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赤いかみ、青いかみ
その日、少女は学校のトイレにいた。
トイレでやることと言えばひとつで、その少女は便所飯をしていた。
少女はイジメを受けていた。友達はいなかった。
学校内は辛いことばかりで、できれば学校になんて来たくなかった。
それでも、両親や教師は少女の想いには耳を傾けず、ひたすらに学校に行くことを強制した。
そんな少女が一人になれる、学校内のただひとつの場所。
それが、お昼休みのトイレの個室だった。
洋式便所に腰掛けて食事をしていると、どこからか声が聞こえてくる。
『赤い紙が欲しいか? 青い紙が欲しいか?』
「友達がほしい」
『ホラーな雰囲気をぶち壊す、どシリアスな発言は控えてくれ……』




