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戦姫様は一歳児から天才児  作者: 文紙 新
一章:合縁奇縁
8/66

Part7.5 アイナ…楽しい話して?

※初心者注意

前回のあらすじ

ファナの締め技と口説き

 私はファナと抱き合って寝てたため、アイナは起こすかを迷いに迷って起こしたらしい…今、私はアイナのことをより知るため、質問攻めをしていた

「どうなったの?」

「勿論負けましたよ。今ここにいるわけですからね」

「やっぱり強いんだ…父様…」

「えぇ…あの人を相手取るなんて私は無理です。騎士団長やイゼルカさんが守らなくていいでしょって言うぐらいですから」

「マイルさんとイゼルカさんは強いの?」

「えぇそうですね…素手で私を倒せるんじゃないですかね…」

 そんな話をしているとき、イハルが尋ねてきた

「おはようございます。姫様」

「おはよう」

「姫様、機嫌が良い様ですね?」

「そうだね…人のことを良く知るために始めにアイナさんの話を聞いててね?」

「そうだったんですか…姫様…俺は、姫様に不満を一度抱いてしまいました」

「急に何?」

 なんか、急にこう改まって話し出すのを知ってる気がする…

「いつか…姫様はこの国を滅ぼすために剣を振るうかもと…考えてしまいました…」

「どうして!?」

「わかるなぁ…それ。いつか、何かの拍子に善性がなくなったらって思うとね…」

「そうですね。姫様ならやりかねないし、達成しかねない」

「えぇ!?」

「残念ですが…昨日までの人の事を知ろうとしてない姫様なら…人の事情を理解することも一生ないままだったら…何かの拍子に暴走するかもと私でさえ思います」

「…そ、そう」

 前科あるとはいえ…そこまでとは…

「そ、それで…イハル…?」

「はい。そう…父に告げたら…父が言ったんです。自分が仕えたいと思い、仕えたのだから、死ぬまで忠義をつくせ。逃げるなと…」

「それで…?」

「それから俺は…考え直してみたんです。忠義とは何かと…俺は、もし仮に姫様が間違った道を歩もうと…どこまででも付いて行くと誓います」

「良く言った!」

「どうして、ファナが偉そうなの…?」

 イハルまで変に…アイナはまぁ…いつも通りかも?

「じゃあ…イハルもアイナの話聞く?」

「勿論、聞きたいです」

「そんなに?じゃあ…コホン…では…」

 そうして語り出したのは、アイナがこの国アーティレイ王国から遠く離れた集落にいたときの話だった


 蝉の声がこだまする暑い村。私が生まれた島から西へ少し離れたところにある、この村は巨大な湖畔に浮かんでおり、数多くの家々が点々と存在していた。各家から家へと移動するだけで大変であった

「相変わらずボートでの、移動はなれない…」

 齢十歳にして親元を離れ、この村で暮らしてある理由は、私が好奇心旺盛な性格からだ。この村で私は治癒魔法士をしており、今は各家を訪問し、治療以外に助けを必要としてないかを尋ねて回っていた。そう、私はお人好しだ超が付くほどに…だから、人が助けを求めていたら迷わず手を貸していたため、治療費で生活するのではなく、お礼として貰ったもので生きていけた

「よし、今日も潜るか!」

 そして…私がここに居続ける理由楽であった水中の探索…この湖には洞窟のように入り組んだところがあり、そこに潜っていく…私は湖の水から血液直接酸素を取り込ませることもできるため、長い間潜れる。しかし、しっかりと探索すると時間もかかる。そして、魔力が切れれば息が続かないため、限界はもちろんあった。だが、数週間と掛かった潜水も、この日が最後の潜水となり、今日で探索が終わりを告げるのだろうと確信していた。最後のエリアを見つけてしまったのだ。そこには大きな魚とおそらくお宝がある場所があった。前回潜ったときは魔力が切れそうということで、引くことになったが、今回は違う

「一直線で行って、速攻で倒して取って帰る」

 それだけだったからだ…そうして潜って十数分。そのエリアに辿り着いた。広いエリア、だが、他に続く道もない最後のエリア…そこにいる巨大な魚…コイツは後にわかることとして、サーバルフィッシュと呼ばれる大きなヒゲを持った電気を操る魚らしい…

 そんな奴との対面…当然奴を倒さなきゃお宝にはありつけない…やるしかない!操血魔法は水中でも集中すれば血を固めて使える。常に再発動を繰り返すわけではなく、しっかりと打ち固めてるため、岩魔法と言っても遜色ない。そんな魔法で使った槍は硬い鱗を持つ魚であれ刺さる…近づければ…初撃…奴に入れようと近づいたとき、初めて電撃を受けた。初めての衝撃で、怯む肉体。酸素の吸収が滞り、余計にキツくなっていく。息を整えるという表現は正確ではないだろうと思う。だが、行うことは呼吸と変わらないこと…少なくとも私にとっては…だから、安全な位置で落ち着いて行えば造作もない。安全な位置ならね!電撃を食いながら、まともに呼吸できない…だが、近づかなければ攻撃は通らない…八方塞がり的な感じの状態であり、ヤバい感じ!そこで閃いた私…遠距離攻撃ができないのは、血を散ってしまうから…血が散って…ぷぷ…コホン…なら、ガチガチに固めた槍を投擲…したんだけど…コテン♪と音を立てることさえせず、普通に奴に届かず水底に落ちた

「えぇぇ!?ちょっ…!?」

 思わず声が出た。出てなかったかもしれなかったが出たと思う。奴も奴で『えぇぇ…あれぇ…?』って感じの困惑の表情している。間違いない。口をポカンと開けているからな!二投目、一工夫を加える。血で作っているため、槍を触れずに操ることが可能なため、回転を加えて投げる…刺さった!…と思ったら…槍がふにゃぁ…っと折れ曲がり、消えた。…そう、角が取れすぎて細くなりすぎたのだ。奴も再度困惑の表情…諦めてもう一回近づいてみる。無害アピールをして…

そしたら何かを察したのか電撃で攻撃をしてこなかったところに!すかさず!ビューン!…と三投目…なんと…動いているヒゲが作る水流に流され、刺さらなかった…気まずい雰囲気が流れる…いや、流れていたのは水だけだったかもしれないがな!…まぁ…そんな感じで、なんやかんや電撃を我慢して殴って勝った!


「そんな感じです」

「どんな感じ?つい六、七年前のアイナさん…大雑把が過ぎると思うんですが!?」

「語っているのは今の私ですがね」

「うん…もっと酷いかも…」

「いやいや、楽しめるように語る工夫でもあるんですよ?」

「そうか…そういうもの…」

 そういうものとして受け入れれば、今のもまた一興なのか…

「まぁ〜そんなこと考えてませんが」

 …だと思ったよ…うん

「でも…姫様この短時間で私を知ることで変化が出てきたんでは?」

「…確かに人のことを知る大切はわからなくもないって感じ…でも、皆の事だけじゃない。いろんな人に何かがある。だから…もっと知りたいって感じは全くもってない。あくまでも私に親しい人だけな感じ…」

「一歩前進で、いいんじゃないですか?少なくても私の髪色覚えられれば成長でしょう」

「ファナ…何その怖い話…」

 髪色を覚えていない…それは…それは…紛れもなく

「イハル…実話なんだ…それ…私は昨日までファナ、そしてイハル。君の髪色に全くもって関心を持っていなかったから…覚えていなかった…」

「私の髪色は覚えていたらしいですがね〜」

「それは…髪色気にしたときもあったから…そのときに…比べてたから覚えてて…」

「目、俺の目は覚えていますよね!?」

 目を隠しながら、イハルは訴えかけてくる

「えーっと…しっかり目を瞑って…思い出してるから待って………ダメだ…全然ダメ…」

「んな…あぁ…あ、そんな…」

 絶望。イハルの顔から光が消え、地に手を着き、項垂れたイハルの姿を見てファナが言った

「こうなるから…しっかり覚えましょうね?」

「皆のことはもちろん覚えるよ。寧ろ…もっと知りたいぐらいだし…」

「最低限のことぐらいは…ある程度全員…覚えましょうね?」

 少し、威圧感のある語気の強い声で言われ、私は「はい…」と力無く返事することしかできなかった…


ーー木を見て森を見ず。これは人付き合いでも大切な事であるのだろう。少なくとも今はそうだと断言できる。 


 ターニングポイントへの思いが様々ある。だが、分岐点へは戻れないことしかない。だから…これでもよかったそう思えるようになりたいと考えながら、日記を閉じる

率直に感想を述べると本当に書き終わるとは…といった感じです。明日…というより、今日も新しくまた書く可能性があるため、怒涛の投稿ラッシュになるやも知れません…

今回はアイナをメイン視点に書きたいと思ったら筆が止まらなくなったといった感じなので…Part8という表記ではなく、Part7.5となっております

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