遭遇
こんばんは。
今回で3話目です。
相変わらずの駄文です。アドバイス等、よろしくおねがいします。m(_ _)m
『さーて…、今日はお休みだしどこか行こっかなー』
翌日、音夢は休日の過ごし方を思案していた。普段は街に友達と買い物に行ったり映画を見たりするいたって普通に過ごしているが、今日は友人との都合が合わず、こうして悩んでいる。
『一人で街に行ってもつまんないし…、誠治さんはお手伝いさせてくれないし…』
誠治が音夢の手伝いを断る理由は、音夢の絶望的な料理センスにあった。だが、いくら下手でも練習すればある程度モノになるのが普通である。当初は夏樹や誠治もその考えで音夢に教えていた。しかし、一向に上手くならなかった。しかも毎回味が異なる。
どこをどう直したら良いのか本人もわからず、結局和菓子職人見習いにもなれずに幕が降りてしまった。ただ、救いがあったとすれば、決して不味くはなかったことか。ただ、和菓子なのにカレー味やコーヒー味は店としては出せないので、渋々真弓やその友達に食べてもらっていた。
『姉さんの不器用さはいつか人を殺すよ?あ!言葉通りの意味じゃなくて…、うーん…察してよ!』
と最近は真弓に言われているが、なぜそんな物騒な事を赤面しながら言うのか理解できないと、音夢は思っていた。
『とりあえず出かけよっかな』
家にいても仕方がないと思い、まずは外を歩いた。
『この年で散歩が趣味になったらヤバイ
なぁ』
そんな事を思いつつ、ふと坂の上から何かがくだってくるのが見えた。
『何…あれ…』
それは音夢の今までの人生経験からでは引用できないモノであった。
一輪車である。
いや、一輪車に乗っているのが人であればよかったのだがそうではない。
ネコが乗っていたのだ。
一輪車に。
もちろん足がとどく訳もなく、オスワリの状態だ。登り坂などはどうするのかなどという考えは驚愕のあまり音夢にはなかったが。
それが目の前を通り過ぎていった後、ようやく音夢は冷静になった。
興味はある。
もともとイヌやネコが好きな音夢は追いかけたい気持ちで一杯だが、同時に危険かもしれないという思いもあった。
あれが単なる曲芸ネコであればいいが、超常のモノであれば手に負えない確率が高い。音夢自身も確かに常識から外れた力を持っているが、危険なモノと対峙した時に対処できる力ではない。
『うーん、君は危機管理意識に欠けるね。守ってあげたい属性というのか、そういう性質なんだよ』
これは音夢の先生の言葉で、今は後半部分はどうでも良いのだか前半部分が致命的だった。
『おいかけよ!』
まだなんとか遠目には見えている。音夢は普段運動しない事を呪いながら必死に追いかけた。
『一輪車って…ハァ…あんなに…軽快な…乗り物だっけ…ハァ…』
なんとかついていけていたが、徐々に距離を離され、ついに見失ってしまった。
『あーあ…、あのネコ可愛かったのになぁ…』
失意の中にあった音夢の目の前に、古い和風の建物があった。
きょうとや奈良の観光地で見れそうな家である。
音夢が目線をあげると、看板がかかっている。どうやら店のようだ。看板にはこう書かれていた。
『ネコの着物屋』
やっとネコの着物屋が出てきました。
ここまで読んで頂けてほんとに嬉しいです!
拙い文章でお見苦しくて申し訳ないと思います(T ^ T)
アドバイス、感想等ありましたら宜しくお願い致します。