66.優夜、神になる
天界から戻った優夜はベッドから立ち、のどの渇きを鎮めるために水を飲み、少し冷静になる。
……私はこれから忙しくなりますのでもう呼ばないで下さいね。って最後にホーラは言ってたけど、何かあるのか?
いや、今はいいや。取り敢えず、ホーラからもらった力を確認しよう。
優夜は考えるのもやめると、ステータスを開く。
『ステータスオープン』
名前 神崎優夜
年齢 17
レベル 265
スキル 身体能力強化(レベル8) 縮地(一蹴りで100メートルまで移動する) 魔剣生成(魔剣を生成する) テイミング(自分よりレベルの低いモンスターをテイムする) 覚醒者(攻撃力を30秒だけ3倍にする) 神の願い(常時発動。魔の生き物に対して威力が2倍になる。逆に魔の生き物からの攻撃は半減する) 鑑定(強)(全ての物のステータスを確認できる) 二刀流(二本の剣を使う場合攻撃力が1.5倍になる) 斬波(斬撃に魔力を含ませる事で波にして斬撃を飛ばす) 神化(使用不可)(一時的に神になる。持続時間は魔力に比例する。神聖魔法を超神位まで使える)(レベル1)
魔法 火属性魔法(上位) 風属性魔法(上位) 水属性魔法(上位) 土属性魔法(上位) 闇属性魔法(上位) 光属性魔法(上位) 回復魔法(最上位) 神聖魔法(神位) 精霊魔法(神位)
体力 15500/15500
攻撃力 15500
防御力 15500
俊敏 15500(+7750)(+7750)
運 ∞
魔力 19500/19500
んん?
神化……神になる……。
そこまで考えて優夜はため息を吐く。
「ついに神かあ……」
んー。嬉しいんだけどね?嬉しんだけど……神かあ……。
それに、神化の説明ざっくりしすぎじゃない?あと、超神位ってなによ?……もう訳分からん……。
優夜は頭を抱える。
それに、
「今はまだ使用不可、か。使いこなせってのはそういう事も言ってんのかな」
簡単には力は寄こせないと。
多分レベルを上げれば使えるようになる仕組みのはずだ。レベル1とか書いてあるし。
「ま、力が欲しいって言ったのは俺だし、そんくらいはやるかあ」
んー。でもたくさん狩るだろうから昼間はあんまり、だな。
なら。
◇
その日の晩。
優夜は一人宿から抜け出し、早速スキルのレベル上げに行く。
「優夜様?どこへ行くのでしょうか?」
はずだった。
まさか、よりにもよってティーネに見つかるとは……。
気配消すスキルとか習得しようかな。……今はそんな事してられないし無理だわ。
「あ、ああ、ティーネ。ティーネこそどうしたんだ?こんな夜中に」
ここは話を逸らし、ティーネの気を引く作戦でいこう。
「私は優夜様が外着に着替えて部屋を出たので、どうしたのかと思い」
くそ。まさか外着と部屋着を分けている事が仇になるとは。
てかティーネさん、俺が着替えてる時から起きてたの!?
「えっと、トイレに?」
「何故疑問形なのですか……」
ティーネは呆れたように言う。
ごまかしてみたけど、やっぱり無理だった。
うーん。どう話したものか。
「私は優夜様にどこへ行くかを聞いているのです。……そこまで私が信用できませんか?」
ティーネはさっきまでの勢いが嘘のようにしょぼんとする。
あ、ティーネは別に何故かは聞いてないんだ。それなら、
「すまん。ちょっとレベル上げに行きたくて、ティーネを信頼してない訳じゃないんだ」
ティーネはその言葉を聞きほっとするが、すぐに首を傾げる。
「では、何故こんな夜中に?」
あー。それ聞く?それを聞かれると、ちょっと俺困るな。
優夜はつたない会話力で説得に試みる。
「え、えっとな。それは、結構目立つスキルを使うから……」
優夜の言葉は言い終わらずに中断される。
「もういいですよ。言えないのでしたら良いです」
「え、俺はそんな事……」
何で?何でバレた?
「優夜様……。目が泳いでるの気づいてないのですか?」
「ぐうぅ」
まさかの目泳ぎ!何かあるって言ってるようなもんじゃん。俺……。
優夜は自らの失態に呆れるのだった。
「言えないのでしたらいいんです。いつか話してもらいますから」
ティーネはそう言い部屋のドアを開ける。
「ティーネ……」
優夜はその言葉に感動する。
ティーネ何て良い子なんだ!
「それでは、レベル上げ頑張ってきてください。優夜様」
ティーネはそう言うと部屋の中に入る。
「ティーネ……!ありがとう。そして、大好きだ!」
優夜はドア越しに感謝を伝えると宿を出る。
優夜の部屋の中でなにかぶつかる音がしたが、優夜には聞こえていない。
ありがとな、ティーネ。聞かないでくれて。まじで好きだ。
翌朝。戻ってきた優夜にティーネは、腕によりをかけて作った朝食を食べさせたのだった。
◇
ここは天界。
時は優夜がいなくなったすぐ後。
「はあ。困りましたねえ」
ホーラ……この世界の唯一神はため息を吐いていた。
「このままだと王国は魔王軍に負けます。……優夜さん。頼みましたよ」
ホーラは優夜の立っていた場所から目を離すと、今度は後ろを向き下を見つめる。
見つめた先には、帝国のある宿が映しだされていた。そこには四人の男が会話をしている映像が流れている。
「怪しいですね……恐らくこの人達で間違いありませんね。……少し探ってみましょう」
そう言いホーラは変装をすると人界に降りて行った。
私の世界でそんな真似はさせません。
神を敵に回した事、後悔させてあげましょう。
【投稿予定】
7/2 67.優夜の苦悶




