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21話 緋色の目覚め

◆◇◆◇



機械的な広い球状の空間内に、四方4体の異常生命体が姿を現した


「第一評議長、時空完全推測者。ここに」


1体は本や紙の集合体。


「第二評議長、半液状型高次元侵略種体ダークマター最上位存在クイーン。ここに」


2体目は人型で白衣を羽織り黒い漆黒の仮面を被った元人間。


「第三評議長、ビルダーマスター。ここに」


3体目はヴェルデント商会の商会長。


「第四評議長、不安定異常保持存在。ここに」


目を閉じスーツを着用した仏頂面の少女が、定位置に立つ。


4体の異常生命体が集まった時、第一評議長がその場を取り仕切る。


「今より、異常評議会緊急会議を執り行う!まずは先の指令による緋色信仰本拠地での戦闘。第四評議長には色々と多忙にしてしまった」

「だがこれからもこき使うことに変わりは?」

「無い!」


やれやれと言う雰囲気を漂わせ、仏頂面の少女、第四評議長は軽く息を吐いた。


「さて、議題は既に知っての通り緋色が動き始めた件について。緋色は我ら評議長1体分に相当する異常と影響力を保有している危険な存在。今回の会議では、この事態に対する我ら異常評議会の立ち位置を決める。何か案がある者はいるか?!」


第三評議長が手を挙げた。


「動いたと言うものの、資料を確認した限りではただ瞬きをした程度。今はある程度の備えを準備するだけに留め、新たな問題が発生すれば随所対処を行う形でよろしいのでは?」

「採用!」


「はぁ、いちいち場を提供するこっちの気にもなってくれ。第二評議長権限でその辺の草むらで良いだろう?こんな短過ぎる会議は」

「何事にも体裁は必要ですよ?主に資金提供で異常評議会に貢献している私にこそ、そう言った権限があると思いますが」


「貴様……それは部下の手柄だろう……」

「部下の手柄は商会長である私の手柄です」

「はぁ……」


「部下持ち組織持ちの皆と違って、私はたった一体で評議長……ぼっち……」

「第四評議長……それを補って余りあるほどの異常があるから落ち込むな。地力なら第二評議長である私やこの鬼畜商人にも引けを取らないぞ」

「酷いですねぇ」


「マウント合戦なんて虚しいだけで、そんな言い合いをするほどだろう。貢献に関することなら、異常評議会の創設者であるの我が一番に決まっている」


「トラブルメーカー野郎が今まで何度危機的トラブルを起こしたか言ってやろうか?」

「トラブルメーカーには言われたくはありませんよ」

「トラブルメーカー……私に今まで半ば強引に頼んだ後始末の量を考えたら妥当」


「予測で知っていたが、我に対する心象が中々に酷いぞ評議長諸君」


緊迫した雰囲気を漂わせたその会議は、一瞬で砕けた会話に変わり————


「な、何だ?!」


世界が、エリア全体が揺れ動くほどの振動で評議長全員が警戒態勢に入る。するとすぐに振動が収まり、その振動と入れ替わるようにして何者かが評議長のいるその場に現れた。


「緊急事態です!ガオンが突如暴走し脱走しました。ガオンの封印を担当していた施設は現在半壊状態!ガオンは現在このエリアにおらず、行方不明!」


「チッ、緋色の異常に充てられたか……!」

第二評議長が苦々しい声色で呟き、即座に半壊状態の施設へと足を進めて行った。



◆◇◆◇



「何処だここ……と言うかコアは?!」

「あっちに行ったのを見たよ新條君!」

「…………あー、もう理解したくないよ。帰りたい戻りたいよ。じいじ」

『そんな弱音は良いから早く動いてくれ。こちらはこちらでそっちの様子が見えんからむず痒いんじゃ』

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