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52.グレンとミルの秘密



「聞いてくれ。俺とミルは特殊な力を持ってるんだ」


「え?」

 グレンの言葉に理解がついていけず呆けた顔をする優夜。


「それはどんな力何でしょうか?」

 皆が話についていけない中ティーネが質問する。


「それは、体の一部が常人離れした力を持っているというものだ」

 グレンの答えでティーネははっとする。

 なるほど。グレンさんが聞こえたというのは、グレンさんの耳が常人離れした力を持っていたから。という事。


「では、その力は具体的にはどれほど強化されるのでしょう?」


「ティーネはもう分かってるだろうが、俺の場合は耳が強化されている。具体的には100メートル先の足音が聞こえる。と言った所だ」


『!?』

 グレンの力に全員が驚愕する。

 やはり。それならばルウと白の音というのが聞こえていてもおかしくない。


「では、ミルさんは?」

 ティーネはグレンの力が分かり質問の対象をミルに変える。


「私?私は目だよ。具体的には100メートル先までちゃんと見える。まあ、双眼鏡みたいなものだと思ってくれれば良いよ。後ね、ちょっとだけど人の心も読めるんだ」

 軽く話したミルは最後に少しにやっと笑みを含めて言う。


『!?』

 グレンに続きミルまでもが化け物じみた能力を持っている事にその場の全員は更に驚く。

 人の心が読める。なるほど。先程私の警戒心がばれたのはこれが原因ですか。


「これで私達が持ってる力は話したよ。でも、勘違いはしないでね。私達は優夜くん達の敵になろうとかは思ってないから。私達は優夜くんの力になりたくてここに来たの。もちろん修行もしてきたから足手まといにはならないよ」

 ミルはどん、と胸を張って言う。


「ん?じゃああれからグレン達は強くなったのか?」

 優夜がグレンに問いかける。


「ああ。優夜が驚く程にな」

 グレンは自身に満ちた顔で答える。


「へえ。それは面白いな。じゃあ一緒に依頼受けに行こう」

 優夜が提案する。


「良いな、それ!」

 優夜の提案にグレンが食いつく。


「ちょっと!エリス様とリンカさんの登録が先でしょう!」

 話を進めようとする二人を止めるミル。


「あっ、そうだな。じゃあみんなギルド行くか」

 俺はみんなを早くしようと急かす。


「優夜くん?白は置いてくの?」


「ああ。だって寝てるし。そいつ寝たらちょっとやそっとじゃ起きないんだよ」


「優夜くん。だから白を置いてっちゃうんだよ……」

 優夜の返事に呆れた顔をするミル。


「うっ……」

 身に覚えのある事を言われ、顔を引きつらせる優夜。


「そうですよ。優夜様」

 しょぼんとする優夜に追い討ちをかけるティーネ。


「ぐふっ」

 優夜はふらりと後ろに倒れる。


「そこまでにしとけって。二人とも。ほら、優夜」

 二人を止め、優夜に手を差し出すグレン。


「すまん」


「別に良いさ」


「ワウゥ」

 倒れた優夜を見て心配そうな声を上げるルウ。


「心配してくれたのか。でも大丈夫だ。ありがとな」

 優夜はしゃがみルウの毛をわしゃわしゃと撫でる。


「ワフ〜」

 ルウは撫でられ気持ち良さそうな声を出す。

 優夜は撫で終えると、立ち上がり白の元へ行く。


「白ー。起きろー。起きないと置いてくぞー」

 優夜はやる気の無い声で白を起こそうとする。

 ……後ろに殺気のこもった視線を感じるが無視だ!


『はっ!やめろ、優夜。置いてかないでくれ!』

 白はいきなり目を覚ますと優夜に抱きつく。


「うおっ!?」

 優夜はいきなりの事で驚くが、白にこうさせたのは自分なんだと申し訳ない気持ちになる。


「ごめんな。白。置いてかないから。行くぞ」


『本当か?本当に置いてかないか?朝起きたら部屋に誰も居なくなってるとか無いか?』

 白は置いてかれた事よりも起きた時に誰も居なかった事の方がトラウマになってしまっていた。


「ああ。もう置いてかないから」

 優夜は約束をすると白は安心した顔になり優夜の肩に乗る。


『む?優夜。反対の肩に乗っている狼はもしや神狼か?』

 白は優夜肩に乗っている狼を見て不思議に思う。


「お、やっぱ分かるんだな。こいつはルウって名前でな、この街に来る途中にテイムしたんだ」

 優夜がテイムしたと言った事に白は驚く。


『何!?神狼は人には懐くことは無かった筈なんだが……?』


「ん?でもこいつから近づいて来たぞ?幼体だったら懐くんじゃないか?」


『そもそも、神の眷属はテイム出来ないのだが……』


「そんな事俺に言われても……」

 嘘だろ?普通にテイム出来たぞ。

 ホーラ。あいつなら何か知ってるのか?

 優夜は自分の力を不思議に思い、一度天界に戻った女神を頭に思い浮かべるのだった。



 白を起こした後、優夜達はギルドマスターの元に来た。

 メルとフリューネにはリンカとエリスの中に戻ってもらった。


「再会の挨拶はもう良いのか?」


「はい。それで、グレン達と一緒に依頼を受けようという話になったんで来ました」


「……お主。水晶の話はまだ終わっとらんぞ」

 水晶の事を忘れていた優夜にエリーが言う。


「あっ……」

 優夜はすっかり忘れてたという顔をし、頭を抱え込む。


「……はあ。水晶の事とエリス様達のギルド登録をまとめて出来る方法が一つあるぞ」

 エリーは息を吐いたあと、優夜に提案をする。


「え?」


「依頼を受けるのじゃよ。それの報酬を水晶代。それを登録の試験とする。それに優夜の望むグレンと依頼をするというのも達成出来る。どうじゃ?」


「おお!それ良いな」

 後ろでティーネもうんうん頷いてるし、受けよう。


「それ、受けさせて下さい」


「決まりじゃな」

 エリーは自身の持つデスクの引き出しから一枚の紙を出す。


「これがその依頼内容じゃ。条件はAランク冒険者が二人以上とSランク冒険者が一人以上いる事じゃ。場所はこの街から少し離れた森にいる。肝心の依頼内容は、その森に現れたミノタウロスキングの討伐及びその配下のミノタウロスの掃討じゃ」


「「!?」」

 リンカと優夜はその依頼内容を聞き顔を見合わせる。


(優夜。これって……)

(ああ。多分あの時の奴だ)

 二人は声は出さず目だけで会話をする。


「ちょっと待て。Sランク冒険者なんて俺達の中にはいないぞ」

 グレンがエリーの話を止める。


「ん?いるじゃろ。Aランク冒険者グレン、ミル。Sランク冒険者優夜が。これで条件は満たしておる。それに、後ろの三人も相当な実力者じゃ。問題は無い」


「優夜。Sランクになってたのか……」

 優夜が先にSランクに上がっていた事にショックを受けるグレン。


「俺はミルがAに上がってた事に驚いたな」


「ふふん。私も特訓したからね」

 ミルは自慢気に話す。


「質問は終わりか?なら今すぐ明日の朝出発する。各々準備をしておくのじゃ」

 エリーはそう言い優夜達の目の前から消える。


『なっ!?』

 エリーがいなくなった事に全員が驚く。


「ギルドマスターは転移のスキルを使えるんですよ」

 その後、ティノがその現象を説明する。


 ミノタウロスキングか。次こそは仕留める!

【投稿予定】

5/21 53.リベンジマッチ①

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