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雨宮高校の不思議な話。  作者: 敷儀式四季
最終部:<現川と黒瀬>
30/37

第一話:canzone。

ようやく始まりました。

最終部ともなる雨宮高校、委員長編!!


今回のタイトルの意味は音楽用語で愛・美をたたえる歌です。


どうぞ!!

 俺はうつつかわあらわ

 凄いだろ? 漢字が上から読んでも下から読んでも同じなんだぜ?

 と、自己紹介終了。

 次に、彼女の紹介をしよう。

 黒瀬くろせ乃愛のあである。

 彼女は委員長、委員長に成るべきして生まれてきたんじゃないかと思えるような人だ。

 そして俺は彼女と幼馴染である。


 俺はそのなかで、彼女に惹かれていった。

 その魅力に。

 その頭脳に。

 その考えに。

 その表情に。


 至極当然といえば当然だ。

 よくあることだしね。


 もちろん、互いの気持ちには気づいているし、何とかしなきゃいけないとも思っている。


 だが、幼馴染という一線を、二人とも越えたくないのかもしれない。


 分かってて告白しないってのも、馬鹿らしいよな。


 俺達ももう高1。

 いい加減、一歩を踏み出さなきゃならないな。


「あーちゃん、ここのラーメンおいしいよ!」

「うーむ。ちゃんととんこつのだしが取れていて、濃厚かつあっさりとした口どけ……。すごいな。とても高1の出し物とは思えない」

「確かここのクラスの木嶋きしま君って人がラーメン屋の息子さんなんだって」


 俺達は今、文化祭を回っていた。


「ライヴでも行くか?」

「うーん、そうだね」

 この後、ライヴに行くことになった。


「乃愛は軽音部とか入る気は無いのか?」

「私はこんな速い曲苦手だし……」

「確かにそうかもねぇ」

 そうやって話していたとき、ある男が乃愛に近づいてきた。


「あ、委員長。いいところにいた」

「あれ? 木賊君もここに居たんだ」

 どうやらクラスメイトの男子のようだ。


「なぁ、さっき出てきた綺麗な女子、どこのクラスの誰か分かるか?」

「……琴浦さんのこと? 私達のクラスメイトだよ?」

「そ、そうなのか? ふぅん。あんな女子居たのか……。ありがとうな」

 木賊はそのまま歩いて出て行った。


「そういえば、さっきの女子可愛かったな」

「……私より?」

 むくれているのか?


 相変わらず可愛いな。


「まさか」

「そ、そう?」

 思わぬ一言での返しに、乃愛が顔を赤らめた。


 相変わらず可愛いな。


「と、とにかく。行くよ、あーちゃん」

 顔を赤らめながら、乃愛は手を引いて会場から出た。


「あーちゃんは、いっつも!!」

 照れ隠しなのだろうか、いつもより物凄く早歩きで歩く。


「あ、そうだ。乃愛」

「ん? 何?」


 俺が呼ぶと、足を止めた。


「放課後、屋上で話がある」

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