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NOTという名の者が居た。NOTは不死であり、無限の力を持っている。NOTは光もなにもない無の世界で、無心に棒立ちする日々を送っていたが、ある日気まぐれでとある星にやってきた。その星の名はノース。そしてノースにはサンラーという国がありその首都に、力をつかって一瞬で移動した。ワープだ。
NOTが力を使ったのを感知して、男がNOTの元にワープしてきた。
「久々だな。ノット。何しにきた?」男が言った。男の名はナナシンである。
NOTもナナシンも、黒いフードに黒マントという服装である。ナナシンの髪は、黒色だ。マントは二人とも、全身を包んでいる。
「あのままあそこに居ても何も起きない。暇潰しだ。」NOTは言った。
「そんなこと言って、どうせそこら辺で突っ立ってるんだろ。」
「いや、歩く。」
「フーン…。ガードとかに絡まれたら?」
「歩く。」
「無視するって事か?俺なら殺すけどな。」
「お前は殺されない。誰もお前を殺せない。故に殺す必要は無い…。」
「必要あるだろ。早めに殺せば、俺を殺せないと気付くから絡むやつが減る。」
「絡まれる原因は服装にある。着替えれば良い。」
「やだ。フードマントカッコイイじゃないか。それに、他人に影響されるのは好かん。」
NOTは黙った。そして歩きだした。
「折角だからついていくぜ。」ナナシンが言った。
暫く歩いていると、呼び止められた。
「おい!そこのフードの二人!止まれ!」ガードがこちらに向かってくる。そして目の前まできた。
「貴様ら何者だ!フードをとれ!」
二人は応答せずに歩いている。
「おい!貴様ら!」ガードはナナシンの背後のマントをつかみ、引き付けようとした。しかし全く引き付けることができず、むしろ引き付けられている。ガードはもう一度マントを引き付けようとした。ナナシンはチョップで斬るようにガードの頭に手を当てた。その途端、ガードの頭は破裂し、血が飛び散った。
‥‥近くに居た人々は悲鳴をあげて逃げ出した。
「いこうぜ。ノット。」NOTは閉口した。