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人狼と少女 垣根の上を翔ぶ女 亜依音  作者: 冬忍 金銀花
第十四章 亜衣音の幸せな……β世界線

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第207部 どうしてこうなったのよ~……も~~~イヤ!

 適宜、誤字を残しておりましたがご指摘も受ける事無く放置され続けております。顔がカ~ッと赤くなる誤字の指摘……お待ちしております。



 あれから……幾年いくとせか過ぎて。。。。。



*)気になる大地は……死んじまえ!


 藍ちゃんが近くに豪邸を建ててしまった。とは言っても普通の民家なのだが、東京という場所柄で豪邸と言う。今では時価二億円にはなるだろうか。東京だって普通に沢山の民家があるが、固定資産税はいかほどかとゲスの勘ぐりをしたくなる。


 こうなると私のシアハウスから出て行くのが明白。私が藍のお母さんを入居させなかったからだ、自業自得という。私の家よりも広いしとても素敵だとは思う。私も次は大きい家に建て替えるぞ~!


 とは言うが、マイケルにしてみれば私の言動は奇抜だと言うから、どのみち二軒目の家は、いや今が二軒目だから三軒目はもうあり得ない。指を咥える事にした。


 私たちの子供たちも順調に大きくなっている。上の妹たちも小学校に上がり、今では名物扱いだ。まだクラスで入れ替えをするような悪知恵はないから安心だと、お母さんは言っていた。親が親ならば子は子だ、中学生になれば日常茶飯事で事件にもならないだろうさ。


 子供たちの日常を書くにしても読む方がオモシロ~クないだろう。どうしようか。アニメの主題が小学生でなければ直ぐに中学、高校へと進学させるものだ。


 ありふれた高校生の物語は溢れかえっているから、書籍にはなり得ない。これだって文字数は多いがあまり面白い物語でもなか~。とても残念である。まだ練習として文字を重ねよう……。歳も重ねるので悠長な事は言ってはおれないのも事実。運動しない物書きは鬼籍も近いだろう。


 ここまでグダグダと文字を書き連ねたが、次なる物語の案は出ない。仕方ない、大地を引っ張り出すしかないのかな?



 1978年7月29日。この夜は家族全員で隅田川の花火大会へと出かけたのだった。人出の多さは予想していたが、それ以上の困難が待っていた。


「夕陽は何処かしら。」

「あっち!」

「理沙と水脈が一緒だったけど、何処かしら?」

「たこ焼き食っているだろう。他のガキンチョは金魚に釣られていたぜ!」

「んも~単純に出来ているから直ぐに釣られるのよね。」


 金魚掬いに釣られる性格は親譲りであろうか。そうマイケルに話すと、


「俺の国には無かったんだ母親譲りに決まっている。」


 だとさ。マイケルも子供たち程、いやそれ以上に日本のお祭りを満喫しているあたりは流石だと思う。子の面倒は見ないのだからね、あったまに来ちゃう。


「ママ~……、」

「なぁに?」

「あれ!」

「はいはい、どのお面がいいのかな……高っ! サイダーにしようか。」

「イヤ、お面がいい!」

「ほら見て! この中にはビー玉が入っていてね、どんなにしても出て来ないのよ、面白いでしょう!」

「あ~本当だ、こうやって逆さまにして~キャッ!」

「あ、っあ、零したわね。でも逆さまにしてもこれ以上は零れないように出来ているのよね、不思議よね~。」

「わ~面白いや。」


 私もかき氷を食べて舌を出して見せると、ピンクの舌を見て笑い、キャッキャと言いながら子供たち同士で舌を見せ合うのだった。流石に二杯目は許可しなかったがマイケルのかき氷を奪って食べてしまった。たこ焼きを食べては口の周りに緑のノリを付けている。



 子供たちの好奇心は尽きないが、親の財布は尽きてしまう。


「マイケル~五千円貸して!」

「俺も射的で全部使った!」

「バコ~ン!!」


 昔……大地とお祭りに行った事を思い出す。


「そう言えば大地はなにしてるかな~。」


 ついついマイケルが居るにも拘わらずに独り言を言ってしまった。直ぐ横にいるから聞こえた筈、どうしよう。


「前の旦那だよな、また子供を誘拐しようと画策していたら敵わんな。」

「うん、ゴメンね。要らない心配させるから心苦しいかな。」

「俺は全然だぜ、家族の娘らが大きくなって学校と家の周りでチョロチョロとするから警備も大変だろう。」

「そうよね、友達だって出来ているし遊びに誘われたりしてるだろな~。」


 そう思うが登下校は六人の集団でいる。この六人の列に車が飛び込めば、それだけで数人が天国へ送られるかもしれないのだ。巫女の力は無いようなのでまた攫われる事はないと思いたい。



 日常は……。


 現在、巫女の力は私の子供たちにだけ発動している。常に麻美お義母さんのように毎日毎日、こんこんと子供たちにお説教している所為か気を乱して怒ったりはしないようだ。私と違って優秀なのよね……。


 こんな事をマイケルに話せばきっと「お前がバカなだけで……、」と言うに決まっているのよね。


 上の妹たちの警備が今では下の妹たちの警備へと変更された。


 そう……夕陽と理沙が小学生に上がった。同時に白川家では霧香と霧が、黒川家では心々と望が同級生として通学している。この六人こそが狙われるのだろう。いつも夕陽が列の先頭……とはならない。だって二歳上には六人もの双子たちがいるのだからね。小学生の下級生では男よりも女の方が成長も早いし強いのだから。


 今では十二人もの双子たちが集団で……ちんちくりん扱いの名物となった。これでは人目に付くからと容易に人攫いはできっこないな~。


 これは朝の登校であって帰りは上と下では下校時間が違う。だから警備は夕陽らの六人だけになる。大きなランドセルが可愛いものだ、ランドセルが……。


「ごら亜衣音! 寝言言ってんじゃね~ぞ、烏山小学校は直ぐ横じゃね~か!」

「あ、そうでした、チャンチャン!」


 私たちの家は細い路地のようなものだから、通行する車も少ない。裏の公園が今では子供らの庭と化している。この公園にある滑り台にカムイコロさんを据えれば立派な物見櫓になりそうだ。警備は任せたよ! カムイコロさん。


「やなこった!」と言うに決まっている、ものぐさな熊の神様だ。だから崇めなくても御神酒だけは絶やす事が出来ないのよね。


「ご苦労さまです!」

「毎日毎日ガキのお守りは大変なんだぞ!」


 と言うカムイコロさんを上手におだてて滑り台に上らせている。


 それから雪も降ったし、大型台風も来たが夕陽が風邪を引いてクシャミをしたら台風は逸れてしまう。大雨になる梅雨時は理沙が雨を隣の街へと流している。陽葵と凜は夕陽には手が出せない台風を、方向転換させるというから恐ろしい。


 自宅の庭につむじ風が吹いて落ち葉が舞い上がる。ただそれだけだよ、ゴメン! 花壇に水を撒いてお隣の壁も濡らす、ただそれだけだよ、ゴメン!


 たったこんなことだけれどもね、私にとってはとても楽しく思えるのよ。


「亜衣音、あいつらはもう中学生なのか。」

「そうですよ、お爺さん。」

「まだ俺は現役だ、ジジイには早いわ。」


 それからも月日は流れて上は高校生になる。私が通った高校に行かせる。


 それは気のせいかも知れないのだが、母や澪お姉さんからね、「今日は、鳥の胸肉が安かったから買っておいたわ、皆で食べてね!」 と、言われる始末だ。明美さんからはブタ肉のスライスを五パックも頂いたのだった。


 こんな調子で私の買い物は段々と減っていった。それにはもう一つの理由があるのだ。


「皆、お嫁に行くんだね。このシアハウスは段々と寂しくなっていくわ~。」

「違うよ藍ちゃん。今は高校生になる妹たちが毎日通ってくれじゃないのよ。」

「うん、そうだね。皆は勉強を頑張っているみたいだし。」


 お部屋が空く度に一人また一人と空室となった部屋に妹たちが勉強しに来るのだ。学校から帰れば制服のままシアハウスに来て勉強しているが、一旦自宅に戻って夕食を済ませればだ、ま~たやって来てはお風呂を済ませて勉強している。


 夜は夜で勝手に自宅へ帰るのだ。そんな妹たちの面倒を見ているお礼だとか言うから、お肉やお野菜、マイケルの好物のサバ缶を頂くのも悪い事ではないな! と考えるようになった。


「亜衣音ちゃん、水脈のお部屋にあのお部屋を貸してくれないかな、月に五千円をだしますから。」

「え~お母さん、部屋代に五千円もですか!」

「そうよ、お願いね。」

「はい~喜んで~……。」


 ある時は澪お姉さんが来て言うには、


「水脈にお部屋を貸したって、本当?」

「そうですよお姉さま、月に五千円ですが。」

「ま~それでしたら水琴みことも水脈ちゃんと同じように貸して貰えないかしら。同じ金額を出すから。」

「え!……いいですよ。」


 我が眷属たちからは月に一万を頂いていたが、親からは食材を頂いているからと、五千円で手を打った。それからは小百合と泉美が同じ条件で入居した。次は言わずもがな……杉田家からも彩香と綾香も来たのだった。こうして六人が勉強しに来るだけで月に三万ものお家賃が稼げた。勿論、反給付としては、お茶菓子やジュースを毎日欠かさずに出して、私のポイントを稼いでおいた。


 それから夏休みにはいる。部活に行くときはいいのだが、外出しない日には軽くお昼ご飯も出しておいた。ま~私の家族にもお昼ご飯は出すのだから大して面倒でなかったからだ。


 八月に入って六人の保護者が雁首を揃えて私の前で横並びになり、三人が三つ指を揃えて頭を下げた。


「え~お母さん、澪お姉さんに明美さん……どうしたのですか!」

「お願い、……子供たちを入居させて頂戴。子供部屋があげられないのよ、ね!?」

「いいでしょ~う?」x3

「それは構いませんが……? え””~~~~~下宿って事ですか~~ぁ~~~~!」

「はい、当然です。月に五千円……。」x3


 私は過去に遡って餌付けされていたのだと悟った。罠に掛かる……。


 これから毎日この六人の飯の世話をさせられる……と言うことか! 飯の材料は時々届ける、増える電気代は半分持つ……色んな歯が浮くような条件を出しては私を凋落させようとしてきた。そう、陥れていた。


 私は急いでマイケルを呼んできて、この事実を話したら、


「亜衣音、暇だろう。面倒みてやれ……。」


 だってさ、「マイケルさんには何も負担は掛けませんから、お願いします。」と言われてマイケルも二つ返事で了承するあたり、もう最悪だわ。


 そう言えばマイケルなんて私がお産をした時からだから、もう何年も間、餌付けされていた訳だ。すると此処にいる女親は重厚長大な計画を何年も辛抱強く、画策して実行していた訳だ。


「う~最悪……不覚を取ったわね、」


 今では通いになった人妻の智子も何かしらお手伝い致しますから、と言うのだからこの智子は完全に凋落xしている、いや篭絡oされて手懐けられていたのだ。


 外堀は埋められていたのだった。それに理沙は大いに賛成するが夕陽はやや女の威力に圧されるせいか、賛成はしなかったが反対もしなかった。行く末を心配していたのだろうか。


 どうしてこうなったのよ~も~~~イヤ!



 私は東京は下町の下宿屋の女将になってしまう。妹たちは晴れて個室が出来たと大喜びなのだから、家族が増えた……という事は単純には喜べない。だって苦手の料理は幾らかマシとはいえ、未だに上達していないのだから。これは料理を教えないお母さんが悪いのよ。


 大きくなった妹たちは母の血を継いで、クラスを移動しだしたらしい。双子でも得意な科目は違うというのが理解出来ない。いやいや男の先生の好き嫌いなのかもと勘ぐってみる。


 桜子お婆さまは見事に二人を見分けていたと豪語している。それが自慢出来ると言う事は、母や澪お姉さんに明子さんらが娘たちを見分ける事が出来ないという? 事だね。


 桜子お婆さま生活の知恵が素晴らしかったのだと、阿部元教授から聞いている。でも今は孫の彩香と綾香、それにひ孫の陽葵と凜顔は判別出来ないらしい。


 勿論、自分の娘たちの子の霧香と霧、心々と望も判別出来ないという。幸せに眼が曇ったのだろう、何も起きない事に幸せを感じる。



 あ、そうそう報告を忘れていましたよ、マイケルは帰化出来て今では私の配偶者となっている。ソフィアも帰化出来て今ではどこぞの御曹司と恋愛中らしいのよ。他の眷属たちも順調に恋に落ちて旦那さまをゲット!


 で、残念なのが藍ちゃん。未だに独身を貫いているのよ、白馬の王子さまを夢見たばかりにその王子様からは見放されたのかもしれないかな。強がりを言う藍は、


「お母さんは孫を見たいと言っていますが、どうするのよ。」

「お金が全てよ!」


 だとさ。男もお金で買うのかしら!


 授業参観だけど、最初は夕陽と理沙の二人で済んでいたからいいけれども、それが四人にもなった暁にはマイケルも引っ張っていく有り様なのよ。だってさ、学校が嫌いで行きたくないのだとか。


 あ、それと私はね、そう……私が最初に授業参観に来て頂いたのは麻美お義母さんからなんだな。算数だったから問題が解けなかった? いや苦戦していただけなのにね、先生がビックリだよ、その麻美お義母様が私の横に来て問題の解き方を教えて貰ったんだよ。


 だから私もね、授業参観で子供たちの横に行ける科目だったら、麻美お義母さんのようにね、私も子供たちの横に行って話しかけるんだよ。「問題が分る?」って。


 先生は嫌がるのではなくて、私の行動を他の保護者の人にもね、「どうぞ、お子さんの横に行かれて下さい。」と言って勧めて頂いていたわ。


 流石に中学生になったら……う~寂しい、「来ないで!」と先制攻撃を受けたの。でもね、これが行くんだ。授業参観で私を見た娘が帰宅しても文句は言わないから嬉しかった。


 高校生になって授業参観を行った先生は一人だけ居ました。一年生の時に一回だけのイベントだったな。それ以来、学校で子供たちの姿は見る事が出来なくなった。でもでも……校内マラソン大会には隠れて見ていたよ。夕陽は勿論、他の娘たちもベスト10入りしていました。夕陽は一等賞……親バカでもいいのよ。


 とある初詣に出かけようとして夕陽が呼び止められたのだ、誰にかって?……もち、お母さんだよ。それで、何かな~と思って聴き耳を立てたらね、


「夕陽、これ持ってゆき!」

「ありがとうございます。でもポチ袋は頂きましたよ。」

「それな、迷子になった時にはね、兄妹揃って妹たちも連れて帰ってや。」

「お母さんが居ますから大丈夫ですよ、お婆ちゃん。」

「それが一番アブナイんやないか、マイクは行かないから心配だよ。」


 だって、私は母から信用されていない事が理解できた。妹たちが四人も居れば私なんか要らない娘なんだ……。




 ごめんなさい大地を出すのを忘れた! 顔も見たくないから出て来ないでいいのよ。


 委員長と海斗は渋々くっいてしまった。順調に結婚していく周りが羨ましいからだろうか、夫婦喧嘩が絶えないというから渋々だと思うのよね。でも二児にも恵まれたからどうだろうね。



 こんな夢のような月日が飛んで流れた。


 わ~、もうこれで私の物語も終わりにしたいわね。次からは夕陽と理沙が主人公になって空を飛べばいいのよね、うん、そうしようかな。




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