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3話
「うまく召喚することができたようですね」
「ええ。問題ないと思いますよ」
「何者の意思によるか分からないが、この世界にも大きな転換期が訪れようとしています」
「そのためにも彼らのちからが必要なのですね」
二人の女性が会話をしている。片方の少女は十六、七歳に見える白銀の髪に血のような真っ赤な瞳をしている。もう片方の女性はだぼだぼのフードをかぶり顔まで見えない小柄な少女である。
「そうです。きっとかの者たちならこの世界を変えてくれるでしょう」
「それではこちらも準備を始めます」
「よろしく頼みますフローレンス」
「わかりましたジャンヌ」
「しかし彼らはいったいどこに召喚されるのでしょうか?」