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12.優夜ようこそ冒険者ギルドへ!



問題のあった試験を終えた俺は正式に冒険者になるために冒険者ギルドに向かっていた。


「やりましたね。優夜様」


「ああ。ありがとうな」


「あっそうそう、後で調べたんですが優夜さんが倒したボスモンスターはカミツキガメというモンスターで、弱点属性は風です」

ええー。俺の知ってるカミツキガメとは全然違うんだけど……。弱点属性は風だったのか。風を使っていればもう少し楽に倒せたのかもな。


「ありがとうホーラ」


「いえいえ」


「優夜様。街を回る約束忘れてないですよね?」


「ああ。覚えているぞ。今日ギルド長から冒険者バッジを貰ったら行こうか」


「はい!」


「ただし条件がある」


「条件?」


「ああ。街を回っている間は絶対に魔法を使わない事」


「ですが緊急時はどうするのですか?」


「俺が対処する。ティーネはなるべく普通の女の子をすれば良い」


「女の子……優夜様は私の事を女の子と認識してくれるのですね」

ん?最初の方は聞こえたが後は聞こえないな。


「ティーネ。今女の子の後何を喋ったんだ?」


「い、いえ、気にしないでください」

?まぁティーネが気にするなと言っているからいいか。


「さてと、着いたか」

俺はギルドの中に入りギルド長室まで行く。中に入ろうとしたが今日は先客がいたらしい。それも俺の知っている人だ。


「お、優夜来たか」


「あっ優夜くん来たんだ、こっちこっち」


「なんでグレンにミルがいるんだ?」


「私もいますよ、優夜様」


「ユナも?」


「そりゃ優夜の試験に同行した俺らが優夜の冒険者になる祝いをしない訳にはいかないだろ」


「そっか、みんなありがとう」


「いいのいいの。ささ、早くこっちに来てって後ろの2人は誰?」


「ああ。言ってなかったな。紹介するよ、こっちの青髪の女の子がティーネでもう1人がホーラだ」


「よろしくお願いします」

「よろしく……」

あれ?なんでティーネは機嫌が悪いんだ?


「よろしく」

「よろしくね、ティーネさん、ホーラさん」

「よろしくお願いします」


「さて、自己紹介も終わったところで本題に入るか」

フェザードさんが喋る。てかフェザードさんいたんだ。気づかなかった……。


「冒険者になる話ですよね」


「いや、違うぞ」


「え?」


「今日優夜を呼んだのは優夜を祝うためだ」


「え?冒険者になる話は?」


「そんなもん試験合格でもう冒険者だろ。はい、これ冒険者バッジな。なくすなよ」

そう言いフェザードさんは俺に銀色のバッジを投げて渡す。ええ、これそんな無造作に扱っていいの?


「よし、じゃあ早速パーティー始めるぞ、名付けて『優夜ようこそ冒険者ギルドへ!』だ」

えー。なんか勝手に決められてんですけど。ティーネと街を回るはずだったのに。どうしよ。でも断ったらパーティー開いてくれたフェザードさん達に申し訳ないし。


「ティーネすまん。明日は必ず回るから」

うわー。ティーネが聞いた瞬間この世の終わりみたいな顔してんだけど。さっきまでなぜか知らないけど不機嫌だったティーネをさらに不機嫌にさせてどうすんだよ俺!


「ティーネほんとにごめん」


「………分かりました。今日は我慢します。あの人達が優夜様のためにパーティーを開いているのですから。ですが!明日は私だけと一緒に街を回ってください」


「分かった。そうする」


「じゃあ今日はいいです」


「ありがとう。ティーネ」


「えーと優夜。何か予定があったのか?」


「あっいえ気にしないでください。今日はもう大丈夫です」


「そうか」


〜3時間後〜


「さてここぐらいでパーティーも終わりにするか」


「そうですね」


「だが、終わる前に言わないといけない事がある」

場の空気がフェザードさんの言葉でピリッとした。


「ダンジョンの事ですね」


「ああ。まず優夜達には最初に謝っておく。すまない。まさか優夜達の試験に使ったダンジョンが"進化"するなんて思いもしなかった。今回は完全にギルド側の不手際だ」


「いえ。もういいですよ。結局俺達はギルドに帰還せずダンジョンを攻略したんですから」


「そこだ。今回の主題は。優夜達がSランク級指定のダンジョンを攻略した事で優夜のランクが特例によりB級から始まる事になった」


「「「え?」」」

グレンやミルがめっちゃ驚いてるけどまじで特例なんだ。


「ギルド側はSランク級指定のダンジョンを攻略できる冒険者を放っておくことはできないとの事だ」


「いや。別に嫌では無いので全然良いんですがB級ってあれですよね。上から5番目のランクですよね?」


「あぁそうだ。念のためここでギルドのルールについて言っておく。まず冒険者が受けられる依頼は自分のランクの一つ上までだ。それ以上のランクの依頼を受けたい場合はその依頼と同じもしくは上のランクを持つ冒険者が一緒でないと駄目だ。そして依頼で起きた怪我は大体自己責任で取ってもらう。次にパーティの結成について。パーティを組むには冒険者が3人以上必要だ。そしてパーティは依頼の報酬を山分けで分配する。これは絶対だ。さらにパーティで依頼を達成すればパーティランクが上がる。C級以上になれば毎年2回行われる大会にも参加できる。まぁひとまずそんなとこだな」


「ありがとうございます」


「いや、いいさ。じゃあ解散だな」

パーティをC級にすれば大会に参加できるのか。また楽しみが増えたな。てゆうか、まだパーティ結成してないけど。

【投稿予定】

12/26 13.街を回ります

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