第七話 事の原因
「は?!」
目を覚ますと椅子に腰掛けて寝ているリュウの姿が目に止まった。
運んでくれたんだ、ありがとうリュウ。
私はムクリと起き上がり立ち上がる。
すると、部屋に入る者が現れる。
「あ、貴方は!?」
部屋に入ってきたのはあのミオリさんだ。
「おはよう、目は覚めたみたいね」
優しい女性の声で私に向かって言った。
「は、はいそうですけど」
「・・・・・」
「・・・・・」
沈黙が流れた
な、何で居るの?リュウが助けたとか?いやいやそんなことは無いはず。
「あ、あのミオリさんは私をどうするつもりなの?」
「もう、何もしませんよ。
それよりもお腹が空いてませんか?スープを作ったので飲んでください」
ミオリさんはスープの入ったコップを私に渡す。
え?飲むのこれ、毒とか入ってる?私、これ飲んだら死ぬとか?
私は息を飲み覚悟を決めて飲んだ。
?!
「お、美味しい」
私からこぼれた言葉はこれだった。
「でしょ?近くの野菜を集めて作ってみたのよ。
自信作なのよ、ギルドの職員からも美味しいって言ってくれたし」
・・・・・。
「あの、ミオリさんは何でこの街を滅ぼしたの?」
私はミオリさんの方を向き聞いてみた。
するとミオリさんは私の隣に座り
「リュウくんには話したんだよね。
あのね、私は竜の血が流れたドラゴンなのは知ってるよね?」
私は頷く。
「ある日ね、私はいつも通りギルドの職員として仕事をしていたの。
人間の姿で人生を過ごしたいからドラゴンの姿にはならないようにしていたの。
それでね、私は上司に資料を運んでほしいって頼まれたの、それで場所は地下なのよねまぁ、そこには沢山の資料が置かれていてね。
で、そこで私は黒いフードを被る男と出会ったの、それも集団で確か5人とかかな?
私は逃げようとしたけど捕まって手を男に抑えられて口に何かを飲まされたあと、私の意識が飛んだの。
最後に聞こえたのは、我々はいずれこの世界を滅ぼす者だ、お前はその始まりの者ってわけだ。
そう言って出ていったの」
・・・・・・
「じゃあ、ミオリさんをおかしくさせたのはその黒いフードの集団って訳?
あんまり信じられないんだけど、一応そんな感じがするからね」
私は近くに落ちる黒いフードを見つけ言った。
「でも、私のやったことはとんでもないこと。
首落としでも生温いくらいの事をしてしまったの。
だから、お願い私を・・・殺して」
?!
ミオリさんはウォーターハンマーを私に渡ししゃがみ込む。
「・・・・分かった。・・・・・・おりゃー!!!」
ドカン!
?!
私が壊したのはミオリさん・・・では無く近くに置いていた瓦礫だった。
「どうして!どうして殺してくれないの!」
ミオリさんは私の足にしがみつき聞いてきた。
「あまったれるな!」
?!
私の声にビックリするミオリさん。
自分もこんなに大きな声が出せるなんて思わなかった。
「自分が死んだら他の人たちは生き返るの?十字架を背負いながら死ぬの?
嫌でしょ?!そんなの!だったら罪を背負いながら生きなさい!
そうして少しでも人に頼られることをしなさい」
私はミオリさんに向かって言った。
ミオリさんは涙を出し泣いていた。
「あ!言い過ぎたかもしれない、ごめんなさい」
私はミオリさんに抱きつき謝った。
「いいの、私もバカよね。
あんなことが無かったら私はもっと楽しく生きていられたのかな?」
ミオリさんは涙声で私に聞いてきた。
「多分そうだと思うよ」
私は優しくミオリさんに答える。
「話は終わったのか?」
?!
急に立ち上がるリュウ。
「お、起きていたの?」
私はリュウに向かって言う。
「いや、サクラのあの大きな声で起きていたよ」
リュウはそう答えるのだった。
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