第四話「魔法
Tenpといいます。普段はイラストを書いたりアニメを見たりしているのですが、小説を書くのはとても楽しいと友人から聞いたので始めました。毎週水曜日ほどに上げますので、確認していただけると幸いです。よろしくお願いいたします。
今週はなんとなく時間があったので二本立てです。(≧∇≦)/イエイ
次の日、森は、D級依頼にしては異様だった。
静かすぎる、依頼によるとここらへんで大型のスライムと小型の狼の群生がいるとのっているのだが。
鳥の声も、虫の音もない。
あるのは、踏み固められた地面と――かすかな血の匂い。
「……おかしいですね」
リンが小声で言った。
「群生討伐、でしたよね、なのに……」
「何もいないな」
恒一はあたりを見ながら答える。
「若干、地面に血が染み込んでいるな」
その瞬間だった。
――ガキン。
剣と爪がぶつかる音。
重く、鋭い。
二人は顔を見合わせ、音の方へ走った。
木立を抜けた先で、恒一は足を止めた。
一人の少女が、魔物と対峙していた。
フードを深く被り、表情は読めない。
けれど、動きだけでわかる。
(……強い)
相手は龍型魔物が三体。
どれもA級相当――いや、一体はS級に近い。
普通なら、即撤退案件だ。
だが少女は、一歩も引かない。
剣を振るたび、魔物の動線が切られ、距離が制御されている。
無駄がない。
完璧すぎる。
ただ――
(削れてる)
息が浅い。
魔力の流れが乱れている。
その瞬間、視界に文字が浮かんだ。
> 状況分析
> 対象:久遠ユウ
> 状態:連戦による体力・魔力消耗・体力魔力共に限界接近
「……ユウ?」
思わず、声に出た。
その隙を突くように、魔物の一体が跳ぶ。
「っ!」
考えるより早く、恒一は走っていた。
「リン、光槍!」
「はい!」
光が走り、魔物の動きが一瞬止まる。
その隙に、恒一は少女の前に滑り込んだ。
「下がって!」
「……え……?」
少女――ユウは、驚いたように目を見開いた。
だが判断は早かった。
すぐに距離を取る。
恒一は短剣で魔物の攻撃線を逸らし、時間を稼ぐ。
(正面から倒す気はない役割は“時間”を作ること、とりあえず守ることに集中するんだ)
その瞬間また、あの選択肢が出てきた。
> 選択が要求されています
【リンの光槍で逃げる】
結果:ユウがついてくる可能性が低いです。
【剣で迎撃する】
結果:あなたが死ぬ可能性があります
【魔法を使う】
結果:???
味方の生存率:高(あなたの安全は保証されません)
(魔法?魔法を使えるのか?やったことがないが...)
恒一は一瞬考えたがすぐに決定した。
(魔法を使う)
その瞬間。《知魔全王》発動と表示された
体が満たされていき暖かく空気に浮かんでいるようなそんな感じがした。
頭の中に”ぜろ”という言葉が思い浮かぶ。
「ぜろ」
無意識にそういった次の瞬間、《絶空零化》という言葉が表示されるとともに空気が変わった。
周りと空気がぜんぜん違うようなそんな感じだ。
(何も感じない)
ドサッ
鈍く重い音がなった。
恒一ははっとして前を見ると、全ての魔物は倒れていた。
「えっ..」
恒一はびっくりして言葉が出なかった。
後ろを振り向くと、ユウとリンがその場に立ち尽くしていた。
「……」
「大丈夫か?」
恒一が声をかける。
ユウはびくっと肩を震わせる。
視線が合って、すぐ逸れた。
「……だい、じょうぶ……たぶん……」
声は小さく、頼りない。
リンが恐る恐る言う。
「えっと……なんですか今の、理解が追いつかないです...」
「俺もだ...」
ふたりとも意見が一致した。
リンがユウに声をかけた。
「あの...助け必要でしたか?」
ユウは少し考える。そして首を横に軽く降った。
「……いら、ない……」
間。
「……でも……」
指先をもじもじさせる。
「……あ、ありがと……」
ほとんど消え入りそうな声。
恒一は、そこで聞いた。
「ランク外、って……」
ユウの身体が、固まる。
「……協会が……Sより……強すぎ、って……だから……ランク、つけられない……」
リンが言葉を失う。
「じゃあ……今まで……?」
「……Aとか……Sの……処理、してた……」
ユウは俯く。
「……目立つの……苦手、だから……一人でもよかった...」
恒一は、胸の奥がざわついた。
(制度から外されて本人は、それを“居心地がいい”と思ってる)
「なあ」
恒一は、できるだけ柔らかく言った。
「今日は、一緒に戻らないか。組むとかじゃない……ただ一緒に協会に帰るだけだ。迷惑じゃなければいいのだが。」
ユウは迷った。
じっとした目が泳ぐ。
「……う〜ん……?」
「迷惑なら、断っていい」
沈黙。
やがて、ユウは小さく頷いた。
「……じゃ……少し、だけ……」
リンがほっと息をつく。
三人は並んで歩き出す。
ランク外の最強少女勇者と、
不遇なD級勇者。
――噛み合わないはずの二人は、
この日、同じ帰り道を選んだ。
感想などありましたら、お願い致します。次回もよろしくお願いいたします。
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