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人狼と少女 垣根の上を翔ぶ女 亜依音  作者: 冬忍 金銀花
第二章 親子(父と娘)……

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第11部 新入の教師…と…まがいモノ講師


 1968年4月8日(昭和43年)東京都  



*)新入の教師……木之本 桜花さくら


「起立、礼、着席。」

「みなさ~ん席に着いて下さい。え~と遅れてごめんなさいね。」

「……。」

「まぁホンと、木之本です、よろしくね。……え~、マヨネーズ、ヒノモト、ジャパネーズ、イングリィッシュ、テーチャ、」

「み・な・さ・ん、ワタシ、ソフィアよ、木之本先生の助手で~す、ヨロピク!」


「え”~!!??」


 若い新人の女教師に続いて、これまた若い白人の女性が間髪を入れずに入って来たのだった。これにはさすがに全員が驚いた。だって発音も出来ないような先生だったからで、若しくはワザとなのかもしれないが。


「ガタッ!」

「あ!……す、すみません。」

「あれ? どうかされましたか? 白川さん、」

「いいえ、すみませんでした。何でもありません。」


「うぃ?……ミス白川、」

「えぇ~と、……、紹介いたします。ミス、ソフィアさんです。」


 ソフィアという女性だが色白の外国人で北欧の出身だという。それになんと年齢が十八歳だというから驚きだ。交換留学生だと紹介されたのだが亜衣音から見たら全部が異様に見えた。さっきは驚いて思わず立ち上がったが後は猫かぶりに徹する。


「それで、とても受け入れて貰えないと思いますが、私、二十四歳の新人教師です。貴方たちと歳も近いので楽しく学んでいきたいと思います。」

「ソフィアです十八歳。ロシアはモスクワから来ました。」


「木之本先生、本当はお幾つなのでしょうか。」

「……だから二十四……ですが、女には歳を尋ねるものではありません。」


 最初の質問にはあの田中くんが手を上げたのだ。


「アハハハ……。」x44

「チェ!」


 勢いよく立ち上がった田中くんだったが教室が笑いに包まれただけだった。それでバツが悪そうに下を向いて着席した。


「田中くんよね、それでよろしいですか?」

「いいよどうでも。」

「そのような事では女子にはもてませんよ。」

「どうでもいいよ。」


「は~い英語の授業を始める前に皆さんにお願いがあります。ソフィアさんは英語は堪能ですが、他にロシア語とドイツ語も堪能なのですよ。それで……希望者全員にその代二外国語のセミナーの教室を持って貰います。毎日の放課後になりますが交互にロシア語、ドイツ語と教えて貰います。参加者は私に申し込んで下さい。詳しくは希望者だけに教えます。どうですか白川さんと立花 あおいさんとみどりさん。」


「双子には強制参加です、それと亜衣音さんも参加して頂きたいで~す。」

「どうして私たちが強制なのでしょうか。」

「それは、入学試験で好成績を収められたからです。」

「え~と、私たち姉妹はそんなに成績は良くありません。どうして成績がいいのか説明願います。」


「この学校の英語の入試問題には私が十人分の問題用紙を作りました。それで九人が私の設問に、プリマの回答をくれました。だからです。」


 そう言われて三人はもの思いにふけった。双子は、


「お姉ちゃん、やはり最後の問題だよ。あれは可笑しいと言ったよね。」

「あれは何でもないよ、優しい問題でさ。でも、どうして?」

「あの問題は普通に解答したら可笑しな文言になるのよ。だから砕けた日本語に訳する必要があったのよね。」

「それでいいじゃん。」

「良くないよ、あれはロシア語の文法にのっとった英語だったからよ。」


「俺そんな問題を解答した覚えが無いよ。」

「田中くんには最初から十一問目は存在しません。それこそ十人だけの問題です。だから回答した三人には私の教室に誘っています。」

「俺も入っていいのですか。」

「はいどうぞ。それに三年生の夏休みは豪華な夏期講習会を開きますので、とても楽しみでーす。」

「それはどのような?……。」

「もち、秘密よ。他に名乗りはないの?」


「私、白川さんが参加するのでしたら私も参加いたします。だって大学の授業を受けるようで楽しみですわ。」

「明神さん……ありが とう。それで白川さんはどうでっか。」


「うプ!」

「笑ってないで、参加ですね。」


「ねぇ、亜衣音、お願い……。」

「妙ちくりんな授業ではないのですよね、……どうしよう。」

「失礼 ね。その子の名前とは違います。」

「?……、それって、明神という名字の事でしょうか。」

「アハァ~、バレた!?」


「ソフィアさん、未来みくをからかわないで下さい。怒ります。」

「んも~、二人して、私を、バカにして~、怒るのは私の方ですから。」


 ソフィアは私にロシア語で投げかけてきた。意図は不明なのだが敵意を感じてしまって拒否の回答をしてやったんだからね。


「ヤー ハチュー パガヴァリッチ ス タボーイ ア ヴァージュナム ジエーレ 」

(大切なことなんだ、貴女と少し話がしたいな)

「ヤー ドゥーマユ シト ナム ルーチュシェ ラススタッツァ 」

(私たち会わない方がいいわ)


「そんな~。」


 と、言ってがっかりするソフィア。二人の会話は木之本先生だけには伝わった。


「白川さん、どこでそのフレーズを?」

「小さい時に聞いたような記憶がしただけです。」


「んまぁ!! ソフィア……夫?」

「え”、あ、はい。……。」(ショックが大きいでーす。)




 追加・修正いたしますが、取りあえず……。

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