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戦姫様は一歳児から天才児  作者: 文紙 新
一章:合縁奇縁
2/65

Part2 寝食共にすれば姉妹だよ!

※初心者の粗末さ注意

前回のあらすじ

 友達ができた。

 ファーナリアと友達になって…倒れた…ファーナリアに担がれ、自室に戻った記憶が微かにあるが…

「アイナ…私はどのくらい寝てましたか?」

「半刻ほど眠っていましたね。疲労回復も兼ねた治癒魔法を掛けたのですが…お身体の具合は…」

 少し気怠さが残ってる気がするが、この程度なら問題ない。

「問題ないと思います。…ファーナリアの下に向かいたいのですが…付き添ってもらえますか?」

「ご意向のままに…」

 そうしてファーナリアが居そうなところを訪ねに行くことにした…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「やはりここでしたか…」

 運良く一発でファーナリアのいる場所に辿り着いた。そこには地面に突っ伏してるファーナリアと筋骨隆々、喉仏も少しでてるいろんな意味でデカい女性がいた。ユゼイネア副団長…マイルさんの幼馴染で、自身のことを"男"と自称する物理的にデカい女性。

 この人はある程度まとも…な訳もない。寧ろ一番酷い。この人は"天然"で、加減を知らない。この人の訓練はキツすぎて、彼女の訓練に参加した訓練兵で病室が埋まることさえもあるらしい…

「…姫様?どうしてここに?」

「ユゼイネアさん。私は"友達"に会いに来たんです」

「なるほど…ファーナリア、起きろ」

「あ、あぁ…っうぅ…」

 彼女は呻き声を上げながら起き上がったが、すぐに倒れた。私は反射的に駆け寄り、治癒魔法の詠唱に取り掛かろうとしたが…それは叶わなかった。

「治癒魔法を掛けては筋肉は育ちません。彼女が自身の力で立てないのであれば、肩を貸したあげてください」

「ファーナリア、立てる?」

「…問題ないです」

 彼女は歯を食いしばり、震える足で立ち上がった。その危うい姿を見ると、何故か頭が回らない…

「…肩…貸そうか?」

「歩けます…」

 強い眼差しでそう言われ、私は大人しく側に付き添うだけにして歩いた。私はついつい支えよう手が出かけることがあったが、抑えた。


 そして…どう労うべきか…そう考えたが、自身の汗臭さが気になっていたため、お風呂に入ることに誘った………

「…弁明は終わりですか?」

「姫様自身がそう語ったんだ。私は悪くない」

「メイドはまだしも、お前は姫様に意見できる立場なんだからしっかり注意しろや!」

 怒号が響く騎士団大浴場…私は大きなタオルを羽織り、その様子を眺めていた。私にも落ち度があるため少し罪悪感がある…一体何があったか?

 それは、遡って三十分前、私達はお風呂に入ろうとしていた。しかし、私は王族や貴族用の浴室でファーナリアと共にお風呂に入ろうとしていたのだが、それを止める声があった。

「姫様!王族が下々の方と共に入浴など…」

 メイド長…小言がうるさく、アイナが愚痴ってたのを小さい頃から聞いてたからわかる。結構嫌われてる。私はキレかけたが、ファーナリアも頑張っていることを考え、面倒事を避けるため、私も歯を食いしばって耐えた。

 そのため、私とファーナリアが入れるところを考えた結果…騎士団の大浴場に行こうということになった。混浴…しかも男女比9:1であるため、"女"で入る人はいない。ちなみに、女騎士は自室で湯を沸かし、手拭いを浸け、体を拭ってるらしい。しかし、ユゼイネアさんは毎日入ってるらしいし…やはり変人…まぁ…この時間帯は人がいないらしい…そんなこんなで…入浴したわけで…

「穴場ですね…」

「穴場というほど隠れた場所ではないですがね」

「あったかい…」

 ファーナリアが溶けたような顔で湯船に浸かっているのを見ると心が穏やかになった気がする。

「ねぇ…ファーナリア?」

「ど、どうしました?」

「ファーナリアって長いから愛称を考えようってずっと思ってて、それでさ?ファナなんてどう?」

 ファーナリアの顔が輝いて見えた。大満足ってことでいいかな…?こうしてファーナリアはファナという呼び方になった。

 その後、私たちはのんびりして、そろそろ上がろうかな?と考えていたときに外から大勢の声が聞こえてきた。

 そして…多くの騎士にバレて…今に至り、父様の下へ呼ばれた。

「どうして騎士団の大浴場にいたんd…」

「私も最初はこの城のを使おうと思いましたよ?ただファナと共には入れないとのことで…」

「ファナ…フレアの近衛か…」

「お友達と入れないとは?そんな規則ありました?」

「いや、まぁ…格好はつかないという意味ではダメと言えるだろうな…」

「ですので、従者とも入れる浴室がでからまで私はあそこに通い続けますので」

「…ダメだ!少なくともお前は自身が一国の王女としての自覚を持て!」

「お断りさせていただきます!」

「どうして!」

「私は私です!何ものかに縛られる筋合いはないです!」

付き添いさせられるアイナの心情(どっちもどっちだよなぁ…はやく終わらないかなぁ…)


 ーー結論としてファナも一緒に入れることになり、夜も更けていった頃、私は自室へ戻っているところ…

「ねむ…」

「姫様?しっかりと部屋に戻って着替えてから眠ってくださいね?」

「わかってますとも…」

 …回らない頭で体を無理やり動かした。ファナは今どこにいるのだろうか…もしかしたら酷い待遇を…と不安になりつつあったとき、自室に着いた。部屋の戸をアイナに開けてもらい自室に入ると…そこにはファナが待っていた。

「おかえりなさいませ…姫様…」

 ファナは今にも寝てしまいそうなほど眠そうな顔をしながら私を待ってくれていた。

「ファナ…どうして私の部屋に…」

「騎士団長が寝ずに待てと…そして、しっかり出迎えろって…」

 おそらく、マイルさんが教えたのだろう拙い敬語で言葉紡いだ彼女はそのまま倒れたが、アイナが受け止め、そのまま私のベッドに寝かせた。

「寝てしまいましたね」

「修行に何なりと限界が近かったのでしょ…」

「おっと、姫様」

「着替えないといけなかったですね…」

 一瞬、意識が失ったが何とか持ち直し、ネグリジェに着替え、ファナと共に寝た…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 …その日はいつもより深い眠りだった。疲れていたからそれもそう。でも…姫様の隣だと…胸がほわほわして…心地いいからかもしれない…

 そんなことを思い出している現在…の少し前…私は着替えを済ませ、姫様と一緒に食堂に向かっていた。そして…また、姫様は注意を受けていた。

「あのですね…なんで注意を受けているから理解してますか?」

「理解する意味もない。私は!ファナと!一緒に!ご飯が食べたい!!!…ただ、それだけ!それに!寝食にお風呂も共にすればもう姉妹って言っても過言じゃないでしょう!」

「過言ですよ!…はぁ…これ以上ことを荒立て続けるのもいいことないですよね…わかりました。国王様は私が説得します。ですが!今度から私に相談してください!姫様、従者の方に責任追求が来ることもあるので気をつけてくださいね!?」

「そんなことになったら私はこの国を墜とす」

「本当にしそうなのでやめてください…」

 …私は友になる者は間違えてないと胸を張って言える…しかし…主にする者は間違えてしまったのかもしれない…そう思った…

最後まで読んで頂きありがとうございます。1日毎に更新するのは少し厳しいのですが、できる限り毎日精進していきます。

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