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5話







「それにしてもなぜ私たち六人が呼び出されたか。誰か心当たりはあるか?」


 このような場合まずは冷静に分析しなければならない。その分ダーウィンが冷静にリーダーシップをとってくれるのはありがたい。


「私にはありませんね」


「ない」


「俺もねーな」


 一同は口を揃えて否定するが、


「我は深淵なる闇の力に導かれしものである故に、世界に選ばれたのだ」

 

 自分ではかっこいいと思っているのか、手を顔に当て高らかに答える。


 一同はもう慣れたのか、ダウィンチの言葉を無視して話を進める。


 ――僕にはこの光景に見覚えがある。何故だ。


「アルキメデスは何かあるか?」


 ダーウィンに聞かれ気が付くと、


「すまない。何故か以前にもこんな光景を見たことがあるような気がして・・・・・・」


「この場所に見覚えがあるのか?」


 全員の視線がこちらに集まる。


「いや。この場所では無く、この六人が集まっている光景になぜか既視感を感じてしまうんだ」


 それを聞くと何か思うところがあったのか全員が少し考えると、


「初めて会ったはずなのに懐かしくも感じてしまいますね」


「確かにそんな気もするが、まずはこの場所からの移動を考えないといけないな」


 この場所からの移動を提案するダーウィン。


「そうですね。夜になれば星の位置と動きでおおよその場所が分かる地思うのですが・・・」


「ほお。ガリレオは星について詳しいのか?」


「はい。昔から星が好きなので色々と調べていました。よく夜空を眺めて星々を見ていると落ち着くので」


 ガリレオは懐かしそうに語る。


「ですがこの世界が私たちのいた世界と同じ天体をしているとは限らんぞ」


「確かにそうですね。・・・・・・すいませんお役に立てなくて」


「ほかの手を考えるか」


 考えているとモーツァルトが何かに気付いたようにあたりを見回した。


「考えている暇はなさそうだ。お客さんだ」


 森の中から獣の皮を身に纏った山賊のような屈強な男たちが現れた。


「囲まれてしまっているみたいだな」


 山賊のような男たちの手には斧や槍、弓などを握っている。顔は動物をかたどった仮面をつけている。

うっそうと茂る森の中で、大勢の足音が聞こえる。


 ――モーツァルトはあんな遠くから足音が聞こえたのか?


「ざっと二十人くらいか。こんな時は誰かがとんでもない強さで奴らをちぎっては投げ、ちぎっては投げと無双するのがお決まりだが、どうだ?」


 全員に期待するように聞いてくるが、


「残念ながら護身術は身に着けているがこの数は無理だな」


「わ、私は無理です」


「右に同じく」


「アルキメデス。お前さんはどうだ?」


「残念ながら肉体労働は専門外だ」


「まじか。俺も喧嘩はやってきたがこの数はちときついな」

この状況はかなりまずいな。


「フフフ。我の力を見せる時が来たな。最強にして最悪の魔術師の力。今見せる時が来たな」


 ダウィンチは羽織っているマントをはためかせ一歩前に出ようとする。


「おいどうする。まともに戦えるのは俺だけだ。しかも逃げようにも今の俺らじゃすぐに捕まってしまう」


 モーツァルトはダウィンチを遮りながらいう。


「おい。我のことを忘れるな」


 ダウィンチ不機嫌そうにわめいている。


「大丈夫だ。ここは任せてくれ」


「何かいい策があるのかアルキメデス」


 闘う必要も逃げる必要もない何故なら・・・・・・


「降参だ。君たちのリーダーと話がしたい」





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