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戦姫様は一歳児から天才児  作者: 文紙 新
一章:合縁奇縁
6/66

Part6 "友"達へ…

※初心者注意!

前回のあらすじ

 ボコして、ボコした

(今回は前回の中途半端の続きです)

 ユゼイネアさんの静止の声と同時に、彼の元へ駆け寄り、傷を治す

「あ、ありがとうございます…姫様はやはり天才ですね…私なんかと違い…」

「…どうして貴方は全力を出さなかったのですか?」

「え?」

「貴方、先程の鍛錬をしていたときの方が動きを素直でした。無駄がなく、太刀筋も鋭く速い。そして、何よりも全身に流れてた魔力量も多かった…どういうことですか?」

「…」

 彼は黙り、何も答えない。そんな状況に痺れを切らしたユゼイネアさんが喋り出す

「彼、ラインハルトは誰かと決闘をするときなどに無意識のうちに手を抜いてしまう癖があるんですよ」

「なるほど……誰かを攻撃するのが怖いのですか?」

「えぇ…まぁ…」

 剣士として高みを目指したくはある。ただ…誰かを傷つけるのが好きではないと…それ故のこの流派の選択と…うむ…

「ラインハルトといいましたか…少し…お話できますか?」

「えっと…あ…は、はい」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ファナは修練場に残り、アイナと共に、ラインハルトを城内に連れ込んだ

「これはまた問題になるなぁ…(ボソッ)」

 小声で言っても聞き取れてますよーアイナさーん?そんなこと重々承知の上だよ!…さて、気を取り直してお話しを…

「ラインハルト。楽にしてもらって構わないよ」

「…は、はい」

 そうは言うが緊張しまくりじゃないか…はぁ…

「どうして誰かを傷つけることに怯えてるの?」

「…昔…私は従者の方と遊んでもらっていたときに突き飛ばしてしまったことがあって…それで…大怪我をおわせてしまい…」

「なんだ、そんなことですか。その程度なら私も昔メイドを燃やしたことが…あ…」

 空気が冷たい。冷たすぎる。息が吸えないほどに凍りついている…

「え、えっと…まぁ…その人は結局手当したから…無事でね?それで…」

「はぁ…姫様なんのフォローにとなってないですが…少し落ち着いてください。ラインハルト様?姫様は少し錯乱しているのでお気になさらないですください」

「あ、はい…」

 すごく不甲斐ない…なんと言えば…

「まぁ…姫様は昔は力を制御しきれてなかったんですよ。でも…姫様もラインハルト様も成長して…力を制御できるようになっているわけです。それに…姫様はラインハルト様がおもうよりだいぶ弱くないですよ」

 すっごい…フォロー!流石だ!見直したぞ!やっぱり年の功!(アイナは今少し馬鹿にされた気が…と感じたらしい)

「…そう。私は貴方が本気でかかってきても対等に戦える。ファナもそう。ファナ…対等に決闘できる相手がいないってぼやいてたから…多分ユゼイネアさんは暇が少ないからファナだけの相手をしてることはできないから最近のファナの成長が遅いんだよね。だから…ファナと私の前では本気で…殺す気でやってもらって構わないよ?」

「で、でも…」

「こうして、タメで話している時点で色々と問題だらけだから気にしないでいいのに…それなら…友達にでもなります?断らないですよね?」

「うぐ…では、よろしくお願いします…」

 少しズルかったかな?ま、いっか!こうしてラインハルトと友達になった(強制的にだけど…)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「皆まだ言わなくとも構いませんよ?」

「そうか…そう、そうかぁ…んーそうなのか?」

「はぁい!」

「自室に男の子を呼ぶのは一旦控えようか?」

「自室に呼ばなければ良いと?」

「まぁ…今回はそれだけだったしな…」

 今回の説教はセリフが六個で終わった。凄く素早く解決した

「…から今日も来たんですね」

「えぇ…不完全燃焼ですからラインハルト。勝ったら貴方のあだ名をイハルにさせます!」

「どうしてそこを取るんですか…にしても今日は昨日と違い、テンションが高いような…」

「ラインハルトも明るくなってますよ」

「初めてですから…殺す気でやるなんて…どこまでやれるか…行きますよ?」

「いつでも…」

 一歩目、前回より大きく、二歩目を出すまでが二、三倍は速い。だいぶ避けるのがキツイが…間一髪で回避したが…二、三撃目もすぐに飛んでくる。隙がないな…いや、速くなって私が対応できなくなっているだけで基本的な動きは変わってない…なら!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「そよ風よ我が呼び声に応え…」

 詠唱!?魔法…いや、姫様は無詠唱でも、決闘なら十分の威力を出せるはず…ブラフ…いや、無詠唱でも打てるなら…違う、上位の魔法で一帯を飛ばし、状況をリセットするのが目的の可能性が高い!攻めあるのみ!

「…炸裂する微風(バーストブリーズ)

 そよ風とは思えぬ勢いで砂埃が舞い、咄嗟に顔を少し覆う。ただ、私も当然姫様もそのとてつもない勢いの風で飛ばされることがなかった…そよ風というのは人にはってことかと納得していたとき、私は姫様を見失ったこと気づいた

「…っ!!!」

 背後に気配を感じ、勘で剣を振り、応戦したが…

「いない!」

 空振った!いくつかの気配を感じる…砂埃が晴れるまで全てに対して全力で打ち合う覚悟でやる!

「…ッシィ!そこだ!」

 当たった感触が確かにあった。そして丁度砂埃が晴れるが…そこには…

「岩!?」

 バコンという音と共に気を失う…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「卑怯とは言うまいな?…ってあれ?クリーンヒットしちゃった?て、手当てを!」

 少し格好つけるため遊んでいたら後頭部に当たって一撃で倒してしまった…うーん…やっぱ魔法は封じるべきか…

「姫様…次は私ですね」

「ファ、ファナ…まだイハルは起きてないんですよ?無事か確認を…」

「怪我は治したのでしょう?大丈夫です。実は昨日私と日が落ちるまで打ち合ったので…頑丈さは私がよく知っているので保証します。それに…イハルがリベンジをしたのなら、私もリベンジをしたいんです」

「…んーうーん…まぁ…そういうなら…」

 そうして私はイハルを少しどかし、剣を構える。私は魔法を使わないと心に決め、一歩目を踏み出し、打ち合おうとしたのだが、唐突に木剣を投げ捨てたファナは私に抱きついた

「ちょ、ちょっと…ファナァ!?」

 動揺が隠せない。その隙にファナに倒され、背が地に着く

「げ、限界…」

「ははは。姫様。私の一勝ですね」

「卑怯な手を使ったのに何を…」

「先程卑怯とは言うまいな?と魔法の知識の浅いイハルに魔法を使いまくって何を言っているんですか?」

「うぐ…」

「勝ったので言うこと聞いてもらいますね」

「そんな約束してないんですが…」

「姫様の二歳になるときの誕生日は私達も祝わせてもらいますね?」

「…っ!?」

 そうか…一昨日祝ったから…今度は…ってことね…少し照れくさい気分…

「寧ろ祝わないつもりだったんですか?そんなことは許しませんよ?」

「へへ…もちろんですとも」

 ふわふわ〜状態のアイナに似てきてないか?気のせいであってほしい…あれはなんか…その…嫌なんだよ…

そういえばなんか忘れてる気が…?まぁいいや…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「おや?ここに来るなんて久しいね?混沌の血のアイナ」

「もうそれで呼ばないで下さい。また敵に回りましょうか?」

「一年前までは自分のことを宿敵って名乗ってたのにねぇ〜」

「懐いな…」

〜一年前〜

「調子どう?」

「気が狂いそうだ。いくら血と肉を奪ったからとはいえ、自身の父を殺した宿敵に自分の娘を預けるやつがいるところに滞在しているとな」

「そうかぁ〜」

「チッ…今も護衛を付けないなんて舐めてるとしか思えないな」

「信頼と言ってくれ。君は子どもだけは殺さない。そして、お前は俺を殺さない」

「…そんなに私を信頼しているのなら私が姫様に兵を持たせたいっていったらいいのか?」

「お前がそう判断したならな。そのときが来たら許可を出す。ただ、近衛の候補はお前が見つけてこい。最低一人な」

「あんな事件があってすぐなのにか…」

「事件か…俺は事故だと思うけどな」

「…そうだな。あの愚か者が悪いと思う。血の魔法しか使えないとはいえ、魔法使いだから共感できる。射線に入ってくる方が悪いというのもわかる」

「そうだ。あのメイドがフレアの魔法の射線に入り、焼き焦し、そして殺した…」

「治癒魔法はあくまで治癒…蘇生ではない。傷は治れど…死の事実は消えない。完全に事故だ。この城ではな?外に広まったとき、それがどう受け取られるかはわからない」

「君が俺の父を殺しにきたようにか…まぁ…そのときは…俺がフレアの代わりになるさ…」

「そのときは私も姫様…いや、あの子を守りきる」

「やっぱ…俺の信じたやつは間違いなくいいやつだ」

………

「うげぇ〜いやのこと思い出した」

「いやぁ〜惚れさせちゃったかな?」

「私は姫様最推しなんで。てか、そういうことは冗談でも自分の奥さんがいないときにした方がいいですよ。それとも私がいるからって警戒を解いて気配を感知を忘れてたんですか?」

「え?あ…メーテ?ごめんて!」

 …必ず姫様を守る。私が死ぬそのときまで。あわよくば…ファナと一緒でもいいから、添い寝…してみたいなぁ…

 その後イハル、フレア、ファナの並びで川の字に寝ているのを見つけたアイナ。私を起こしたアイナは『久しぶり殺意を覚えましたよ?男に殺意を覚えた数は数知れず。しかし、子どもには初めてです』と訴えてきたので一緒に寝た


ーー三本の矢の話はしたが、あのときは二本としか思っていなかったが、そのときから既に三本であることに気づいていなかった。そして今は四本となり、友という単数ではなく、友たちと呼べるようなった日だったな。

 日記を閉じ、戸を閉じ、目を閉じ、思いにふけながら私は寝た

熱が引いたので、夜更かしして書きました。これからも応援してもらえると嬉しいです。



どうでもいい話ですが…最近は微百合さえなく、物足りないと思ってました。何事もなければ百合百合していきたいと思ってます。

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