第1章 冒険者編 3話 異世界
遅くなってすいません。
3話目です。
祝福について1通り聞き終え、つかの間の休憩。
神様が手を叩くと目の前に高そうな真っ白なコップが出てきた。香ばしいコーヒーの匂いが広がる。
口に含むと独特の苦味が広がる。だが、とても癖になる。
ホッと一息ついた。
「これはどこのコーヒーだ?」
これはですね と神様が語り始めるが聞きなれない地名が多々あった。
(これから行く世界の地名だろか。もしそうなら、飲食関係は大丈夫そうかな)
と聞き流すのであった。
「ところでさ、そろそろ聞いてもいいか?」
休憩が終わり、最初の一声。
「なんでしょうか?」
「いや、どんな姿で、どんなスキルを持って行くのかなぁと思ってさ。」
手を叩きながら、そういえばと神様は納得したようにうなずいた。
「まず、名前は鬼灯 シロナ(ホオズキ シロナ)と名乗るようにしてください。」
人差し指をたてながら言った。
「ホオズキ シロナ?」
聞き返す。
「ホオズキは「鬼」に灯台の「灯」、シロナはカタカタで「シロナ」と書きます。
これは肉体の名前で、元の名前を名乗っても通じないので、注意してください。」
「元の名前は捨てて、鬼灯 シロナと名乗れってことか。
言いたいことはあるけど、了解」
「次にスキルについてです。まぁ、たくさんあるので詳しくはスキル一覧を後程見てくださいって感じですね。それだけ多いのです。
すごいスキルでいうと《万物創造》や《多重同時詠唱》《不壊付与》とかですかね。」
無い胸を張る。
「あとは服装と持ち物について話したら終わりになります。」
人差し指と中指をたてる。
「では先に服装ですね。持ち物に数十種類用意するので、良さそうなのに着替えてくださいね。
服は適当に選んでおきますね。」
俺は黙って聞く。
「では、最後に持ち物です。お金はもちろん、食べ物、服武器や防具アイテムを様々所有していますので、そんなに生活には困らないと思います。」
と神様は締めくくった。
俺は少し考えてから
「これさ、どこから持ってきたの?」
神様は頭をかしげる。
「こんな強い肉体と装備がポンポンと作れるものかなって、ただただ気になっただけ。」
神様は仕方ないかという感じで口を開く。
「これは今から十数年後に発売されるVRMMORPG〈LOST CHRONICLE〉というゲームで本来の死なないはずのあなたのプレーヤーアカウントです。
レベルカンストでスキルは全て獲得して、剣聖や賢者と崇められたり、魔王やチーターと怖れるものもいるくらい有名な人になる予定でした。」
「ゲームのキャラで異世界行けるのか?
面白そうだ。向こうに行く前に力加減とか練習できない?」
気まずそうに神様は応える。
「えーーーーっと、実は向こう召喚の関係でこれ以上は時間がないんです。
力加減は、装備してるアイテムでなんとかなるので、大丈夫だと思いますよ。」
それと共に足元に幾何学な模様が浮かび上がり、強い光を放つ。
「それでは、良い異世界ライフを!」
神様は額に汗を流しながら締めくくった。
斯くして、鬼灯 シロナとして異世界へ召喚された。
光が収まると薄暗い部屋に立っていた。
石造りのそんなに広くない部屋。松明の灯が薄暗く照らす。
辺りを見渡すと鎧に身を包み、槍をもって佇む兵士が数人。
それと見るからに高価なドレスをまとった幼い少女がひとりがスカートの端をつまみ、一礼した。
ーー召喚魔法に組み込まれていた隷属魔法を反射しましたーー
淡々と無機質な声が頭のなかに響く。
え?なんて?
という事で定番的な異世界召喚の1コマですね。
これからどのようにしようかいくつか考えがまとまってないので、ぶれないように頑張ります。
鬼灯 シロナ
2022/3/17 文章の「~~」を削除しました。