦342年、国が大きく傾く。

 美しい金の髪と紫の瞳を持つ女との享楽に耽り、国王は政を疎かにした。

 多くの民が飢餓に苦しむ中、二人は国費をいたずらに浪費し、贅の限りを尽くす。


 コラリウム王国暦346年、女が捕らわれる。

 国王を惑わし国を傾けたとして、女は国外へと追放された。

 それを期に新たな王が立ち、国は再び栄えてゆく事になる。


 この十一年が、「魔女の悪夢」と呼ばれる王国最大の危機である。

 「傾国の魔女」と呼ばれたその女の名は、ヴィオレッタ・レオナルディ。

 国を傾ける前は宮廷魔術師として絶大な信頼を得た「魔女」であった。


 彼女の出現により、人に紛れて暮らしていた魔術師達は、人から遠ざけられるようになる。

 かくして、魔術師達に就職氷河期が訪れたのだった――。




『コラリウム王国史24巻』より抜粋

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ