Part 2-5 Inception 始まり
Owl-Eyes-CRO(/ Comprehensive Research Office)
113 Spring St. SOHO Manhattan, NYC.10:07 Jun 29 2019
6月29日10:07 ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン・ソーホー・スプリングストリート113オウル・アイ総合調査事務所
この仕事をしていると世相がよく見える様になる。
夏場に近くなると皆大胆になるのか依頼の比率は異性の素行調査に傾く。
総合調査と看板を掲げていても小さな私立の探偵事務所には値の張る依頼はあまり舞い込まない。というよりここ数年その手の仕事を引き受けていなかった。それどころか今日1日何人がドアを開いて顔を覗かせるかさえ数えるまでもない。だからと言って危ない仕事を引き受けるのもなぁと社長兼調査員と事務員掛け持ちの今年50歳になるクライド・オーブリーは椅子に深々と腰掛け不機嫌そうに磨り硝子越しに通り過ぎる歩行者を眺めていた。
その1つの影がドアの方へ近づきいきなり開かれ覗いた男の容姿に背が高く風体はいいがどこか遊び慣れた感があるとクライドは思った。
「あなた1人? 責任者の方?」
男に尋ねられクライドは立ち上がり頷き応対した。
「私が経営者のクライド・オーブリー。ご用件は?」
「私、NBCネットワークのプロデューサーでクリフトン・スローンというものです」
そう名乗りクリフトという男が名刺ケースから1枚取り出しクライドに差し出した。
名刺には確かにNBCネットワーク本社勤務プロデューサーとあり名乗った通りの名前が印刷されていた。大手放送局風情がなんの用件だとクライドは内心身構えた。見せ物にしようというのなら叩き出してやると彼は思った。
「実はある人物の特集番組をしたく身辺調査を依頼したいのです。それに基づいて我々でさらに掘り下げようと」
なんだ普通の依頼じゃねぇかとクライドは警戒心を緩めた。だが裏社会関係者などの調査ならかなり危険になるので断らなくてならない。
「誰の身辺調査だい?」
「NDCの総帥──マリア・ガーランドです」
クライドは一瞬息を呑んだ。
マンハッタン1のあのイカれ女だ! この依頼者は物腰丁寧に語っているが、調査対象は全米ネットの就任告示で世界中のテロリストに喧嘩を売った危ない奴だと思い出しクライドは目を細め指摘した。
「あんな目立つ女、放送局だけで調べられるだろ?」
クライドがそう言うとプロデューサーが軽く頭振った。
「いやあの社長の真の姿を報道したいから、局が表立って接触するのは放送直前にしたい」
もっともな理由だ。だがもっともという羊の皮を被っていると胡散臭さにクライドの経験が警告していた。
「なるほど。だけど通り一辺倒な調査でも結構な料金ですよ。真の姿とやらに肉迫したいなら上乗せしますし」
「構わない。手付けで5万。成功報酬でさらに5万。必要経費は別に支払う」
10万だと!? それだけあれば春先までのんびりできる! クライドはそれを微塵にも感じさせずにずる賢く上乗せの口実を探し始めた。
「だがあの社長、かなりの危ない人物らしいじゃないか。いいかい? ただのセキュリティじゃないぞ。私兵もいるあの女の身辺調査に10万じゃ安くないか?」
プロデューサーが渋面になった。
「足元見やがって。探偵はニューヨークに数え切れないほどいるんだぞ」
そう告げて開きおなった踵返した放送局の男をクライドは敢えて止めず背中に言葉浴びせた。
「その掃いて捨てる様な擬きに依頼して露見し企画倒れにならない事を祈るよ」
ドアノブに手をかけたクリフトン・スローンが半身振り向いて尋ねた。
「合わせて15万なら引き受けるのか?」
クライド・オーブリーは口元を綻ばせて粗末なソファへ右手指を指しのばした。
「まあ座りなよ」
巨大複合企業の長はどの様な生活パターンを持つのか?
遅く出社し、通り一辺倒の確認と指示を出して、皆よりも早く退社する。そうして高級レストランとどこかのラウンジバーを梯子してほろ酔いで高級住宅に帰る。
いいやイケメンのホストを土産に────。
考えていてクライド・オーブリーはあの女社長がそんなタマではないと思った。誰よりも早く出社し部下をきりきり舞いさせ誰よりも遅くまで仕事に向かい合い、終わるとどこかのシューティングレンジでガンガンに撃ちまくる。
そんな気がするのは幾つものネットニュースを見過ぎたせいだと過剰な警戒心を押さえ込んだ。
探偵業は調査対象者の捜索、素行調査、財務調査などが主な仕事だと一般に思われている。だが時として保釈義務違反者の捜索連行、債権の回収、時には揉め事の仲裁人となる事も多い。
クライド・オーブリーの経営する総合調査会社はこの業務の平均年収よりは多くを稼ぐ。それは彼が客層を吟味しているからに他ならない。いわゆる富裕層を相手にする事が多い。その方が年間の依頼主数を落とし楽な仕事となる事が多い。
特に今回のように依頼主が大手テレビ局のプロデューサーであり調査対象が巨大企業の経営者などになると調査で得た資料をどちら側に生かしても金が転がり込む。それは依頼主との契約遵守を定める州での探偵業の条項に反して探偵免許を取り上げられる危険性はあっても多くの場合、闇でやり取りがされ裏で金が動くので探偵免許が危険に晒される事はない。
クライドはプロデューサーから口答で依頼を受け対象者の資料の類は受け取らなかった。
どこの誰かは明白で、容姿も社会的地位も生活範囲も容易に想定できたし既成の報道などを集めるだけでかなりの事がつかめた。
マリア・ガーランドの日常に関する調査資料は片手間でも作成できる。
問題は、依頼主を喜ばす隠された事実という銃弾を何発装填できるかだ。それであのプロデューサーを撃ち抜けば、上手くいくと調査続行などと来年1年分の収入に繋がるかもしれない。
クライドはまず、あのシンデレラと云われる硝子の城の女王の懐にナイフを刺し込む事にした。
切り開かれた臓腑から溢れだすのは腐臭漂う汚物になるかもしれない。
大企業の職員すべてがその企業の食堂を利用するとは限らない。
昼時になると重圧や束縛を逃れ、外に出るものは実に多い。それを目当てにクライドはNDC本社ビルのエントランスが面するウエスト21番ストリートの車道反対側の歩道に目立たぬよう立ち次々に出てくる社員らしきものらを見つめていた。
誰もが同性に簡単に口を割ると思う。だが友好をかなり深めないと隠した事実を漏らさない。その点自分と違う男、もしくは女なら迂闊に口を割る。調べる調査対象の異性を当て馬にするのがセオリーだった。
エントランス出入り口の車輌乗り入れスロープを1人で歩いてきた20後半から30前半に見える神経質そうな男に目をつけた。
そのきちんと櫛の入ったブロンドにカッターシャツの男は反対側の歩道を歩いてゆく。手ぶらであったし、ネクタイを緩めたその姿に社用でNDCを訪れたとは見えなかった。クライドは反対側の歩道を僅かに遅れて追い始めた。
目をつけた男は昼食に出たのだから遠くへは行かない。交通機関を使うこともない。付近のレストランに入るだろう。
そうクライドが想定した通り最初の交差点で横断歩道を渡り9番アヴェニューを僅かに南へ向かうと『バッカスの口』というイタリアン料理店に入った。
落ち着いた外装にクライドは予約が必要かと一瞬躊躇したが、歩道側にも数テーブル並べてあり飛び込んでみることにした。
中はそう広くはないがドアを閉じるとすぐにウエイトレスが来てお好きな席にどうぞと告げたので彼は見回し目をつけた男の座るテーブルの真横のテーブルに腰を下ろした。
ウエイトレスがオーダーを取りに来たのでクライドはシザーサラダとカクテルのコックテイルを頼んだ。そうしてウエイトレスが行くと彼はさも着信がありバイブが鳴ったといった感じでスーツからセリーを取り出し小声で話し始めた。
「ああ、俺だ。今、NDC本社ビルの近くに来ている────ああ、そうだあの女社長が結婚するんだ。調査はしっかりとしてくれと先方が言ってきてる────」
話しながらクライドは椅子に座り直し目をつけた男の方へ顔を向けると視線が合い男が眼を伏せた。
「────ああ、そうする。ランチの後にちょっと乗り込んでみる──じゃあ」
クライドは液晶をタップする振りをしてスーツの内ポケットにセリーを仕舞った。そうして目をつけた男に謝った。
「すまない。ちょっと婚前調査を頼まれてね」
そう探偵が大きすぎる餌をぶっ刺した釣り針を垂らした。
「その────M・Gが──結婚するってほんとの話ですか?」
食いついた! クライド・オーブリーは表情にだす代わりに太ももに載せた左手の中指と人さし指を交差させた。
「いや、すまない。聞こえてしまったか。忘れてくれ」
クライドが謝るとウエイトレスがその相手に料理を持ってきた。チキンパルミジャーノとスパゲッティの安いプレート料理だった。それを横目で知ったクライドは相手の懐具合を理解した。
「その────社長が──」
なおも男が知りたがるので小声で話すためにクライドは横に身を乗り出した。
「あんたもしかしてNDCの方? ちょっと協力してくれるなら話してもいいが」
そう渡りをつけると男はプレート料理と横の席へ目を游がせ尋ねた。
「やっぱり社長は────協力ってなんだい?」
「そちらのテーブルに移ってもいいかな? 詳しい事を話すよ」
目をつけた男が頷いて了承したのでクライドは向の席に移ってテーブルに身を乗りだした。
「ああ、マリア・ガーランドは近々婚約発表するだろうさ。相手はとある国の王族の1人だよ」
相手もテーブルに身を乗り出しクライドはその男のハートをがっちりとつかんだ。
「と、とある国って? 王族? もしかしてアラブ諸国のどれか?」
「調査に協力してくれるなら、君を披露宴に招くように依頼主に伝えてもいいけどな。お名前は?」
途端に男はもじもじしだして伏せ目がちに名を告げた。
「パスカル・ギムソン──パーシャルって呼んでくれていい」
クライド・オーブリーが話を続けようとするとウエイトレスが彼のオーダーを持って来たので口を噤んだ。ウエイトレスは客がテーブルを変わっていたので一瞬顔を見て確認するとシザーサラダとカクテルを彼の前に置いて下がったので口を開いた。
「実はあなたの社の社長を見初めたある方が、彼女が王族の一員足かを心配され彼女の身辺調査を依頼されてね」
「身辺って──公になってる事以外は──社のものでも──」
「だから、さ。目立たず周囲を自由に動き回れるものを探してる。無論、披露宴以外に手当金をはずむが」
「スパイみたいじゃないか────」
プレート料理をフォークでつつきながらパスカル・ギムソンが眼をそらしたまま不安を覗かせたのでクライドは押し切る事にした。
「そうじゃないさ。マリア・ガーランドが結婚できるようにの一助だ。パーシャル、どうだい? 頑張って君の手で彼女の結婚を成就させてみないか」
締めは断定しない事としていた。本人の自覚で動かせてこそ想定以上の働きをしてくれる。
「や、やってみるよ」
その返事を受けてクライド・オーブリーはコックテイルを一気に飲んだ。
社へ戻る足取りはおぼつかなかった。首筋に浮きでた汗を拭った。
真夏を前に今からこれだと思いやられる。
総務部のシステムエンジニアを勤めるパスカル・ギムソンはまだマリア・ガーランドが結婚するとは思えずにいた。近辺調査を引き受けたものの気持ちは重かった。
気分がふさぐのはあのマリア・ガーランドの事を嗅ぎ回らなければならないからではない。直属の上司の指示に適合する条件だったからだった。上司はこの様な事態を提示していた。
マリア・ガーランドの身辺を嗅ぎ回る兆候があれば、その大小を問わず監視しその対象情報を集め報告せよ。
あの探偵が言っていた事をすべて鵜呑みにしてるわけではない。
あのクライド・オーブリーは、渡された名刺からオウル・アイズというソーホーに事務所を構える探偵だと表向きは名乗っている。
依頼主はと考えてパーシャルはエントランス出入り口の円筒形のブロンズ硝子扉が回転して開くのを待った。
受付左の壁面に並ぶ職員用エレベーターに向い先に扉が開いて乗り込むiワーカーの1人の横姿を見つめ彼はマリア・ガーランドの近辺にもっとも近いのは情報職員だと思った。
彼女の動向やNDCの民間軍事企業部門の作戦や方針などを調べるならiワーカーに白羽の矢を立てればいい。それを1従業員に持ちかけたのは所詮民間人──だが諜報機関や軍の匂いはなかった。
だから緊急度は低い。
パーシャルはエレベーターに乗り込み総務部に戻りながら先ほどの探偵をどう扱うか考えあぐねいた。
意図を探るべきだろうが、あの手合いはいい加減な事を並べ立て逃れるだろう。なら少し時間をかけて食い込むか。
1度自分のデスクに戻り情報収集に行くかとマリア・ガーランドに近寄る理由を考えた。ファシリティ・マネジメントやコンプライアンスとあれこれ考えどれも持ちかけにくいと彼は諦めた。最高知識責任者の背任告発の直訴などどうかと考えいけるかと判断した。
パーシャルは腰を上げると169階へ行くために腰を上げ総務部を後にした。
NDCは巨大企業でもあり背任行為を稀に見かける。実際、パーシャルは総務部長の収賄の事実をつかんでいた。だがそれを放置していた。情報というものは必要な時まで抱き込んでおくものだと新人教育で真っ先に習う。手がが多ければ流れを制御できる。この仕事にはそれが必要だった。
エレベーターの扉が開くと誰も乗り込んでおらず中に入り169階と告げた。
上司から渡された資料からマリア・ガーランドの周囲には何人もの有能なものがいると記されていた。最も有能な状況把握能力があるのが副社長のダイアナ・イラスコ・ロリンズ。MITを主席で卒業した頭脳の持ち主で眼をつけられると自由に立ち回れなくなるのは必定。
出くわすのを避けて取り入らなければならない。
そうして直訴をきっかけに社長に接触できる時間を多く持てれば、あの探偵に渡す通り一辺倒な情報をつかめるだろう。その中に熱くさせるネタを仕込むにはあの探偵の真の狙いと依頼主を探り出す必要があった。
高速エレベーターが169階に着き扉が開くと2度しか足を踏み入れた事のないフロアに踏みだした。他のフロアに比べまるっきり人を見ない。まあ重役フロアなのでこんなものだと思いきやずっと先の廊下角かドレスアップしたローティーンの女の子が姿現し彼は眼が奪われた。着飾っているだけでなくフランス王朝の貴族みたく薄い色合いのブロンドがスクリュウの様に頭の左右にぶら下がっている。暗い色合いの広がったスカートにはフリルだらけで両手にはレースの黒い手袋。それでいて鋲の打たれた編み上げのブーツを履いてる。まるで出来の悪い喪服だ。いいや、こういう手合いのファッションがあったとパーシャルは思いだした。ゴス──ゴスなんとか────。
確かiワーカーに数人の子供がいたのを思いだした。近くまで来るとスカートの腰近くにIDを下げている。それが来訪者でないのを気づきやっぱり情報職員の1人だとパーシャルは思った。NDCには人事部が伺い知らぬ職員が数百いるという。雇用形態はどうなっている? 賃金の支払いは経理部からなのかと疑念を思いだした。
その女の子が視線も向けずに通り過ぎてゆく。
傍を誰かが通り過ぎれば無意識にもかかわらず一瞬視線を移動させる。だが見向きもしなかった事が逆に不信感を生み、パーシャルは歩きながら振り向いた。
女の子は何事もなかった様に歩いてゆく。
総務部の1人と知っていて歯牙にもかけない。いいや一般社員なんて眼中にもないといった感じだ。
通路中央まで行き確か社長室はこの辺りだったと唯一近くにあるドアを見た。副社長室のブロンズ硝子扉と違いウエスタンレッドシダーだろうか木材を選び差別化している。
ノックしようと扉に右手を振り上げ右視野に違和感を感じて 視線を横へ向けた。
歩き去ったはずの暗い色合いのドレスの女の子が振り向いてじっと見つめていた。
「何か用でも────」
パーシャルが声に出しかかりいきなり扉が開いて出かかった女性がぶつかりそうになって寸前で立ち止まった。
「何かご用件でしょうか?」
パーシャルが視線を振り戻すと肩までのプラチナブロンドの女が眼を細めた──寄りによって副社長ダイアナ・イラスコ・ロリンズだった。
「ああ、総務部のパスカル・ギムソンです。折り入って社長にお話ししたい要件がありまして」
副社長は室内の方へ半身振り向き声をかけた。
「マリア、総務部のパスカル・ギムソンが聞いてほしいそうよ」
「入るように伝えて」
「お入りなさいP・ギムソン」
社長の声と副社長に命じられパーシャルは廊下の少女を思いだした。彼は副社長が部屋から出てくるスペースを後退さ作り副社長を眼で追いながらその見つめる少女を廊下に探し眼を游がせた。
廊下には副社長と自分だけだと驚いた。
突き当たりのエレベーターホールまで30ヤード以上ある。姿を消すにはエレベーターホールまで駆けなければならない。カーペット敷きの廊下でも走れば足音がしたはずだ。聞き漏らしたなどはなかった。
まるで狐に摘ままれた様な顔を開いた出入り口に戻しパスカル・ギムソンは室内に入りドアを閉じた。
マリア・ガーランドは秘書を使わない。
当然、秘書室がないと聞いていた通り広い社長室の窓に近い場所に黒い両袖の執務デスクがあり、そのデスクトップには開かれた数冊のファイルが置かれているだけで、その向こうの革張りの椅子に腰を下ろしたマリア・ガーランドが何かの検討中だったと思わせた。
「どの様なご用件かしら、パスカル?」
「えっ、ああ、社長──実は総務部長なのですが、背任行為をしてまして────」
「で?」
で!? パーシャルは肩すかしを食らった。社長は食らいつき渡りをつけるはずがまるで手玉に取られていると彼は驚いた。社長は広げたファイルの手前に両肘をついて組み合わせた指の上に顎を乗せ上目遣いに見つめた。
「見過ごせない背任行為で、社の利益を大きく損なう──」
「いいのよ。その件はすべて掌握してますから」
すべて知っている? まさか総務部も監査部さえもまだつかんでいないネタだった。
パスカル・ギムソンが生唾を呑んだ寸秒、社長が恐ろしい事を口にしだした。
「パスカル、あなたの核心に触れましょう。今日のイタリアン・ランチの席で私立探偵に私の身辺調査を依頼されて受けましたね」
ラピスラズリの群青の瞳がじっと見つめていた。副長官シリウス・ランディから部屋に呼ばれ、聞かされた事が眉唾だと話半分に思っていた。
マリア・ガーランドはどんな心の奥深くでも入り込んでくるわよと。
CIAのどんな尋問官も分析官すらも寄せ付けないから気をつけろと。
どうなってやがる!?