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雨宮高校の不思議な話。  作者: 敷儀式四季
最終部:<現川と黒瀬>
31/37

第二話:con fuoco。

今回のタイトルは、炎のように。


燃えろ、俺の小○宙!!


これから、ガンガン行きます、投稿速度。

 どうしよう。


 どうしようどうしよう!!


 屋上に呼んじまったよ!!


 いや、確かに()()()()なんだよ、そうなんだけれど!!


 対応は、かなり冷静に出来たはず。

 なら問題はこれからどう動くか。


 後は野となれ山となれ。


 

 ()()()俺にとって、出来ないことは無い!!



「…………ちゃん」


 絶対に、成功させてみせる!!


「あーちゃん!!」

「うぉ!?」

 手を引っ張って呼ぶ声に気がつくと、乃愛の顔がすぐ目の前にあった。


「な、なんだよ!!」

 思わずビックリして下がる。


「うわっ!」

 乃愛も少し距離をとった。


「いきなり大きな声上げてビックリしたよ。放課後に屋上って、ここでお話しは出来ないの? また未来の事件のこと?」

「い、いや。そういうのじゃ、本当違うから」

「あーちゃん、怪しい」

 ジトー、とした目を向けられる。


 妙なところで勘が鋭い。


 ……別に妙なところじゃなくても勘は鋭いのが、乃愛か。


「い、いや、と、とにかく大丈夫だから、な!!」

 何が大丈夫なのかは本人ですら分かってないが。


「何が大丈夫なのよ」

 ほら、言われた。


「だから……、あぁもう!! 放課後に屋上、いいな!!」

 そのまま、乃愛から距離をとるように走り去ってしまった。


 そうしてどれだけ走ったか分からないくらい走った。

 階段からは転げ落ちた。


 そのせいで生暖かい目線を背中に受けながら走った。


 気がつくと、模擬店も出し物も何も無い別の校舎のとある廊下まで来ていた。


「あ、あれ?」


 何も考えずに一心不乱に走ってきたけど、これって相当失礼じゃないか?


 文化祭で一緒に回ってたって言うのに、ほっぽりだして逃げてきちゃったよ。


「……はぁ……」

 火照った頭が、人のいない廊下の静けさで冷えていく。


「しまった……」

 自嘲気味に呟いても、答える声は無い。


「……!?」

 その瞬間、頭の中を閃光が走りぬける。


「おいおい、このタイミングかよぉ……。放課後はまだ来てないってのに」

 と、呟きながら俺は目を閉じる。


 頭の中には、とある映像が流れ始める。


 そこには、この学校の屋上が映し出されていた。

 その屋上の下に見える景色には屋台などが見え、文化祭の日であることがわかる。


 その中で、屋上に佇む少女が一人。


 手は屋上の落下防止のフェンスに掛かっており、上を見上げていた。

 

 そして、フェンスに足をかけていた。

 その足は、靴下。

 足元に靴が綺麗に並べて置かれてあり、遺書までご丁寧に靴の中に入ってある。


「……やべぇ!!」

 明らかにあの構えは。


 自殺の構えだ!!


「止めないと!!」

 そう思って駆け出そうとしたが。


「――――足攣ったぁ!!」

 先ほどの猛ダッシュが響いたのか、しばらくは足を押さえて転がりまわっていた。

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