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アンラッキー7

 とある警察署、人事異動でここの刑事として赴任してきたが、ちょうど着任の日に連続殺人犯が捕まったらしく、署内は忙しく、俺の相手をしている余裕はないらしい。


「井上さん、今日は着任の挨拶どころじゃないから、課長が来るまで奥の小部屋で待っていて!」

「あ、はい」


 俺は刑事課の奥にある会議室らしき小部屋に入り、刑事課長が来るのを待つ。


 小部屋に入っても刑事課の職員たちが事件のことで忙しく動き回っているのがわかり、隣にあるもう一つの小部屋に数人が入っていき、何か話し合っているのも聞こえる。


(犯人が捕まったから、きっと今後の対応でも話し合っているんだろうな……)


 俺は初日の挨拶で配るつもりだったお菓子の入った袋を膝に置き、しばらく小部屋で待った。


 数分くらい経った頃だろうか、目が鋭い、中年の刑事が俺のいる部屋に入ってくる。


「お前か?」

「はい、今日からよろしくお願いします!」

「ふざけんな! 何が今日からよろしくお願いしますだ!」


(あれ、おかしいな、この刑事怒っているけど、失礼な感じとかあったかな?)


 俺は何か気に入らない態度でも取ったかと思い、膝に置いていた菓子折りを刑事に渡し、挨拶をする。


「つまらないものですが、皆さんで食べてください!」

「ふざけやがって、こんなモノで何とかなるわけないだろ!」


(こういうのやらない方がよい職場なのか?)


 俺はこの刑事の感情を更に逆なでしたらしく、刑事は更に怒りながら話しかけてくる。


「お前、この15年間でどんだけやったと思ってる?」


(転勤の回数のことかな?)


「はい、今回で7回目です。さすがに自分でも多いかななんて思っていて、それにこちらの署は中々厳しいと聞いていて、前の職場では今回で7回目だからアンラッキー7なんて言われて、からかわれましたよ!」


「7回も殺人を繰り返しておいて、アンラッキー7だと。お前じゃなくて被害者の方がアンラッキーだろ! ふざけんな!」

「え? 殺人? なんのこと?」

「詳しい話はあとで取調室でやる。とりあえず、それまで檻にでも入っていろ!」


 この後、俺はこの刑事に檻にぶち込まれそうになり、必死に抵抗して小部屋で揉み合いになるが、なんとか刑事課長が現れて誤解は解けた……


「それにしても異動初日から殺人犯と間違われるなんて。本当に今回の転勤はアンラッキー7だ……」


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