第十八話 妹と弟
私達は、近くの宿で一眠りをした。
まさか、先生が居たなんて思わなかった。
リュウが他の人たちを自分の家に安全に返し、
食べ物を持って帰って来た。
「サクラ、調子はどうだ?」
「うん、もう体は大丈夫よ。
それよりも、私の知っている人が黒フードの組織に居るなんて。
他にも居るのかな」
私は不安になる。
「大丈夫だよ、きっと居ないよ。
それにもし居たとしてもドリームイットを使えば相手の記憶を吸い取れる。
悪い記憶だけ吸取れば、スリーさんみたいになるよ」
リュウはそう答える。
「ねぇミツバちゃん、お外で遊ぶ?」
チカがミツバに話しかける。
「うん!お外で遊ぶの好きだよ。
・・・・だけど、怖い」
ミツバは暗い顔をする。
そりゃそうだろう、またいつ黒フードの一人が来るかもしれないだから。
「スリーが起きるまで待ちましょう。
黒フードの情報が聞けるかもしれないから、それまでは私が魔法を見せてあげる」
ミオリさんは二人の前で魔法を見せる。
「二人はミオリさんに任せて僕らは、この街で何が情報が無いか聞いてこよう」
情報、
「れー君から情報を聞くのは?」
私はリュウに向かって言う。
「レオンさん?確かに情報屋だけどどこにいるか分からないよ」
リュウはそう答える。
すると扉が開きそこにはレオンが立っていた。
「よ、体調を見に来たみたいだが元気そうだな」
レオンが部屋へと入る。
「うん!元気だよ、それよりもさっきれーくんの話をしててね、黒フードの情報を教えてほしいの」
私はレオンに向かって言う。
「金がかかるがいいのか?
もう起きている先生に聞いたほうがいいんじゃないのか?」
え?
私はスリーの方を振り返る。
スリーは体を起こしていてこちらを見ていた。
「先生!」
私は駆け寄る。
「ごめんなさいね、サクラ痛いことをしてしまって」
スリーが謝る。
「そんなことない、会えて嬉しかった。
村ではいつも話しかけてくれて」
私の目から涙が溢れる、全然会えていない人に会っただけなのに。
なんでこんなに涙が。
「ヨシヨシ、ごめんねサクラちゃん。
私があなたに剣を向けるときが来たとは思わなかったわ。
もう、先生と呼ばないと思っていたの」
「そんなことない!先生は先生だよ」
私は泣きじゃくる顔でスリーに向かって言う。
「いつも優しいのねサクラちゃん。
・・・・それで、情報を教えてほしいのよね」
スリーはリュウの方を向く。
「はい」
リュウは頷く。
「私の部下のセブンにフォー、ナインが居るわ。
そこそこ強いし、色々な特技で戦ってくるわ。
それと、もう半分の部下と上の者にシックス、エイト、テン、ゼロ、ファイブ、ツー、ファーストが居るわ」
「ファースト!?その人はやっぱり強いのか?」
リュウが聞く。
「ファーストは組織の中ではダントツに強いわ、私も一度戦ったことはあるけど手も足も出なかったわ。
それにファーストには妹が居てね、組織の建物に居るときはいつも背負っているの妹の入った棺桶をね」
強いのか、だとしたら襲ってきたら終わりか。
「そんな暗い顔をしないで、ファーストにも弱点はあるわ。
それは魔法よ、魔法攻撃に弱いの。
物理攻撃は全く効かないけど魔法は特にね」
スリーはそう答える。
「他の人たちも何かファーストさんみたいに何か思いがあるのかな?」
「さぁ、そこまでは分からないけど。
どの黒フード達も一流並、もし襲ってきたら油断は禁物。
ありとあらゆる技で叩きのめしてくるからね」
スリーはそう答え窓を見つめる。
「なぁ、その中に子供の見た目の奴はいるか?」
レオンはスリーに向かって言う。
「居るけどそれがどうしたの?」
スリーは聞き返す。
「シックスだろ?」
レオンは言う。
「そうよ、シックスは子供のような体つきよ。
小さいけれど、魔法はピカイチに強いわ、それに技も中々よ。
それにね、噂程度なんだけどね、その子不死身なんだよ?」
?!
不死身?!
どういうことだ?
「不死身って!?死なないってこと?」
「そうよ、多分だけど死んでる所を無理矢理動かされているのよ。
マリオネット、そう操り人形のように」
・・・・・・・・・・。
「シックスに合わせてほしい。
俺にとっては一番大事な存在なんだ、探していた。
そして、組織の情報の中にシックスの名前が合ったとき驚いた。
だから、どこに行けば会える?」
レオンが言う。
そう言えば村を出たときれーくんの隣に居た女の子。
その子がシックスなのか。
「シックスは多分だけど今は任務の真っ最中じゃないかしら?
目的の為に動かされる操り人形、かわいそうに」
その時!?
ドカン!!!
大きな爆発音が聞こえた!!
「な、何だ!?」
私は窓を開け音の方を見ると街に火が上がっていた。
「攻めてきたようね、多分黒フード達よ」
スリーは言う。
「こ、怖いよ〜」
ミツバは震える体をミオリさんに寄せる。
私がなんとかしないと・・・・あれ?武器?
忘れていた、武器!?
ウォーターハンマー!呪い、確か水を与えなければ溺死する。
「わ、私の武器は!?」
私はリュウに向かって言う。
「大丈夫だ!武器は空間収納されているし水も与えた」
リュウはそう答え、空間からウォーターハンマーを取り出す。
「行こうみんな!街を守るために」
私はみんなに向かって言う。
「私はまだここで休んでいるわ。
体が思うように動かないし」
スリーはそう答える。
「分かった、ミオリさんお願い」
私とリュウ、レオンは外へと出る。
・・・・・・・・・・・・。
その頃
「壊れろ!壊れろ!壊れろ!!!!」
ファイブが爆弾を投げまくり街を破壊していた。
「おいおい、寄せよ、関係ないやつまで殺すな」
エイトが言う。
「いいじゃねぇか、障害物が多すぎだ。
見やすくしてあげてるんだぜ?」
ファイブはそう答える。
「どうした?シックス?」
エイトがシックスに向かって言う。
「何でもない、ここで何をすれば?」
「この、街には秘宝の玉というのがあるそうだ。
それを見つけるのが今回の任務だ」
エイトが言う。
「分かった、頑張って探す。
それよりも、スリーから返答が無い。
どうなったのかな?」
シックスがエイトに向かって聞く。
「さぁ、アイツは話しかけづらさがあるからな。
仲良し三人組と遊んでいるんじゃねぇか?」
エイトはシックスに向かって言う。
そうなんだ、それなら心配しなくてもいいかな。
シックスはそう思う。
・・・・・・・・・。
「どうしたファースト、空を見つめて」
ツーがファーストに向かって聞く。
「いや、俺は妹を生き返らしてやりてぇ。
変か?」
「いいや、変じゃないよ。
僕にも居たからね、かわいい弟が」
ツーはそう答える。
「弟?初耳だ、似てるのか?」
ファーストが聞く。
「まぁ似てるさ、性格は違うが。
それに、たまに会いに行ってるんだ弟が眠る場所に」
・・・・・・。
「そうか悪かった変なこと聞いて」
「いや、いいぜ。
妹を思う気持ち僕には痛いほど分かるから」
ツーはそう答え木の実を渡す。
「食えよ、美味しいから」
「ああ、ありがたく受け取るよ」
そう言いファーストは木の実を食べるのだった。




