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戦姫様は一歳児から天才児  作者: 文紙 新
一章:合縁奇縁
4/66

Part4 誕生日を祝いたいだけだよ

※初心者の粗末さ注意

前回までのあらすじ

 友達ができ、風呂と寝食を共にした。数ヶ月後にフレアは自信を追い詰めてしまうことになったが、ファナに救われた。

 ファナと出会い半年ほどが経った頃。だいぶファナとの距離が縮まった。ファナはアイナに影響され、ガチガチの堅苦しい敬語で話すことが減って、話しやすくなった。そんなこの頃。ふと、ファナに誕生日を聞いてみた

「ファナって誕生日いつなの?」

「え?急にですか?」

「誕生日知りたくてさ」

「んー…生憎ですが…誕生日はない…というより、知らなくて」

「親から…いや、ごめん。気にしないで」

 親と過ごした記憶がないんだったっけ…忘れてた…

「謝ることなんて…私にはアイナさんって親がいるわけですし」

「そう?…でも、そうかぁ…誕生日ないのか…」

 誕生日がない…私もどうでもいい人に祝われるのが好きじゃない…だが、今は逆にファナやアイナの誕生日を祝いたいとさえ思うほどに、誕生日というイベントを重んじている

「そうだ!じゃあ、来月。来月をファナの誕生日にしよう」

「そんな簡単に…まぁ…ないよりかは、ですよね…」

「そうそう。盛大に祝お?」

「そんなに盛大に祝えますかね…」

「任せとけ。姉ちゃんよぉ!」

「なんかテンションおかしくないですか?また無茶して疲れてます?」

 確かにテンションがいつもとは違うかもしれない。しかし、私は色々とファナに借りがある。それを返したいと思っている。だから盛大に祝いたい。そのために…父様の下に直談判しに向かって…

「当然ダメだが?」

 デスヨネー。前(結構な頻度で何回も)にもこんな感じで否定されたからこそ、こうなるとは予測はしていた。

「今回こそは譲れないです」

「前回も前々回も譲歩したのはこちらなんだが?」

「そちらが譲歩した提案。それはこちらも譲歩した提案でもある…」

「急になんだ…母様に相談しても無駄だぞ…」

 母様…確かに私の味方をするだろう。しかし、今回こそは父様から直々に認めてもらう必要があると思っている

「つまるところ…こちらは母様に頼り、妥協案を提示してもらうことで解決する…ということはする気がない。ということです」

「なるほど…今回こそは本当の本当に譲れぬ事であると?そうか…誠意を見せれるのか?」

「もちろん見せれないですが?」

・・・

「…そうか…そうなのか……じゃあ…何か…一般国民の家庭でよく使われる…何かを達成する代わりに…というやつか?」

「私が達成できていないこと…それも私にとって難しい課題となるととんでもない偉業になりません?」

「スー…そうだな…」

「父様もおっしゃっていましたよね?仲間を友を大切にしろと…ならば、誕生日は祝うべきでしょう?」

「だが、しっかりとした誕生日ではないのだろう?それに…来月…それも十月の十日…国立記念日なんだがな…」

「私は国より!友をとります!」

「立派なことだが、自分が一国の王女である自覚あるか?」

「あったらこんなこと言ってないですわ!」

「はぁ…根負けした…国立記念日の祭りぐらいには出るんだぞ?」

 勝ったな…!!!交渉の時は最初に大きな要求をすることによって、本来通したい要求を通すことができるのだ…そんなわけで誕生日を祝えることになった


 それから一月…私は秘密裏にファナの誕生日のために様々な準備をした。私はなによりも頑張ったものがある…それはファナへのプレゼントだ。アイナにファナはのプレゼント何がいいかと聞いたら…

「え?剣士だし、剣じゃない?」

 剣…剣かぁ…魔剣がいいかなぁ…金額の心配はいらないだろう…だが、あまり高いものを買うのは父様は絶対に反対するだろうしなぁ…

「まぁ…難しいですよねー。一月でできるような物じゃないですし、高いですし…」

「作ろう」

「え?」

 そして、作り方を先生に聞くことにして…

「…魔剣…剣に魔力を流し、様々な効能を付けた物…あくまでも魔法をこめることだけですから、できますよ。剣は自身で調達をしてもらうことなりますが…」

「作ってもらってます」

 私は少し大きめな特別なその短剣を見せた

「短剣ですか…いや、ファナが扱う物にしては少し大きい気が…」

「ファナは身軽なので大きくなったら双剣の一対としても使える片手剣です。」

「なるほどなるほど…刀身は…少し薄めですね。では、まず、耐久性を高めるものは載せましょうか…」

「はい。まず、どうすれば…」

「まず、手で剣を覆って下さい。軽くですよ?」

 剣の刀身にそっと手を被せた。その上に先生の手が更に重なる

「私がサポートしますので、まずは剣が大きな魔力に耐えれるようにするため、ゆっくり隅々まで魔力を流してください」

「わかりました」

 ここ二月は毎日数個のペースでファナと魔石に魔力を流す練習をしているため、スムーズに流している。しかし、先生はより綺麗に過不足なく流していく。その精密さには感動を覚えるほどに…

「第一段階はいい調子です。このまま魔力を流し続けながら詠唱していきましょう。私に続いてください」

「…わかりました」

「ソリッド……と数分に渡る詠唱のが続き…

「これで…だいぶ強固になりました。かなり上位の魔法ですので疲れたことでしょう?一度休みましょう」

「ふあぁぁ〜……」

 溶けるように私は地面に崩れて突っ伏した。いつぞやのファナのように…

「あとはなんの魔法をかけるべきでしょうか…」

「ファナの戦闘スタイルによりますが…純粋に剣の扱いやすさをあげれるような…そんな斬撃を飛ばせるような魔法ですかね?」

 …どんな魔法がいいんだろう…というか、どんな魔法を掛けれるんだろうか?

「どんな魔法でも掛けれるんですか?」

「まぁ…基本的にはそうですね…」

「じゃあ…」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ファナの誕生日当日…私はとりあえず建国記念日の祭りに参加させられている。今、私がいるのは城の外を馬車で周らされている…

「さっさと終わらないかなぁ…」

「そういうこと言わないでください。姫様」

「だってつまらないし…アイナだってそうでしょ?」

「ま、そうですね…祭りなんて辺りを周ったり、騒いだりして楽しむものですしね」

「フレア様ーー!」

「あーはいはい…」

 手を振られたため振り返す。そんな感じで数十分が経った頃…路地裏に続くその道にいる稚児を遠くに見えた。

「ファナと同じような…いや、ファナとは違う…普通の才の子…」

「…フレア…大丈夫か?」

「あ、あぁ…えぇ…問題ないです」

 父様に心配されて気を引き締める

 全てを救える訳じゃない。それを忘れてはいけない

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「やっと…だ!やっとファナの誕生日パーティーの時が来たね…さぁ…急いで準備しよう。アイナ」

「そうですね」

 私とアイナは自室へと急いで戻り、パーティーの準備をする。私はあまり大きくても呼ぶ人いないなと我に返り、結局自室で祝うことに決めた。今、ファナはファナの部屋にて先生の授業を受けているため、バレないように慎重に準備をして…

「アイナ!準備できたから呼んできて!」

「了解!」

 小走りに走って行き…すぐさま戻ってきたのか、ノック音が響いた

「失礼します。姫様…」

「誕生日おめでとう!ファナ!」

「…」

 え?何この空気…

「し、心臓止まるかと思いました…に、にしても…まさか祝われるとは…」

「そりゃあ誕生日を聞いたし、いつもお世話になってるからね」

「お世話にって…私の方が…」

「今日はそういうこと言うのは無し。今日の主役はファナだからね?」

「わかりました。今日は…主役になります」

「よし。いい子。これ、プレゼント」

「これは…片手剣…」

「そう…でもただの片手剣じゃないよ?魔法がこもった魔剣だ。耐久性向上と…もう一つは是非、ベランダで振ってみて」

「で、では…」

 そうして、私達はベランダに出て、ファナは剣を構える

「い、行きます!」

 魔力を込めて振られた剣は…綺麗な線香花火のような火花を散らした…その後…私達はケーキを食べたり、遊んだりして…夜はふけていった…

「今日は楽しかった?ファナ」

「人生で今以上に幸せな日はないと思うほどには…楽しかったです!」


 ーー皓々と照る灯火は例え、離れ離れになろうとも私達を結ぶ約束の火となるだろう。

      ーー歴史に名を刻んだ騎士の格言集より

なんとか2日後(2日と数時間なので…汗)に投稿できたので大満足です…次は1日から2日後までに投稿します

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