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第一章:深紅の夜明け

太平洋戦争に現れた未来兵器。戦局を史実と大幅に変化させたSF小説です。さて、兵器の時空転移の背景には誰が立っているのか?CIAや日本海軍も巻き込む戦記&推理を交えた戦いを是非ご堪能あれ!

昭和拾六年拾二月捌日、午前六時。

真珠湾上空はまだ夜の余韻を引きずっていた。

だが、東の空に一筋の白銀の光が差し込んだとき、空は裂けた。

「敵影、視認した!全機攻撃用意!」

弱冠24歳、神崎瑞希大尉の紫電改が身をひるがえし突撃した。

200機余りの紫電改がそれに続く。

真珠湾の兵士達はまさか今、未来の機体がここに迫っているとは思いもしていないだろう。

そして、これから決まるはずの自分達の未来が何者かに改変されているということも。

1分後_

真珠湾に、20mm機関砲の雨が降り注いだ。

戦艦アリゾナの対空砲塔が火を噴き、ウエストバージニアの対空機銃群が弾幕を張るが、紫電改には悉くかいくぐられる。

「当たり前だよ。運動性も、防弾も冷戦とは訳が違うからな…」

瑞希は挑戦的に笑った。

彼女の紫電改は青く反射し、輝いていた。

瑞希の隊は、アリゾナの弾薬庫を射抜いた。

轟音と共に戦艦アリゾナが、ウエストバージニア、オクラホマが炎を上げる。

「我、新規二次攻撃サレタシ」と瑞希は電報を入れた。

残った対空砲座が火を噴くものの紫電改の速度と機動には追いつかない。

「クソッ、何なんだ。この機体、ゼロじゃな  

 い!」

終いには、紫電を追尾していた友軍のグラマンF6Fを撃ち落とす始末。

「おいっ!何で僚機を撃つ?!」

士官が怒鳴った。

その間も紫電改がピンポイントで燃料槽を撃ち抜き、弾幕野中町を縫うように編隊がすり抜けていく。

空は一瞬で戦場と化した。


「我、新規二次攻撃サレタシ…了解。富嶽、水 

 平爆撃に入る。魚雷部隊、進路そのまま。」

瑞希は振り返り、眼下の雲の海に浮かぶ巨大な富嶽編隊を見下ろす。

富嶽_富士山の名を冠する帝国空軍の切り札。

その巨体はまさに要塞。五十式爆装を4トンあるいは、九十二式魚雷を3本搭載できる。

雷撃型50機が低空を這い、艦群に迫る。

天空の爆装型100機は雲の上から、爆弾を投下し始めた。

やがて、雲を突き抜けて、光の雨が降ってくる。それは、命を刈り取る雷だった。

「これで終わるんだよな…?アメリカの太平洋 

 艦隊は…」

富嶽の銃座に着いた柿田がつぶやいた。

その時だ。ワヒアワの山から遠雷のような衝撃音が鳴り響いた。

_バシュゥウウウウンン!!

空を裂き、白い矢が天を舞う。

「パトリオット、発射。目標補足。追尾開 

 始」

それは時間を越えて現れたアメリカの虎の子だった。

音速誘導ミサイルが二発、紫電改に突っ込んだ。2機がエンジンから黒煙を噴き、海に吞まれた。

瑞希は止まらなかった。

今、紫電改と富嶽が真珠湾を焦土に変えようとしていた。

今回登場した未来兵器

紫電改、富嶽、パトリオット地対空ミサイル

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