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38.決闘②



「くそっ」

 身体能力強化だけでここまで速くなるとはな。完全に誤算だ。

 優夜は体制を立て直して剣を構える。


「さあ、第二ラウンドといこうか勇者」

 ガイルは地面を大きく蹴る。


「光魔法。『閃光』」

 ガイルが優夜の1メートル手前まで来ると優夜は魔法を唱える。

 魔法が発動するとガイルの目の前で強い光が発せられる。


「何っ!?」

 ガイルは突然の光に目を瞑る。

 少ししてガイルが目を開けると先程までその場所にいた優夜はいなかった。


「小癪な真似を………ん?勇者は何処に行った?」

 ガイルは優夜を探し周りを見るが何処にも優夜の姿は見当たらない。


「ここだよ」

 優夜はガイルの影から飛び出て隙だらけの腹を剣で殴る。


「がっ!?」

 ガイルは優夜の剣を食らい体制を崩す。


「な、何が起こった?」

 釈然としないガイルに優夜は説明する。


「闇魔法。潜伏だよ。相手の影に隠れる事が出来るのさ」


「三属性も魔法を使えるのか!?」


「どうしたの。いきなり叫んで。もしかして……怖気付いた?」

 優夜は腹に手を当てて膝を付いているガイルに近づく。


「っ!そんな訳あるか!くそ!」

 ガイルは近づいて来た優夜に大剣を振る。

 優夜はガイルの大剣を難無く躱す。


「さて、そろそろ本気を出そうかな」


「ふん!貴様の本気など造作もないわ」


「じゃあひとつ忠告。今すぐに防御しないと死ぬよ」


「何を言ってーー“結界よ万物を通さぬ壁となれ“結界魔法。『絶対領域』」

 ガイルは言葉を中断して魔法を唱える。すると、ガイルの周りを覆う様に透明な結界が出来る。

 結界が出来た瞬間、結界に無数の風の槍が刺さる。

 攻撃が終わるとガイルは結界を解く。


「これも防ぐなんて、やるね」

 攻撃を防いだガイルに優夜は称賛する。


「これも貴様の仕業か」


「正解」


「貴様。一体何属性の魔法を扱える?」

 ガイルは声を低くして優夜に問う。


「さあね。少なくとも基本の魔法は全部使えるよ」


「なっ!?」

 優夜の答えにガイルは驚きの表情を示す。

 さて、ガイルさんはあとどのくらい魔力が残ってるかな。


『鑑定(強)発動』


魔力 7000/10000


 うわっ。全然減ってねぇじゃん。何であんな強い結界魔法が魔力の消費少ないんだよ。確か俺の残り魔力が10000/16000で、さっきの風魔法は魔力消費が2000だからまだ撃てるな。

 よし、このままガイルさんの魔力を削ってスキルを封じ込める。


「もう一回いくよ」

 優夜はガイルにさっきと同じ風魔法を放つ。


「くっ!」

 ガイルも先程と同じ結界魔法で防ぐ。


「もう一回」


「くっ!」


「もう一回」


「くっ!」


「もう一回」


「くっ!」

 優夜が魔法を放ちガイルが魔法で防ぐ。このやりとりを続ける事計4回。俺の残り魔力が2000になったところで俺は魔法を撃つのをやめた。


「どうした勇者。魔力切れか?」


「いや、これ以上は時間の無駄だからね。それにガイルさんはもう残り魔力はほとんど残って無いはずだよ。あんなに魔法を使ったんだから」

 嘘だ。これはガイルさんに天地切断のスキルを使わせるための挑発だ。ガイルさんの残り魔力は3000だからあと一回天地切断を使えば使えなくなる。


「それは……どうかな!」

 ガイルは地面を蹴り高く跳躍すると大剣を掲げる。天に向かって掲げた大剣は強く光る。


「これで、終わりだ!」

 優夜より少し高い所まで来たガイルは光輝く大剣を優夜目掛けて振り下ろす。


「何で使える!?………なんてね。精霊魔法。『水霊の祝福』」

 優夜が魔法を唱えると優夜の周りを覆う様にとても薄い水の壁が出来る。


「そんな壁俺の大剣には効かない!」

 振り下ろされた大剣は水の壁に直撃する。

 優夜の未来を想像した観客全員。リーナさえもが目を瞑るその光景の前でティーネは目を開けていた。


「私の眷属を舐めないでください」

 ティーネは観客達を馬鹿にする様に呟く。

 少しして斬撃の音がしなくなると観客達は恐る恐る目を開ける。しかし、目の前には想像していた未来と違い無傷の優夜がいた。


「何故だ。何故無傷で立っていられる!?貴様は俺の大剣を直撃したはずだぞ」


「直撃?それは違うな。俺には精霊達が作ってくれた壁がある」


「馬鹿な。俺の斬撃に耐えられる壁なんてある訳が」


「あるんだよ。神位の魔法ならそれが出来るんだよ」


「なん、だと……!」

 優夜から放たれた言葉に驚愕するガイル。


「神位。それは王国の、いや世界中の歴史の中でただ1人しか到達することの出来なかった魔法位」


「信じられないなら証拠を見せようか?」


「ああ、そんな証拠があるなら見せてもらおうか」


「だがその前に、この勝負俺の勝ちで良いよね?」


「………分かった。俺の負けだ。どうせ俺にはもう勝つ方法がないしな」

 ガイルの降参を聞き審判が決着を言う。


「ガイル近衛騎士隊長の降参により、この試合勝者は〈勇者〉優夜!!」


『おおおおおおおお!!!!』

 審判の言葉に決闘場全体が観客の叫び声で包まれる。


「じゃあ、後でフェンリオ家に来てください。証拠を見せますから」


「ああ、分かった」


 よし、これでエリスを連れて行ける。このままいけば近いうちに魔王討伐に行けるぞ。

【投稿予定】

3/31 39.勇者パーティ結成

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