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異世界転生したらまったり生活出来ますか?〜女神付きで異世界に転生したらチートできました〜  作者: パグゾー
四章 異世界転生したらまったり生活出来ますか?
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101.優夜達の帰る場所

投稿再開です。またよろしくお願いします。



 翌日。優夜は案の定寝不足の状態でエリーさんの元に集まった。


「あれ、魔王が居ない……ああ、そうか。もう帰ったんだっけ」

 魔王は昨日のうちに帰り、信頼できると言って七人の魔族を残していった。


「なんかちょっと寂しいけど……今は家に行く楽しみで全くそんな気持ちになれない!すまん、魔王!」


「何を大声で喋っておるのじゃ。少し音量を下げろ。周りの人から冷たい目で見られてるぞ」


「あ……」

 優夜は今になり周りを見ると、明らかに優夜を避けて歩く通行人の姿が見えた。


「すみません。少しはしゃぎ過ぎました」


「まあ、家を持つという喜びには同意するが、音量は下げてやってくれ」


「はい……」


「全員集まった様じゃな。では、私に掴まれ。行くぞ」

 優夜達はエリーさんの指示を聞くと何も言わずに動き、全員がエリーに触れる。

 エリーは全員が掴まったのを確認すると、転移をした。



 一瞬で景色が変わった。ガッハの街中からモンスターがちらほらといる草原へ。草原の奥を見るとそこには懐かしい街が見えた。


「メルルラだ。また戻ってきたんだな」


「ああ、これからはお主達にとっての帰る場所になるがな」


「帰る場所……か…」

 エリーさんの言った言葉は何故か俺の胸に深く刺さった。

 ……帰る場所、かあ。そういえば、俺ってこの世界に来てから家とか持って無かったんだよな。そうか。やっとか。


「やっと……帰る場所を見つけられたんだな」


「そうですね。優夜様」


「ここから、また始まるんだな。俺の人生が」


「そうですね」


「何を二人で惚けておる。他の者は先に行っておるぞ。早く来い」

 エリーさんの言葉に俺の意識は現実に戻される。


「っ!すみません。行くぞ、ティーネ」

「はい、優夜様」

 俺とティーネは小走りに移動し、エリーさん達の後を付いて行った。



 優夜達が移動を開始してから十数分が経った。メルルラの街まで後少しという所でエリーが立ち止まる。


「ああ、くそっ……そうじゃった。すっかり忘れておった」


「?どうしたんですか?エリーさん」

 急に様子が変わったエリーを見て優夜は心配する。


「!ああ、いや、何でもない。お主らも早く自分の家を見たいだろう。メルルラまではもうすぐじゃ。行くぞ」


「え?あ、はい」

 優夜はエリーの様子を変に思いながら歩いていく。

 しかし、ティーネだけは見落とさなかった。エリーが見つけ、動揺する元となった()()()の存在を。


 優夜達はそれから街に入ると、エリーの案内で遂にこれから住む事になる家に着いた。


「お、おおおおーーー!!」

「これは……中々に豪華ですね……」

『ほう……これは素晴らしい』

「ワオーーン!!」

「凄いな、これ……」

「え!ここに住めるの!?やったー!」

「凄いですよ、優夜様!これほどの豪邸に住めるとは流石です!」

「優夜凄い!こんな家に住むのなんて僕初めてだよ!」

「優夜さん……。私がここに住んで良いのでしょうか?何か悪い気がします」

 メルルラの中でも一番の広さを誇る邸宅で、その値段は並大抵の貴族では手が出ず、三大公爵家でさえ出し渋る程。更に、この家には来客用のもの、倉庫として使うものなどを含めれば、部屋の数は五十近くにもなる。しかも、この家が経つ場所は温泉の源泉のすぐ近く。つまり、この家に住むだけで毎日温泉を堪能する事が出来る。そしてこの家は珍しい事にまだ誰も住んだ事が無い。いや、正確には一度だけある。あるのだが、この世界の文献にはその記録が残されていない。

 この様な特別な家に住めるのだから、優夜やティーネ達は勿論、公爵家であるメルやグレン。神獣である白とルウ。王族であるエリスが驚くのも無理は無い。


「どうじゃ?喜んで貰えたか?」


「はい!それは勿論です!」


「そうか。それは良かった。中の家具などは揃えてある。今すぐに住める様になっておるから安心しろ。私は急用を思い出したからまた王城に戻る。ではな」

 エリーはそう言うと転移を使いその場から去った。


「さて、どうするか。どこから見ていくか……」


「優夜様。時間はあります。ゆっくり見ていきましょう」


「……そうだな。ゆっくり見ていくか。じゃあみんな。中に入るぞ」

 優夜はティーネ達に指示を出すと、一番に家の中に入っていった。



「よし。まだ来ていない。今のうちに早く回収せねば。魔法解除!」

 エリーは魔鉱石に付与していた魔法を解除すると、魔鉱石を懐に忍ばせ転移する。

 転移した先は勿論王城。それも王の間の中に。


「なっ……エリー!?転移で直接の移動は禁じたはずじゃぞ!」

「それは緊急時以外のはずだが?」

 エリーの焦る様子と声を聞き、国王は一瞬で冷静になる。


「……何があった?」


「物事事態は人魔戦争の前だが、それを話すと長くなる。先にこれを見てくれ」

 エリーは懐に入れておいた魔鉱石出した。否、()()()()()()


「エリー?どうかしたか?」


「やられた!魔法に更に魔法を上掛けしていたのか!それも私が気付かない程に巧妙に!くそっ!」


「エリー。何があったのじゃ。証拠が無くとも話だけは聞いておきたい」


「っ!分かりました」

 エリーは魔鉱石を取られた事を悔やみながらも、国王に状況を説明するために心を落ち着かせる。


「実は帝国絡みの事で話しておかなければならない事があります」

【投稿予定】

11/9 102.王国最強の隠密部隊

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