第172部 落ちたマイケル……私は……最高?
(少しだけ別バージョンからスタートいたします。)
「これだけ綺麗になればマイケル、私を抱いてくれるよね。」
「おい、早く出ろ。」
「はいは~い、今出ます。」
え~い、スッポンポンでマイケルに抱きついちゃえ!
「ウギャ!」
マイケルも裸だったから思わず酷い声を上げてしまった。う~恥ずかしい。
「綺麗だよ、」
「うん、待ってる。」
マイケルがお風呂から出てくるのが待てない。待てないから……。
「一緒に入る……。」
ヤッター成功……合体したよ~!! ペンダントは身に着けてと言われていた。紅い宝石がみるみると元の、無色透明な綺麗なガイアクォーツに戻っていく。同時に私の身体が熱くとても熱く感じられた。私は遠慮なしに大きなあえぎ声を上げる。
「ありす……好きだ!」
「うん、私もよ。」
それから私の身体は軋むようにマイケルに抱かれた。本当に壊れるかと感じた程にだった。
「あ~マイケル。これが壊れると言う意味なのね。」
「俺、力が強いから興奮すると加減がきかない。」
「うん、いいわ、ドンドン来て!」
マイケルは時々私の顔を盗み見している。それほど私は喜んでいたのね、嬉しいわ。最後は私の顔を両手で挟んで泣きだした。
「ありす……。」
「うん、どうしたの? もう落ち着いたのかしら。泣くなんて可笑しいわ。」
「いや、ありす。顔が戻っている。俺は嬉しい、鏡……。」
「うん、見てくる。」
私はパット明るくなってバスルームに駆け込んだ。
「ヒャッホ~・・・戻っている、戻っているわ。マイケル。」
「うん、とても綺麗だよありす。」
「もう一度、」
「綺麗だよ。」
「違うわ、抱っこ!」
「もう無理。勘弁してくれ。」
「え~……ヤダ!」
「リーン・リーン。」
電話の呼び出しだから夕食に時間になっていた。ホテルに着いたのが九時くらいで今は十八時かな。
「もう九時間もやったのか!」
「ギャボ!」
「う~言わないで恥ずかしいから、」
「もう一度シャワー浴びて行くよ、」
「うん、そう言えばもうお腹空いた!」
ようやくマイケルを落とす事が出来た記念日。日付が無いので今日は何月の何日だろうね。レストランではボーイさんが忙しそう、メイドさんもいるのだが私たちの担当ではないらしい。寄りつかないのである。ボーイさんは私からのチップ狙いなのだと考えられた。
「追加をお願い、」
と言いながら私のヘソクリから百ドル札数枚を、マイケルに見られないようにして渡してあげる。どうせ……だものね、これが世のため人のためだよ。
お酒は私も飲んだ。それも沢山飲めたのよ。巫女の本領発揮よ。これが麻美お義母さんと同じになれたかな、桜子お婆さまと同じになれたのかな。酒豪の二人の気持ちが分ったようだな、とにかく楽しいのよ、マイケル。
今日は私が仕切っていて、追加は全部私が行った。うん、沢山頼めるって気持ちがいいものよね。
「……料理もよ、お酒は二人分ね。」
ニコニコとして駆け回るボーイさんは、私に上目遣いで注文を聞いて繰り返している。可愛いよね。
「おいおい、そんなに飲んで大丈夫かよ。」
「で~じょうぶって……。」
と言いながら先に私が。それから急に寂しくなったのかマイケルも私に追随してテーブルに突っ伏す。
「最後のご注文の品……お出しいたします。」
二人とも訊かれて返事をしなかったそうで、酔い潰れた二人には……ベッドが運ばれてきた。粋なことをしてくれるボーイさんだった。
「最後のオーダーでございます。お休みなさいませ。」
翌朝の目覚めは最高に……恥ずかしかった。レストランの個室が用意されていたなんて、ようやく意味が分った。
「起きてマイケル。」
「う~無理。」
「バッコ~ン!」
「パ~ン、パ~ン!!」
「ギャバ! 襲撃か!」
「ハッピーニューイヤー……!!」
「パ~ン、パ~ン!!」
クラッカーが鳴らされた。今日はお正月だという。最近寒いと思っていたのよね~。私、道産子だから寒さは強い方なんだな。
テーブルの上に置いてあったクラッカーには、どうぞご自由にお使い下さい。と書き置きがあった。
でもマイケルは直ぐに轟沈してしまう。今のはただの生存本能で起き上がっただけの事だと後から聞かされた。
私も二日酔いだよ疲れてもいるのよ、昨日の時間が長かったからね。
「もうこの章は終わりよ、疲れたわ!」
最後に一言、ね!
「マイケル、昨日の私は最高だった?」
「あぁ最高さ!」
「へ、返事した!」




