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戦姫様は一歳児から天才児  作者: 文紙 新
一章:合縁奇縁
5/62

Part5 久しぶりに勝負

※初心者の粗末さ注意

前回までのあらすじ

 ファナのことになるとおかしくなるフレア、ファナの誕生日を決め、魔剣をプレゼントした。

 昨日、ファナは五歳になった。まぁ…一月前に適当に決めた誕生日だけど…いや、そもそも四歳ってのも見た目的にって話だったし、気にしないでおこう。

 そういえば今日はファナは剣の鍛錬のために騎士団の方に行ってるんだったか…今日の課題の魔法陣を描くのも終わったし提出して、顔を出しに行こうかな…

「先生。課題終わりましたので、確認をば」

「了解しました。…よくできてますね。今日の分はもう終わりですが…何か他に授業受けます?」

「いえ、今日は騎士団の方に顔を…久しぶり剣を振って決闘をしたいので」

「わかりました。私はいつも通り図書館にいますので用があればいつでも…」

「はーい」

 先生が出て行ったのを確認し、ドレスから運動に適した薄着に着替えた。アイナを呼び、付き添わせて城の隣にある騎士団の修練場へ向かう。最近は少し肌寒く、肌に当たる風が少しキツイが、動けば暑くなるだろうと思い、気にならない

「姫様変わりましたね」

「え?何処が?」

「なんというか…よく周りを見るようになって心の余裕ができた感じですね」

「そうかな…そうかもしれない」

 前は寒さどころか誰かを付き添わせるなんてことさえ、どうでもいいと思ってた気がする…

「それに〜なんか明るくなって、と〜っても可愛くなった気がするよ〜」

 頬をプニプニしながらそう言われる

「…」

「照れてるんですかぁ〜?」

 こいつ…ちょけてんな…こっちもからかうしかないよね?

「アイナもより大人になって、色気が出てきたからより可愛くなったよね」

「そ、そうですか…?」

「動揺しすぎ。子どもに負かされるなんて本当に可愛いねぇ?」

「うぅ…」

 そんな他愛のない気の抜けた会話を繰り返していると修練場に着いた。そこでは十代の騎士見習い達がユゼイネアさんに扱かれていた

「あの人…基本的に暇じゃないはずなのに私が行くといつも居ない?」

 私がここにくるのは週に一回ぐらいで、時間帯もバラバラ…基本的に城内の中庭でファナと組み手するか、マイルさんか父様に剣を教わる。ここ一月はは剣をまともに振ってすらないけど…

 そんな扱かれている騎士見習いの中に一際体躯の小さい奴が二人いた。一人はファナ。それはわかる。しかし、もう一人は…

「誰だあのチビ」

「姫様?あなた様が一番小さいですよ」

「そういえばそうだった」

「あの子…いえ、あの方は我が国の門番の御子息ですよ」

「門番?」

「えぇ。槍と魔法の腕が凄い方で、門を…いや、この城下町を覆う壁をほぼ一人で守ってらっしゃるんですよ。彼の父…イゼルカ・オーティンス様は…」

「へぇ…そんなに凄い人が…」

「おや?姫様!おはようございます!」

「おはようございます!」

 ユゼイネアさんに見つかり、皆が片膝を地に着け、騎士見習い達の大きな声で挨拶される。ファナも例の子もこちらに振り向き、声を出す。義務だしね…正直めんどいけど…

「お早う御座います。皆様方。楽にしてもらって構いませんよ」

「姫様。誰かに御用がおありでしたでしょうか?」

「いえ、皆様の様子を見にきただけです。いつか…それこそ私が王になった頃にはこの国を守って下さる方々の姿をね。それと…久しぶり剣を振りたくなったので一本木剣を見繕ってもらえますか?」

「了解致しました。セロト。小さめの木剣を取ってきてもらえるか?」

「は、はい!」

 セロウと呼ばれた十二、三歳の少年は木剣を取りに物置小屋に走って行き、すぐに戻ってきた

「こちらをどうぞ。姫様」

 片膝を地に着き、私の目に合わせて渡してくる。私は木剣を取り、軽く振り回す。うん、いいね。やっぱり大きいけど振りやすい

「ファナ。お相手を頼めますか?」

「はい」

 『ファナと?』『大丈夫か?』と聞こえるが無視して木剣を構える

「まずは軽くで」

「合わさせます」

 最初一歩目を踏み出し、二、三歩目で一気に加速する。初撃、ファナの右脇腹を狙い振り上げる。ファナはそこに合わせ受け流す。二撃、受け流して互いの横抜け、数歩先に進み、振り返って首を狙い合い打ち合う。三撃、足元を狙って木剣を振り、弾き合う。そして、互いに数は後ろに飛ぶ。それを二回ほど繰り返して一度剣を下ろし、息を整える

「さて…全力でやりますか…」

「ふー…相変わらずウォーミングアップなのに苛烈すぎですね…」

「そうですか?まぁ…なんだかんだでいつも付いてきてくれるじゃ…ないですか!」

 一気に加速し、懐に潜り込み全力で振り抜く。それをしっかり受けて繋げた反撃を、身を捩り避け、最小限の軌道で首を狙う。当然それも受けられるが、さっきよりも押し込めており、当たるギリギリで受けることになっている。その隙に裏に回り込み、腹部に思い切り振る。ファナは間一髪のところで受けたため、姿勢が崩れたかに見えたが、その勢いのまま私の剣を上に弾き飛ばされかける。耐えはしたが、私自身が飛ばされかけることになり、バランスを崩す。そこに体勢を立て直したファナが頭を狙い剣を振るが、身を旋回させ、剣で弾き、互いに一旦引く

「はぁ…無茶な動きをするのは疲れますね〜まぁ、疲労より楽しさの方が勝ってるんですがね」

「はぁ…はぁ…とても剣を久しぶりに持ったとは思えないんですが?」

「魔力の扱いも肉体も常に成長していますから」

「はぁ…私も成長してるはずなんですがね…」

 どう攻めようかと考えたが…でも、考える必要もないよね?一番大切なのは楽しむことだよね。一歩踏み出し、風魔法で先より加速して詰める。魔力で大幅に強化した肉体で、鋭く膝辺りに向けて剣を振る

「…っく!?」

 反応が遅れ、飛び損ねたファナは剣で受けたが、受けきれず、膝に剣が当たり、吹っ飛ぶ。畳み掛けるように胸元に風魔法を纏った拳で押し込もうとしたところで…

「そこまで!」

 静止の声で私は拳を止め、魔法も解く

「ありがとうございました。…ファナ大丈夫?少しやりすぎた」

「だ、大丈夫ですよ。足が痺れましだけです」

「一応、軽く治癒魔法掛けておくね」

 治癒魔法を掛けると筋肉が育たないとユゼイネアさんが言ってたが、迷信だと前に実証したので気兼ねなく怪我を直す。というか寧ろこちらの方が効率が良いから治癒魔法覚えろよと思う。魔力が少ない人が使うと余計に疲れるんだけどね。

 怪我を治してるとき、『姫様強よすぎる…』『剣術も魔法もできる天才という噂は本当だったのか…』等々聞こえてきたが、またも無視しようと思ったが、ある一言が聞こえてきて、つい反応してしまった

「戦ってみたい…」

「手合わせします?オーディンスの御子息さん」

「あ…すみません。お気になさらないでください。姫様もお疲れでしょう?」

「それはお互い様では?それに、私はそこまで疲れていませんので…」

「…では、お手合わせ願います」

 彼は剣を構えて、すぐにこちらに飛び出してきて、剣を振る。距離もそこそこあったため、剣で受ける。彼はすぐさま剣を弾き、再度剣を振る。私は事前にその一連の動き予測して、風魔法を使い、大袈裟に避ける…まずは、様子見かな………数回避けてわかったことがある。彼はこの国の騎士団の剣術の流派とは違う。この国で使われているもう一方の流派である…なんだったか…名前は覚えてないが、ともかくそっちの方の剣術の基礎はカウンターやいなしといった受けに特化した太刀筋を主軸とし、それを攻めに転用しながら…まぁ、要はカウンターの姿勢のまま突っ込んで相手の動きを誘発しカウンター。動かないなら攻撃。といった立ち回りの剣術。自身を守り、カウンターを繰り出すということに意識を割いてしまう既存の守りよりの剣術で攻めれないといったことをなくすために作られた流派らしいが、その難度から使用者は少ない。…ただ、おそらくだが、槍使いの万番の彼の父はこの流派を元にした槍なのだろう。だからこその選択。彼の見た目から歳は六つか七つ。歳の割には極まっている…が…これでは…ファナほどの脅威じゃないな

「あ…」

 彼に合わせ、懐に潜り込んだ。剣は振らない。利き腕の左腕で彼の腹に肘を打ち込む。反対の手で剣を振ろうとした彼の左腕を弾き、そのまま彼を押し飛ばして圧倒した


 ーー大切な者を護りながら敵軍を鎮圧するのに最も効率的なのは…全てを護りながら、反撃の一手で纏めて薙ぎ払うことだ

   ーー迅雷の魔槍使い イゼルカ・オーディンス

皆様こんにちは。お元気ですか?私は高熱を出したため投稿が一日遅れることになってしまいました。頭痛がする中書いたため、ミスが多いかもしれませんが、ご容赦ください。

…どうでもいい話ですが…剣術の流派の名前は全く思いつかなかったので各々勝手にお呼びください。とりあえず私は一般的な方をA、オーディンス家の人が使っている方をBと呼んでいます。

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