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雨宮高校の不思議な話。  作者: 敷儀式四季
第四部;<榊原と望月>
24/37

第二話:少女の日本文化、首をかしげる俺。

今までの雨宮で文法的におかしかった所を直しました。


まぁ、読み直さなくても大丈夫だとは思います。

「ふう。美味しかった。ありがとう日本の人。これで命を救われたわ。私は望月もちづき巫女みこ。望むって字に月、巫 女は神社にいる聖女シスターのことだよ」

 その女の子、望月は丁寧に自己紹介する。


 よく考えたら外国の人っぽいのに、日本語ぺらぺらだな。


 ていうか日本人なのこの子!?


「へぇ。日本人なんだな。てっきり外国の人かと」

「え、えぇ。そうね」


 あれ、キョドったよ?


「とにかく、おいしいパンをありがとう」

 ……コンビニで買った安いものだったんだが。

 あえて言うまい。


「あなたの名前はなんて言うの?」

 そういえば名乗ってなかったな。

榊原誠人(さかきばらまこと)。木へんに神で榊、原は原っぱの原、誠人は誠実の誠に人って字だ」

「そう。誠人ね、よし、覚えた」

「覚えてどうすんだよ」

 平民の俺の名前覚えてもねえ。


「また明日会うかもしれないから」

「そりゃ、どういう意味だ?」

 目の前の巫女ちゃんは急に変なことを言い出した。


「別にー。私は恩を忘れるような薄情な人間じゃないもーん。この国ではあれでしょ? 人に助けられたら『決してのぞかないでください』って言って何か織らなきゃならないんでしょ?」

「日本はどんな国だと思われてるんだ!?」

「今のは冗談。今のが浦島太郎って昔話であることは私も知ってる」

「それは助けた亀に連れられて竜宮城に行く話だ!! お前が話したのはつるの恩返し!!」

 日本文化大丈夫か!?


「そうだったっけ? とにかく、まことに恩返しすることはもう確定事項だから。名前さえ分かれば会いに行くのは簡単だしね」

「そうなのか?」

 そんな簡単に会えるもんなんだろうか。


 だけど、意外と世間は狭いって言うし。


「本当なら今すぐにでも恩返ししたいけど、今はが足りないから、明日にでも会いに行くと思うわ」


 力?


「じゃあね。まこと。私の恩は重いから、覚悟しなさいよ!!」

 そのまま赤黒ローブの巫女ちゃんは走ってどこかに行ってしまった。


 重い恩なのか、ちょっとやだな。

 ついでに覚悟が必要らしい。


 なんとなく あの女の子は帰国子女のようなものではないのかと思う。

 両親の一人が日本人、もう一人が外国人で。

 日本語の発音はぺらぺらだけど言ってることが少しずれてたり、文化を間違えたりするのはそのためだろう。


 そして、あの女の子とはすぐに会えるような気がした。


 

 その予感は、次の日に当たることになる。

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