第3球:天才VS未来
東京学院戦。
「よし今日のスタメンは
1番 遊 西岡
2番 二 大木
3番 左 長岡
4番 三 水本
5番 一 李・順雀
6番 中 横田
7番 捕 坂口
8番 投 吉田
9番 右 小松でいく。」
1年は2人。2年は3人、3年は4人だ。
1回。吉田はなんと三者連続三振に抑えた。春のセンバツ準優勝校なのに;
裏は、相手ピッチャー中田に三者凡退。
2回。吉田は5者連続三振に。しかし2アウトでのホームラン。そこから崩れ一気に2点を
加えられ3−0に。
裏。攻撃陣に元気がない。
3回。
「岡田。ブルペンに入っておけ。5回からいくぞ!」
「はい!」
今日は、わざわざ東京から来てもらっている。だから相手に対して気を抜いてはいけない。
カキーン
「え!?」
吉田?今日は調子が悪いみたいだ。でもこんな簡単に。
このチームの1年生エースがこんなにも簡単にやられている。スカウトマンもこのピッチングは見てられないようで
帰っていった。こんなチームオレが抑えれるのか?
突然心配になった。吉田も坂口も出ている。オレは坂口のオマケか?
いや違うはずだ。
でもこんな天才が打たれている。そうこう考えているうちに5回が来た。
「岡田。お前はやっぱり出なくていい。2軍で走っとけ。ロクにブルペンで投げずにボーッとしてる奴は
いらない。よしじゃぁ橋本お前いってこい!」
オレはこんなチーム入らなければ良かったと思った。
バスケにでも行けば良かった。
『お前のピッチングはいずれ日本の背番号1(エースナンバー)を背負うぞ』
監督?入学式に言われたな。何してるんだ?オレは?
このチームのエースになるんじゃなかったのか?クソゥ!クソォ!
オレは後悔した。
「ねぇ君もしかして名古屋北の選手?」
現れたのは東京学院のスカウト。どーなんの?オレは?