9月8日 AM4:30~4:35 魔術と拒絶
※ちなみに主人公は端っこの方でアホ顔を晒しているアリノという奴です。
9月8日 AM4:30
数人しかいないギルド。
そこで話し合う二人の少年と一人の少女。
「分け前は金貨3万5千枚。これでどうかな?」
目の前に座るショウヘイ。
こんな美味い話には何か裏があるのではないかと勘繰ってしまう。
ショウヘイはどこか含み笑いを浮かべ、こちらを見つめている。
対してショウヘイの横に座るアリノは焦点が合っていない目で虚空を見つめている。
コイツは何も考えていないだろうから思考から除外する。
...どうしたら良い?
毎回重大なことはスミスに全て頼んでいた。
それがどれほどの気苦労を掛けていたのか見当もつかない。
心優しいスミスはそんな私の行動を苦とも思わず引き受けてくれた。
私はその善意にずっと甘えてきた。
でももうスミスは動けない。
近い将来必ず彼は私の前からいなくなるだろう。
「...分かった。」
私は頷き、その条件を飲んだ。
ショウヘイはニヤリと笑い、手を差し伸べた。
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9月8日 AM4:30
「ところでさ、お前分け前は金貨3万5千枚とか言っていたけど残りの6万5千枚はお前が全部持ってくの?」
俺は横に座るショウヘイに尋ねる。
「そうだけど。文句あるか?」
「少しだけ俺に分けてくれませんかねぇ」
俺はショウヘイにゴマを擦る。
が、
「は?何言ってんだ。他のクエストを当たれよ。」
と見事に切り捨てられる。
だよね。こうなることぐらい分かってましたよ。
「あぁそうだ。ところで君の使う魔術って何?」
ショウヘイは目の前のシルフィンに問いかける。
「はぁ?お前シルフィンの使う魔術も知らずに取引持ちかけたのかよ。バッカじゃねぇの?」
俺はショウヘイを嘲笑する。
だってコイツ煽れる所ここぐらいしかなくないかなーって思ったし。
言われっぱなしってなんかイライラするし。
「黙ってろよアホ。確証は無かったけど攻撃系の魔術だとは推測していたわ。」
ショウヘイは俺の全力の煽りに一切反応することなく、頬杖を突きながらぶっきらぼうに言い除ける。
「あのマッチョメンとパーティー組んでるんだろ?
大体パーティーは4人以上で組むのがセオリーだが彼女は二人でパーティーを組んでいる。
あ、どうせアリノは大した戦力にならないだろうから除外しているぞ。」
ショウヘイはジョッキの底を眺めながら言葉を綴る。
...なんでコイツは毒を吐きまくるんですかね。
「そんな少人数なパーティーは余程実力がなければ存続するのは難しい。
それに加え彼女は今日一人でギルドを訪れた。
これは自分の腕に自信があったから。そして攻撃系の魔術を有しているから だと俺は考えた。」
ショウヘイは顔を上げ、目の前のシルフィンを見る。
所々に間違いはあるのだが、些細なことだったためシルフィンは縦に首を振った。
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9月8日 AM4:35
「で、どんな魔術を使うんだ?」
ショウヘイは質問を繰り返す。
「身体能力を向上させる魔術。他人にも付与可能。」
とシルフィンは簡潔に自分の使用する魔術に説明する。
「デメリットは?」
「魔術が完全に発動するのに3秒ほどのタイムラグが発生すること。それと私の魔力量の関係で最大10分 ほどしか発動できないこと。」
「...その程度なら何とかなりそうだな。試しに俺にかけてくれないか。」
ショウヘイの声にシルフィンは頷いた。
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9月8日 AM4:35
ショウヘイの背中に手を触れ、何かに祈るかのように目を閉じるシルフィン。
何度か見たことがある。
こうすることでシルフィンの魔術は発動する。
しかし何秒経っても変化が見れない。
「...おかしい。魔術が発動しない。」
シルフィンは目を開け、首を傾げる。
「魔力切れなだけじゃないのか?」
ショウヘイは後ろを振り返り、シルフィンに聞く。
シルフィンは首を横に振る。
「魔力切れになったら立つのも困難になるから魔力切れじゃないはず。
何かがおかしい。」
二人が困惑する姿を離れて見ていた俺はここぞとばかりに声を上げる。
「あっれ~? もしかして俺の出番じゃないの~?」
はい、どうもこんにちは。おっさんです。
昨日は投稿できなかったから今回は無駄に長めですよー
...嘘です。脳死状態で書いていたら無駄に長文になっただけです。
はい。スミマセン。
歯切れの悪いところで後書きを終わらせるのが私のスタイルだぁぁぁ!!
そんな訳でここら辺で締めに。
ここまでお読みいただきありがとうございました。 それでは!!




