表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
沖田総司の異世界戦  作者: 菊一
4/5

雷の王Ⅱ



俺は森の奥深くまで来て違和感を覚えていた。「おかしい、魔物や動物どころか虫一匹出てこない。」今まで森に来て狩をして来たが、こんなに森が静かだった事は無い。俺は違和感を抱きながら森の中を進んで行く。



「ヴッッッ!」謎の強烈な殺気、まるで心臓をえぐられる様な視線に総司は身を屈める。辺りを確認するが何もいない。


総司はすぐに森を抜ける事にした、風を足に纏いながら走り出す。


しかしその殺気と視線はだんだんと近づいてくる。


「チッ、これは逃げられないし逃してくれそうな気配でも無いな。仕方が無い、迎え撃つしか無さそうだ。」


総司は拳に魔力を極限まで貯めて地面に向かって放った。


周囲に生えていた木々を吹き飛ばす、直径100mが吹き飛んだ。


その中心で魔力を体にコウティングして防御とスピードを上げる。


ナイフと斧を取り出し敵を待つ、すると雲一つ無い空がドス黒い雲に変わって行く。


「ドゴォォォォォォォォォン!!!!!!」


総司の前に巨大な雷が落ちた。


土煙で何も見えないので風魔法で砂煙を吹き飛ばす。


すると放電した雷の塊が出てきた、すぐに武器を構えて臨戦体制に入る。少しずつ放電が収まり雷の中が見えて来た。


雷の中から出てきたのは美しき雷を纏った狼であった。



幼い時に、1度だけ本で見た事がある。



その者の毛は雪の如く白く。



凛と立つその姿は気高く美しい。



遥か昔、その美しき毛皮を欲するとある国の王がいた。


その王は、国にを上げて雷獣を討伐せんとした。



それを知った獣は怒り、その国に三日三晩休む事なく雷の雨が降り注いだ。



その怒りを買った国はその後滅んだと伝えられている。 



人々はそこから畏怖の念を込めてこう言った。



《雷の王・雷獣》と。



最悪である。


絶望である。


運が無さすぎて笑いしか出ない。


「まさかこんな辺鄙な土地に伝説の雷獣様が現れるとは。」


逃げる事はできない。


もし、逃げ出したなら間違いなく後ろから殺される。


もし、逃げ切れたとしても恐らく近くの街もろとも襲いにくるだろう。


そんな気がして仕方がない。


恐らく、予想は外れてない。


正直勝てるビジョンが見えてこない。


が、無様に負けるつもりもない。


俺と雷獣との距離はおよそ30m。



俺は大きく息を吸い。



ゆっくりと吐く。



武器を構えて。



雷獣と目を合わせる。



雷獣も臨戦態勢に入り雷を放電させる。


「さぁ、久しぶりに名乗らせて貰う。」


俺は全身に魔力を纏う。


「我、新撰組 一番隊 隊長」


今、俺の13年間の努力が試される。


「沖田 総司!」


勝てる見込みは無いが引く気は無い!


「いざ!」


今の全身全力を叩き込む!。


「参る!」




今、雷獣とこ戦いが始まる。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ