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逆から見た場合

「竜王様、またもや人間どもが勇者を召還しました!」

「またか……。あいつら、わしたちを勝手に悪と決め込んで話し合いにすらならないから本当に迷惑だ!」


 竜王はたびたび人間が勇者を異世界から召還しては城に差し向けてくるので頭を悩ませていた。


「竜王様、いかがいたしましょう?」

「え、どうするかな……。この間来た奴には世界の半分をやるから、お互い住み分けして平和に暮らすことを提案したが、勝手に俺は買収されないとか言って襲い掛かって来たしな……」


 竜王は攻めてきた勇者に対して、自らの領土を削ってまで平和的解決策を提案したが、勇者側がまったく聞く耳を持たずに戦闘になってしまったことを思い出す……。


「そもそも何で10代の若造ばかり召還するのかわからん。時には10歳くらいのガキが勇者として乗り込んでくることもあるしな。あんなガキに聖剣とか危険な武器持たせちゃダメだろ、そう思わんか?」

「確かに異世界人は我々を倒すの一択しかないおかしな連中ですからね。特にあのなんでしたっけ、二ホンとかいうところから来るガキどもは特にタチが悪いです。奴らは何故かこの世界に詳しくて、最近じゃ露骨に女冒険者ばかり仲間にして楽しんでますしね……」


 竜王と従者は顔を見合わせてため息を漏らす。


「竜王様、今回もやってしまうのですか?」

「まあ、この間もリザードマンだって誤魔化したけど、襲われたしな……。本当は平和的に解決したいけど、しかたあるまい……」


 竜王と従者はため息をつきながら、剣を抜いて、今日も正義面して向かってくる勇者の相手をするのであった。


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