9月8日 AM9:45~10:00 もしかしてこれって異世界転移?
トイレで手を洗う場所ってどう言うんだ...。
おっさんは頭を抱えた。
9月8日 AM9:45
「俺が...異世界の住人じゃない...?」
シルフィンの言葉を俺はオウム返しする。
「つまりアリノは異世界転移でこちらの世界に来ていない...かもしれない。」
シルフィンは言う。
「いやいや。ちょっと待てよ。訳が分からん。何でそう思うんだよ。」
頭を抱える俺にシルフィンは言う。
「私の魔術、『身体能力向上』の魔術がショウヘイには効かなかった。アリノも見たよね?」
俺は頷く。
確かにシルフィンの魔術はショウヘイにかからなかった。
だからこそ俺がタナカ大魔王を追いかける羽目になった。
「でもさ、これっておかしいよね。
...なんでアリノには魔術がかかるのにショウヘイにはかからないのか...」
「......。」
確かにそうだ。
そうなんだが...。
「た、体質とかそんなのが原因じゃないのか?」
俺はシルフィンに反論する。
その意見にシルフィンは頷く。
「そうかもしれない。体質で魔術が効かない可能性もある。
私の言っていることは確証も無い世迷言かもしれない。
でもこれだけは頭の中に入れておいて。
ショウヘイの言うことは全部鵜呑みにしないほうが良いかもしれない。」
「......。」
重苦しい空気が二人を包む。
「...ちょっと外の空気を吸ってくる。」
俺はそう言い残し、部屋を出る。
...自分が何者か...
今まで忙しくて考える暇なんて無かった。
いや、あえて考えないようにしていたのかもしれない。
宿屋のドアを開ける。
街を襲う脅威も去り、再び街は活気を取り戻していた。
道は往来する人々で溢れている。
俺は宿屋の入口の横に腰かけ、流れゆく人々を眺める。
...シルフィンの言っていることはにわかには信じられない。
...だがもしあの話が本当だとすると...
俺の名前...アリノだってショウヘイが適当に付けたことになる。
溜息を一つ吐く。
もしかしたら俺は異世界転移をしていないかもしれない...か。
一か月ほど前まではこの街を行きかう投げれの一部だったのかもしれない。
ここで頭に叩かれた衝撃を感じ、頭を上げる。
ショウヘイだ。
「なに|黄昏≪たそがれ≫ているんだよ。
シルフィンとスミスを呼んで来い。
無事クエスト達成できたことだし今から飲みに行くぞ。」
彼はニヤリと笑った。
―――――――――――――――――――――――――
9月8日 AM10:00
時は流れ、ギルドにて俺たちは酒の入ったジョッキを傾ける。
「もー...こんな朝っぱらからお酒を飲んじゃいけないでしょ...ダメな大人になっちゃうわよ。」
とスミスが嗜めるが、そのジョッキの中身はかなりのハイペースで消えていく。
受付嬢は勤務中なのでこの酒盛りには参加できないが、ショウヘイからのおごりで受付でジュースをチビチビ飲んでいる。
「突然だけど俺は明日にはこの街を出ていくからな。送別会ついでの打ち上げだ。
今日はどんなに飲んでも構わないぞ!!」
ショウヘイは高らかに宣言する。
...送別会って普通見送る側が主催じゃないのか?
が、そんな事誰も気にしないようで
「太っ腹ね!!さぁてどんどん飲むわよ!!」
とスミスは声を上げる。
俺はおもむろに席を立つ。
「おい、どこ行くんだよ。」
ショウヘイは俺に訊ねる。
「便所だよ。察しろ。」
便所のドアのカギを閉める。
カチッと高い音が鳴る。
ひび割れた鏡に映る俺が俺を見つめる。
「......。」
俺は一体誰なんだろう。
はい。どうもこんにちは。おっさんです。
またもやどうでも良い設定を。
ニメ=フルフィアの街並みは放射状に広がっていることから計画的に作られた街である。
また上下水道は配備されている。
(飲み水は飲めるかどうか知らん)
...まぁこの設定物語の中で使われることもう無いんですけどねー(多分ない...はず。)
よぉし話すことも無くなったし今日の後書きもこの辺で。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
それでは!!




