第二話:con fuoco。
今回のタイトルは、炎のように。
燃えろ、俺の小○宙!!
これから、ガンガン行きます、投稿速度。
どうしよう。
どうしようどうしよう!!
屋上に呼んじまったよ!!
いや、確かにこうなる運命なんだよ、そうなんだけれど!!
対応は、かなり冷静に出来たはず。
なら問題はこれからどう動くか。
後は野となれ山となれ。
未来の視える俺にとって、出来ないことは無い!!
「…………ちゃん」
絶対に、成功させてみせる!!
「あーちゃん!!」
「うぉ!?」
手を引っ張って呼ぶ声に気がつくと、乃愛の顔がすぐ目の前にあった。
「な、なんだよ!!」
思わずビックリして下がる。
「うわっ!」
乃愛も少し距離をとった。
「いきなり大きな声上げてビックリしたよ。放課後に屋上って、ここでお話しは出来ないの? また未来の事件のこと?」
「い、いや。そういうのじゃ、本当違うから」
「あーちゃん、怪しい」
ジトー、とした目を向けられる。
妙なところで勘が鋭い。
……別に妙なところじゃなくても勘は鋭いのが、乃愛か。
「い、いや、と、とにかく大丈夫だから、な!!」
何が大丈夫なのかは本人ですら分かってないが。
「何が大丈夫なのよ」
ほら、言われた。
「だから……、あぁもう!! 放課後に屋上、いいな!!」
そのまま、乃愛から距離をとるように走り去ってしまった。
そうしてどれだけ走ったか分からないくらい走った。
階段からは転げ落ちた。
そのせいで生暖かい目線を背中に受けながら走った。
気がつくと、模擬店も出し物も何も無い別の校舎のとある廊下まで来ていた。
「あ、あれ?」
何も考えずに一心不乱に走ってきたけど、これって相当失礼じゃないか?
文化祭で一緒に回ってたって言うのに、ほっぽりだして逃げてきちゃったよ。
「……はぁ……」
火照った頭が、人のいない廊下の静けさで冷えていく。
「しまった……」
自嘲気味に呟いても、答える声は無い。
「……!?」
その瞬間、頭の中を閃光が走りぬける。
「おいおい、このタイミングかよぉ……。放課後はまだ来てないってのに」
と、呟きながら俺は目を閉じる。
頭の中には、とある映像が流れ始める。
そこには、この学校の屋上が映し出されていた。
その屋上の下に見える景色には屋台などが見え、文化祭の日であることがわかる。
その中で、屋上に佇む少女が一人。
手は屋上の落下防止のフェンスに掛かっており、上を見上げていた。
そして、フェンスに足をかけていた。
その足は、靴下。
足元に靴が綺麗に並べて置かれてあり、遺書までご丁寧に靴の中に入ってある。
「……やべぇ!!」
明らかにあの構えは。
自殺の構えだ!!
「止めないと!!」
そう思って駆け出そうとしたが。
「――――足攣ったぁ!!」
先ほどの猛ダッシュが響いたのか、しばらくは足を押さえて転がりまわっていた。