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23.アークデーモン討伐



「随分と威勢のいい事ですね。そんなに自信があるんですか」


「ああ、俺だけでは無理でもティーネとなら倒せる」


「ほう、ティーネとはそこにいるもう一人の人間ですか」

ティーネが精霊妃だって事に気付いてないのか。

なら、好都合だ。でもアークデーモンも騙せるってティーネ凄くない?


「ああ、そうだ」


「面白い。出来るものならやってみなさい」


「ああ、すぐに終わらせてやる」


『鑑定(強)発動』


種族 デーモン(上位)

レベル 200

スキル 凶暴化(自身のステータスを3倍にする代わりに自我を失う) 魔力弾(魔力を塊にして放つ)

体力 15000/15000

攻撃力 20000

防御力 20000

俊敏 17000

魔力 24000

弱点属性 精霊


確かに強い。ステータスは俊敏以外が俺より上だ

だが、相手の弱点属性は精霊だ。俺とティーネは精霊魔法の神位が使える。うまくいけば勝てる。


「ティーネ。精霊魔法は一番強いので何回使える?」

俺はアークデーモンに聞こえないように小声でティーネに聞く。


「そうですね。7回でしょうか」


「分かった。俺が2回だから合計9回だな」

精霊魔法はあまり連発できないな。なら、


「俺がこいつの足止めすればいい」

そして、隙のできたときにティーネが攻撃する。

俺はアークデーモンに突撃した。もちろん、聖剣と魔剣を持って。

俺はアークデーモンに二本の剣を振りかざす。だが、斬撃は当たることは無く、代わりに俺が吹っ飛んだ。


「ぐはっ!」

俺は近くの木にぶつかり止まる。


「あまり力が出ませんね。これは貴方のスキルでしょうか。面倒ですね」

こいつ強い!ただ闇雲に戦ってもこっちがやられるだけだ。

どうする。どうすればこいつを足止めできる?


「どうしました?もう終わりですか。とんだ見掛け倒しですね。では終わりにしましょう」

アークデーモンが魔力弾を構築する。魔力弾は際限なく大きくなっていき、俺が立ち上がった時には直径50メートルの魔力弾になっていた。


「どんだけ魔力詰め込んでるんだよ」

魔力弾のでかさに思わず聞いてしまった。


「ん?これでもまだ3分の1ですよ」

まじかよ。まだでかくなるのかよ。

くそっ、あいつの弱点属性ではないが俺の使える一番の魔法で対抗するしかない。


「神よ、我の魔力を糧にその力を今ここに解き放て」

俺が呪文を唱えている間も魔力弾は大きくなっていき唱え終わった頃には2倍になっていた。


『セイクリッドバースト!』

俺は今打てる最大の魔法を放つ。それと同時にアークデーモンの魔力弾も放たれる。

100メートル越えの魔力弾と俺の魔力を全て使った魔法がぶつかり合えば当然爆発が起こる。

ドゴーーーン!と大きな爆発音が鳴り響き俺とアークデーモンはその爆風に吹き飛ばされる。


「クッ!」

「ぐっ!」

そして、魔力弾の威力を上回った俺の魔法がアークデーモンを追撃する。


「グアアア!」

アークデーモンは吹き飛ばされ、体勢を崩す。

今がチャンスだ。


「ティーネ!精霊魔法を打て!」


「はい!」

俺の掛け声とともにティーネは魔法を打つ。その数"10回"。あれ?なんか多くない?


「グハッ!!」

アークデーモンの左腕と右足が吹っ飛んだ。


「小娘。精霊だったのか………!」


「ああ、そうゆう事だ。お前の負けだ」


「私の負け?ふふ、ふふふ、フハハハハ!」

アークデーモンが突然笑い出したかと思えばアークデーモンの周りの魔素がどんどん濃くなっていく。


「凶暴化か」


「こ、これデ、きさ、キサマラハ、オワリダ」

凶暴化。自身の能力を3倍にする代わりに自我を失う。なら、俺も3倍すれば良い。


「ティーネ。まだ精霊魔法は打てるか?」


「はい。あと3回なら打てます」

まじかよ。すげぇ。じゃなかった、ならまだ勝ち目はある。


「俺があいつを抑えるから残りの魔力を全部使って打て」


「はい」

よし。じゃあ行くぞ。


『覚醒者発動』

これで俺は30秒だけ攻撃力が3倍になる。

俺は聖剣と魔剣でアークデーモンに突撃する。

俺が持ち堪えられるのは30秒だけ。その間に隙を作る。


「グアアアアアア!!」

アークデーモンも突撃してくる。

自我がないと動きが単調だな。

これなら――


「俺でも勝てる!」

俺はアークデーモンの攻撃を避け、剣を振る。

斬撃はアークデーモンに当たるが弾かれる。


「かった!」

何こいつ。魔剣はともかく聖剣まで弾かれるとは。でも、これであいつの隙は作った。


「ティーネ!」


「はい!」

ティーネは待ってました!といわんばかりの声量で返事をすると3発の魔法を放つ。


「グアアアアアアアア!!」

魔法はアークデーモンに直撃しアークデーモンはその場に倒れる。


「よし!討伐完了!」

俺は討伐の証拠としてアークデーモンの魔石を取り街に戻った。他のモンスターならもう少し多く持ち帰る事も出来たがアークデーモンなどモンスターは魔石くらいしか有用性がないのだ。


街に戻った俺とティーネは今回の依頼達成を報告する為に受付で話していた。


「えっ!?アークデーモンがいたんですか!?」


「はい。これがその魔石です」

俺は魔石を受付嬢に手渡す。


「少しお待ち下さい。…………………はい。確かにこれはアークデーモンの魔石です。では依頼達成の報酬として大金貨1枚、大銀貨1枚をどうぞ」

俺は報酬を受け取る。


「それとこの魔石はどうしますか?」

魔石か。どうしよう。


「魔石は武具を作る材料になりますよ」

俺が迷っていると受付嬢が助け舟を出してくれた。

でも武具ねえ。武器はあるし、防具、防具かあ。持っといて損は無いな。


「では魔石は俺が貰います」


「はい。ではどうぞ」

俺は差し出された魔石を受け取る。


「ありがとうございます」

俺は受付嬢に礼を言いギルドを出る。

さて、旅の準備も整えたし、あとは出発するだけだな。

評価お願いします


【投稿予定】

1/27 24.旅の第一歩

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