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8.異世界で初めての街



俺達は今、城塞都市ガッハに向かっていた。なんでも200年前の人魔戦争の時に最前線の砦として使われていた場所らしい。そして戦争が終わってからその砦は、五代英雄の内の一人【剣術】ガッハの名前をそのまま街の名前にしたそうだ。戦争が終わってからも城塞都市と言われているのは魔界に一番近い街でもあるからだ。城塞都市ガッハは戦争が終わった後もまだ最前線の役目を持っているのだ。


とまぁ前置きはこんぐらいにして城塞都市ガッハに着きました。遠くからでも凄かったが、近くから見るともっと凄いな。街を守る壁は高さが50メートル、厚さは20メートルくらいあるように見える。

……流石は城塞都市を名乗ってるだけあるな。

そう思いながら俺は街の入り口に歩いて一人の衛兵らしき人物の前で立ち止まった。

あっそうそう言い忘れてたんだけどティーネさんにはすでに俺の中に入ってもらってます。


「あのー。街に入りたいんですけど」


「身分証などはありますか?」

よかったー。日本語通じなかったらどうしようかと思ったわ。ん?でも俺身分証なんて持ってないぞ。ないとやばいのか?


「身分証が無ければ作ることができます。作りますか?」

おおー。作ってくれるのか。それはありがたい。


「ぜひお願いします」

そう言うと衛兵さんは紙とペンを渡してきた。


「ここに必要な情報を書き込んでください」

わかりました。と衛兵さんに言い紙に書こうとするがそこで大変なことに気付く。俺はこの世界の住民と話せても文字まで一緒とは限らないことに。


「な、なぁホーラこの世界の文字って日本語か?」


「日本語?それは何ですか?」


「え?冗談はやめてくれよ。ホーラが今喋ってるのは日本語だろ?」


「え?優夜さんが今喋ってるのはシュラル語ですよ?」


「なっ...。でも俺はシュラル語なんて知らないぞ」


「多分ですけど優夜さんのいた国の言語とシュラルの言語が同じだったのでは?」


「でもそんなことありえるのか?」


「ええ。200年前に魔王を封印した勇者様は優夜さんと同じ転生者でした。勇者様は壊滅したシュラルを復興し新しい言語を作ったのです」


「えっ、じゃあ文字は同じってことか?」


「はい。おそらくは」

そうか。じゃあとりあえず書いてみるか。……って紙を見たら日本語書かれてんじゃん。

俺は紙に情報を書き、そのまま紙を衛兵さんに渡すと衛兵さんは奥に入っていった。

どうやら大丈夫だったようだな。よかったー。勇者様ありがとう!まじ感謝!俺は勇者様に感謝しながら衛兵さんから身分証を受け取り門をくぐる。

街の中に入った俺は予想外の景色に驚いた。建物は中世ヨーロッパって感じなんだけど店の看板などは全て日本語で書かれていたからだ。まあでも薄々思ってたからそこまで驚かなかったけど。

俺達は街を眺めて後でここ行こうとか決めながら冒険者ギルドの前まで行く。


「やっとここまで来たか……。ってまだこっちに来て2日目なんだけど。まじで死ぬかと思ったよなー。幸運∞がどんどん怪しくなってくんだけど……」

俺は独り言を呟きながらギルドのドアを開ける。

カラーンと音が鳴り俺達は受付嬢のいるカウンターまで歩いていく。


「あのー。ギルドに登録したいんですけど」


「はい。登録ですね。ではこの紙に必要な情報を書いてください」

そう言われて俺は紙に書いていく。

書いた紙を受付嬢に渡すと受付嬢は少しお待ちくださいと言い奥に入っていった。

少し経って受付嬢は水晶を持って戻ってきた。


「ステータスを測定するのでこの水晶に手をかざして下さい」

俺は言われた通りに手をかざすと水晶がすごい勢いで光った後に割れた。

……………………え?

受付嬢の方を見てみると口を開いてぽかーんとしていた。


「あのー。なんかすいません」


「…………はっ。どど、どういうことですか!この水晶はB級までのステータスは測れるんですよ!?もしかしてA級以上の実力を持っているのですか!?」


「えっあっまあ。持ってるんじゃないんですか」

受付嬢の勢いが凄すぎて答えるのに戸惑ってしまった。てかホーラ笑ってんじゃねーよ。どうにかしてくれこの状況。


「凄いです。あっ今少し時間ありますか?」


「ありますけどなにか?」


「この事をギルドマスターに報告しなくてはならないので。いいですか?」

あーなるほどね。A級以上の実力持ってるやつなんてほっとけないからね。


「いいですよ」


「ありがとうございます。ではこちらに来てください」

そう言われ俺は受付嬢に着いて行き大きい部屋の前で止まる。


「ここがギルド長室です」

受付嬢はそのまま部屋のドアをノックすると、「入れ」と中から聞こえてきた。受付嬢はドアを開けて俺達は中に入る。

部屋の中には若い男性がいた。だが俺は若い男性から物凄い威圧を放たれている気がした。

少しした後男性が威圧を放つのをやめた。


「うむ。確かにAランク級以上の実力を持っているようだな」

AっていうかSなんだけど言ったらめんどくさくなりそうだからいいや。


「先程は威圧を放ってすまない。私はここのギルド長をしているフェザードだ。よろしく頼む」


「俺は優夜だ。よろしく」

挨拶をした俺とフェザードは握手を交わした。


「さて、ここからが本題だ」

【投稿予定】

12/14 9.冒険者になります①

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