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人狼と少女 垣根の上を翔ぶ女 亜依音  作者: 冬忍 金銀花
第七章 激情から狂気へ

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第65部 私の力……巫女の力


 1970年7月3日


*)新たなる敵……生徒会


 こんなタイトルはお題目だよね。校長に『怒り心頭に発す』で私と大地は雨にも負けずに馬術に励んだから問題が起きた、いやクレームだね。


「白川亜衣音さん、お二人で生徒会室へ来て下さいな。馬術部存亡を掛けて生徒会は激しく抗議させて頂きます、待っていますわ。」


「おい亜衣音。俺は知らないからな。お前が部長だろう?」

「大地は副だよね。お願い助けて。」

「俺がいつ副部長に昇進した、知らないぞ。」

「たった今。ねぇ助けてよ、あの通称が『ガリ勉さま』頭が硬いので有名なのよね、いや物言いが硬いのだったかな。」

「んな事も俺は知らない。お前、初めて言ったのだろう。それに頭は固いだ!」

「じゃぁ帰ろ!」

「おい生徒会室はどうする、呼び出しだろう?」

「だって呼び出しよね、いつまでに来いとは時間と期日さえ聞かなかったわ。次は馬事公苑でクロとスキンシップしよう。」

「俺、知らないぞ。」

「あの女は私を潰す気はないのよ。だって『馬術部存亡を掛けて』と言ったのよ。普通なら『馬術部を滅亡させてやる』とか言うはずよね。」

「まぁそうだろうな。あれも馬術部に誘うか?」

「それいいね~、クロに乗せてイジメちゃおか!」

「よせよせ、しっぺ返しがあるよ。」



 私達二人は校庭の生け垣は勿論の事、障害物の練習用にしている。少し広い校庭ではランニングだ。その後も私は生徒会から逃げていたが、到頭とうとう私は怒った。それは屋上から植木鉢が落とされたのだ。


「うひょ~嵐の予感。」

「なによ大地。怖じ気づいたのかしら。」

「亜衣音がシカとするからだろうが、あれから何回も来い、お願い、来て下さい、来んかい、ボケ! と言われただろうが。」

「あ~そうだったわね。今思い出しわね。どうしようかな。」


 俺の女は大物の素質ありと思う大地だった。こいつはピンチにも動じないとは考えていたが頭の中の判断基準がずれているだけだったとは恐れ入る。それに必ずと言えるかも知れないが第三者を巻き込んで事を大きく育ててしまう残念な性格。


「ここは校長先生を立てて、生徒会を黙らせるとかしないとだね。」


「そっか、そうよね、先公を連れて行きましょう。」


「お邪魔致します。」

「二人してなんだね。」


「校長先生には生徒会室からお呼びが掛っております、直ぐに行って下さい。」

「亜衣音ちゃんか、そうだろうそうだよね。ここは先生が行くからいいよ、校舎が壊れたらもっと大変だものね独りでいいよね、」

「校長先生は生徒会が嫌いなんでしょうか。」

「あ、そういう傾向はありますな。」


「大地、無理なようよ。どうする?」

「親父だな、行くか!」

「おー!!」


「お父さん。」

「なんだ、また問題か。」

「そうなんよ~今日はとうとうね、屋上からか教室からね植木鉢を落とされてね、」

「怪我は……。」

「無いよ、これって生徒会の嫌がらせだから怪我はないよ。」

「校長先生は逃げたんだな。」

「そうみたい、どうしてかな。」

「あの生徒の副会長が有名な財閥だからだろう、たぶんだが多額な献金があるからだろうな。それでそうだろうな~九月五日まで我慢して貰うように頼んでおく。どうせ梅雨の間だけだろう?」

「そうです雨が上がる七月の中旬までですね。」


 直ぐに生徒会会長は黙ってしまう、私も大地から散々怒られたもん。


 生徒会会長は二年A組の学業優秀で運動神経もいい方の、ツンデレなのが玉にきずらしい。美形で色艶は良いのだが、その艶は……ない、寄せ付けないと言うのだろうか。名前は玉置 玲子という……。


 生徒会が煩いのは別に黒幕がいたからで、玉置玲子という会長は只の飾りだそうだ。




*)藍ちゃん問題


 藍ちゃんの妹が転校したと藍から聞かされた。北海道の両親の元に帰ったという報告で今までに取り立てて何かがあった訳では無いのだが、常に監視はされていたようにも思う。先の事件で何かがあったのだろう、今でも雨宮家の素性が判らないのだという。


 問題はそれでは無くてとても重い問題だったのよ、渋谷のアパートの家賃が払えないと言い出した。


「藍、どうしてアパートの家賃が払って貰えないのよ。」

「うん父親と、う~んと喧嘩した。」

「それだけで家賃が止められてって、あんた、食費はどうなのよ。」

「どうって、もうすぐ切れて無くなる。だから私は部活を辞めてバイトをします。亜衣音ちゃん許してね。」

「それは仕方ないよね、もう両親とは離縁なのかしら。」

「そう言って別れたわ、言い出したからもう戻れないのよ。」


 各自が銘銘めいめいに言うから気丈な藍が泣き出してしまう。私の家にお出でよとは言えないし、最初から来る気も無いようだ。立花の双子の間借りは埋まっているという。この場に一年生は外したから残るは未来。


 だって今はヒグマが下宿している。ま、仕方ないよねだってママの番犬なのよね。



 明神未来。お嬢さんらしいとは薄々感じてはいたが本当にお嬢様だとは知らなかった。だってさ未来はラノベを読んでは主人公になりきるような性格だったから、いつもふざけて真似ていたと考えたわけよ。


 物腰は柔らかいので幼児の時から育ちは良い方だとは感じていた。だって沢山のラノベの本は買うし藍にも参考書を送ってやるし。ただ自分のお小遣いはケチる質は気になっていた。そして導き出された答えは実家はお金持ち、かな。


 暫く黙っていた未来が口を開いた。


「藍ちゃんうちのアパートにお出でよ。家賃は労働で払って貰う約束でさ、両親に話してみるからいいかな。」

「うん、ありがとう凄く助かる。クスン……。」


 こうなると残りは藍のバイト先という事になり住まいから今度は職の事が議題になった。高校はバイトを届け出る必要があったかな。未来は秋葉原のメイド喫茶と言うし、双子は食堂が一番よと言う。賄いが有る分時給が良くなるのだとか。秋葉原の電気店がいいとも言うが、各人の本人たちが知る業種をただ言うだけだった。


「ねぇ藍ちゃん喫茶店はどうなのかしら。私たちは来店して手伝うわよ。」

「それは仕事が増えるだけだからねお断りよ。」

「アハハ……。」x4


 と、笑い飛ばすしかない。暫くは皆で頭を痛める事になった。



*)親子……父と大地


 私抜きでよくお父さんと大地が話すようになっている。大地もお父さんもお互いがお互いを見慣れてきた、という事も大事な要点だろうが、共に死線を潜ってきた同盟? みたいな感じもきっと受けているに違いない。


「あの二人は何だか上手くいっている感じがするのよね、私は気になるな~。」


 ではでは親子に移りましょうか。


 自宅では家庭内離婚の危機~みたいな? 父によりお布団を別にされた、引き裂かれたそう私と大地は引き裂かれた間なのだわ。いやいや事実はそうなのだが大地は階下で寝るように言われている。元々が大した荷物は無いのだからいえいえ大変失礼な言い方でごめんなさい、そんな事を言いたいのでは無いのよね。


 私と大地の勉強が終われば大地は階下の自室へと引き上げる。この時にたまにかどうかの判断は出来ないが、お父さんとお話をしているようだ。


「おう、勉強は終わったか。」

「はい今晩は襲われませんでしたよ、亜衣音さんも何だか落ち着いて来たようで安心してます。」

「そうだったよな~、一時期は大地くんにベッタリだったから、親としてもこのままでいいのかと夫婦で話していたよ。」

「いつもご心配をお掛けいたします。」

「それが親の務めだろうさ、子が気にするところではないな。つかぬ事を訊くが二人には問題はないよな、エンゲージリングも贈ってくれたし、学校ではちらほらと噂にはなってはいるが二人とも事実だから気にはしていないだろう?」


「そうなんですか知りません。ですが亜衣音さんも小さな事は気にしない質ですので安心して下さい。」

「大地くんには救われて助かっているよ、最近の亜衣音はどうなんだ。」


「はい、恥ずかしい事は言いたくはありませんが、最近は私への依存度が少なくなっています。間違いはありません。それで言える事はお母さんの事件で性格が強くなったのではないでしょうか。悪く言えば復讐心で、良くいえば、あ~自立性が高まったでしょうか。」


「そうなのか、亜衣音は他人へ向けられる優しい心を持っているからね。今後もあわよくばそうであって欲しいよ。」


 しかし……何処まででもふしだらな性格のままなのだ。それとこれは使い分けているんじゃないよ、根がそうなっているだけだから、これは全部が全部神様のイタズラよ


「亜衣音さんは大丈夫ですよ、私の方が依存している感じが致します。ですが今は無理をしている感じは大いに受けますので私も苦しいのです。」

「そっか、ありがとう。もう少し見守るしかないか。」

「それに姦しの女の子が居ますので、悪い方向へは進みません。それに、」

「なんだい、」

「たまには私から、そのう~襲ってもよろしいでしょうか。」

「ギャハハ……、それはそれでいいよ。残念な親が公認なのだから文句は言えないな~。」

「ブッハッ……あ、ありがとうございます。では今晩は行ってきます。」

「フフフ……まぁいいだろう。大地くんも体力が余っていそうだしな。ギャハハ……、」



 これだから男はね~……。私は二人の会話が聞こえて来たから階段で立ち聞きだね。


「私がおトイレに下りてくればこれだもんな。って、急いでお風呂に入って綺麗きれいにしておかないと、ね! 大地、いつでもいいのよ襲ってね!」


「クシュン!……あ~クーラーで冷えたかな。お風呂入ろ……。」


「キャ~!!!」xxxx「ゲっ、亜衣音……。」

「いいわよ、ちょ~っと驚いただけだからね。」

「いいのかよ……。」

「うん、二階にはローソクと鞭を用意しているからね楽しもう?」


「俺、気分が悪いから寝る……。」


 翌朝にはこうなった。


「俺は独りで寝ていたよな、なぜここに亜衣音が居るの?」




*)母の病室


 生徒会に遠慮して今日は校庭荒らしの部活を休んだ。いや、私がお母さんに会いたい気分が勝ったのだね。いつものように大地を連れてきて、澪お姉さまは女の子の六人と部活で馬事公苑に行って貰っている。終わったら病院に寄るからと言われて別れた。


 私はドアを開けてもらう為にドアをノックしたら、いつものカムちゃんが開けてくれる。


「亜衣音です。」

「よう、元気か。」

「はい元気ですよ、いつもありがとうございます。これ人参ですが食べますか? カムちゃん。」

「肉は無いのか肉、お腹が薄くなって何だか腹冷えになってね、最近は飢えている感じだな。」


「まぁ可笑しい! お母さんはまだ何も変化がないのね。」

「二人で両手を握ってやりな、気持ちが通じるはずさ。俺が握ってやると嫌われているのか握り返さない。」

「うふふ、それは私も同じですよ。まだ意識が戻らないのも苦しいね。今日もお願いできますか?」

「いいのかよ、こんなどぎついオスの前で裸にするのだろう?」

「おいクマ。どぎついオスってなんだ、俺のことだよな。やるのかぁ?」

「え~俺はそんな事を言ったか? 聞き間違いだろうさ、」

「まだ何か言いたそうだが、いいか。」


「大地。カムちゃんを苛めないで。大事なお母さんの用心棒なのよ大切にしなきゃね。」

「うぃ~す……。」

「お水を用意してくる。」


 私は洗面器を持って洗面所に水を汲みに出て行く。


「大地、家の方は何も変化がないか。」

「今は何もないだろう、学校ではたまに植木鉢が落ちてくるくらいだ。」

「落ちついて言える事かよ、ま、落ちるのはいっしょだがなアハ~!」

「ダジャレのつもりかよ、笑えね~。」

「今の時期だ、古典的なバケツの水はないだろうさ。で、亜衣音は苛められてはいないよな。」

「あぁ、俺が四六時中ガードしている。だから無理だろう。」

「大地は強いから安心しているよ、しっかり守ってやりなよ。」

「あぁ……カムちゃんもな。」


 私は薬缶にお湯を分けて貰ってきた。さすがに水だけでは冷たいかなと思ってなのだが、カムちゃんは刺激があった方がいいからと氷を入れろと言うのだよね、可笑しくて笑っちゃったな。


「ほ~ら大地。お母さんが揺れているでしょうが、しっかりささえてね。」

「これでいいだろう~亜衣音の力が強くなったからだよ。背中なら俺が拭いてあげるからさ、交代しよう?」

「お母さんの胸は、どぉ? 可愛いかな。」

「白くて綺麗なのは亜衣音も同じさ。少ししぼんだかもしれないぜ。」

「大地、違うよ。私が大きくなっただけよ。どぉ?……ママの胸を拭いてみる?」

「いいのか!」

「ダ~メ。二人の妹の分だよ、もう私には使う権利はないのかな。」

「あ、そう言えば双子の検診日じゃないのかい? 今日は火曜日だろうが。」

「多分もう終わっているよ。カムちゃんは会いたいのかな。」

「勿論さ、もしかしたら俺の生れ変わりだったりするかもよ。」

「ありえね~ヒグマが産まれてきたら一大事だろうが、笑えね~!」

「ふふふ……可笑しな大地。カムちゃんに付き合って笑ってやってよ。」

「やだよ、苦痛以外なにもないよ。」


「大地、次。腕を拭くから両方から支えてよね。」

「亜衣音、俺は頭がいいのか亜衣音がバカなのか、お義母さんは仰向けに寝せておけばいいだろうが。両腕を拭くのだろう?」

「あ、そうだね、ハハハ……。」


「亜衣音、沙霧で遊ぶなよな。」

「はいすみません。唯一のスキンシップですのでつい燥ぎ過ぎました。」

「……。」

「俺、外で待っているよ。次は両足だろう?」

「うん、そうしてて。」

「待て大地、俺が行きたい処があるんだから付き合え!」

「ハンバーガーのお店なら付き合う。」


 以下の六行の話し声は、私には届かない。


「良く判ったな、奢ってやるよ。」

「お、サンキュー!」

「買って帰るからね、いいだろう?」

「俺、五個でいい。」

「金出せ、一つしか喰わせないからな。」

「家、行くのか!」



 大地とカムイコロさんが出て行ったのは母娘の時間を作ってくれたのよね。暫くは戻らない積もりだね。


「お母さん早く元気になってよ、皆で待っているのよね。」

「お母さん。」「お母さん。」「お母さん。」と、私は呼びかけながら足を拭いていた。


「綺麗になったからさ、私の大好きな大地が……もう、逃げちゃったじゃない。」



 コンコンとドアを叩く音が聞こえた。私は誰何すいかしながら、


「は~い今開けます。」

「桜子だよ、いいかい。」

「さ、桜子お姉さん。あ~双子ちゃん~来たんだ~。」


「クマは……また何か喰いに行ったようだね、連れてきたよ沙霧に抱かせてやっておくれよ。」

「はいありがとうございます、母さんはとても喜びますよね。」


 智治お爺ちゃんが見舞いにきた。


「亜衣音ちゃん沙霧はどうだい。」

「はい智治お爺ちゃん。綺麗な身体をしていますからとても元気ですよ。」

「そうか安心したよ。」

「あぁそうだ、お爺ちゃんがいらしたから、シャンプーのお手伝いをお願いします。大地は恥ずかしいと言って逃げて行きました。」

「ハハハ……年頃だよな、無理も無い。」

「え~私が脱いで教育していますよ。」

「眼が笑ってる、ウソだね。」

「本当ですってば、もう夫婦ですからね。お爺ちゃんの時はどうでしたのよ。」

「あ、……あ、あ~、もう忘れた。アハハ……。」


(亜衣音のばか!……智治が霧を思い出すじゃないのよ。)と思う桜子お婆さまの心は分からない。


「亜衣音ちゃん沙霧の両脇を開けて下さいな。」

「はい直ちに~……、さ、彩香ちゃん、ママですよ~。」

「亜衣音ちゃん、爺ちゃんの彩香ちゃんをお願い。」

「はい綾香ちゃん、ママですよ~。」

「亜衣音、二人をからかうんじゃないよ。明子がママなんだからね。」

「ウフッ、」

(親でも無い亜衣音にどうして二人の見分けがつくのかしら!)と思う桜子お婆さま。


「おんぎゃ~、おんぎゃ~、」xxxx「おんぎゃ~、おんぎゃ~、」


「二人をお母さんの横に寝かせたら驚きました、二人して大泣きしましたよ。」

「そうだね、この子らはママの違いがが分かるのだね。」


 桜子お婆さまは涙目になって、遠い昔の事を少しだが霧お婆さまの事をおはなしして頂いた。離れて聞いてある智治お爺ちゃんも泣いている。


 ごめんなさい、私が智治お爺ちゃんをからかったばかりに辛いことを思い出させてしまった。桜子お婆さま……。


「おんぎゃ~、おんぎゃ~、」x2


 と、お母さんの耳元でセミのように泣く綾香ちゃんと彩香ちゃん。可愛い私の妹だ。


「桜子お姉さま、一つ訊いてもよろしいでしょうか。」

「なんだい、」

「私の赤ん坊の写真を見ました。妹はとても可愛いのに、私はとても不細工でどうしてかな? 。」

「私には解らないよ、亜衣音は巫女の力をいっぱい引き継いで産まれたからだとは思う。麻美から聞いたよ私らが消えたら亜衣音は可愛くて素直な娘になったとね。事実、そうなのだから気にする事じゃない。」


「そうなんだ、そうよね。」

「だって亜衣音は沙霧にソックリなのだからね。」

「お婆ちゃんありがとう。」

「はいはい、いいよこれ位……亜衣音、あいね?……?亜衣音?」


 私は窓を見るように宙を見ていた。


「亜衣音、その眼は……どうした、赤いよ。」

「お婆ちゃん、家には誰が居るのよ!」

「え、あ、明子と沙霧の娘だけだよ、どうして?」

「お婆ちゃんはここに居て連絡するまでお母さんを守って、お願い!」


 私の異常に気づいた智治お爺ちゃんが窓に身を乗り出す私を止めようと駆け寄るも、私は四階の窓から飛び降りた。


「エアー・ドライヴ!……私を守れ!」

「亜衣音~~!!」


 私は軽い着地で地面に立てて、脱兎の如く走りだす。家までは五分で着くだろうか。


「あ、あ、あ~、智治、」

「はい、直ぐに穣くんに連絡します。」


 その頃、自宅では……ホロお婆さまが居た。


「おい大地、急げ!」


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