第一話 理由
ちょっと待って、理解するわよ私、私は生贄として、ここに来たのよね。
でも、そこに居たのは緑のドラゴンだけどその正体は竜の血が流れた人間。
・・・・・・嫁になる理由もクソもないじゃん!
「あ、あのさ私のどこを見て嫁にしようと思ったの?」
私はリュウに向かって聞いてみる。
するとリュウは嬉しそうな顔をして
「全部さ、君のキレイな顔も、その鮮やかなピンクの髪も、そして質素な服装。
君を見てそう思ったんだ」
・・・・・顔と髪はいいけど、何で質素な服のどこがいいのよ。
まぁ、安いし、案外来てても目立たないしね。
「そうなんだね、でもさ貴方は生贄の人たちを食べてきたんだよね」
私がそう言うと首をかしげるリュウ。
「食べる?生贄を?いやいや、僕はここに来たのは今日が初めてだけど」
へ?
「いやいやいや!それはおかしいよ、嘘つかなくていいよ。
村の人達がいつも行っている場所に来たのよ。
・・・・いや、ちょっと待って・・・・・」
あの時、分かれ道があったような無かったような。
なら、このリュウは一体何者?
じゃあ、いつも生贄を食っているドラゴンはどこに?
私の中に疑問が溢れて止まらない。
理解するのにも時間がかかる、それに突然嫁になれなんて言われたら普通は固まるよね、ね。
「あのよ、一つ聞きたいんだが人って旨くないだろ?それに、怖がっている人を食うなんて僕は出来ないよ。
それなら、魔獣の肉を焼いたやつとかの方が美味しくないか?」
リュウは私に向かって言った。
一度は食ったことがあるのね。
「あのさ、私は貴方のよ、嫁になるわけじゃん。
なんかあるの?」
「無い」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・無い?
「えっともう一度聞くけどなにかあるの?」
「無い」
・・・・・・・・。
「はあーーーー!?!!!」
意味わかんない、なんで何もないのに嫁になるの?
普通、嫁になったらなんかあるじゃん一つくらいはさ。
お金沢山使っていいとか、お肉いっぱい食べれるとか。
「・・・・え、私、嫁になりたくないんだけど」
私はリュウに向かって言う。
「あのよ、サクラはなにか無いと結婚したくないのか?」
「いや、当たり前じゃん」
私はそう答える。
「だって、よくわからないんだよ今この状況だってリュウがドラゴンとか?
すべてが意味不明」
「サクラはいつも一人なんだろ?」
リュウが唐突に聞いてきた。
?!
「どうしてそれを」
「僕は、この周辺をよく飛んでいることがある。
それでいつも一人で歩く君を見てきた、それを見て僕の過去を思い出した。
僕も子供の頃は一人だった、友達もおらず、一人で全てをしていた」
・・・・・
「あのさ、私、友達居たよ」
「へ?」
「いやだから私は一人ぼっちじゃなかったよ。
今はみんな生贄で居ないけど」
「・・・・・・・」
「うん?どうしたの?」
「嫁になれ」
「なるかー!」
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