第十一話 サクラの思い
「ただいま〜」
ミオリさんが果物を持ち帰り部屋へと入ってきた。
「おかえりなさいミオリさん、ミオリさんも無事で良かった」
私はミオリさんを見て安堵する。
「それよりも、形見を奪われちゃったわね。
取り返すにも、奴らの出処も分からないしそれに敵は未知数、どのような敵がいるかもわからない。
また、あのファーストとか言う人が来たら今度こそ終わりね」
ミオリさんは私に向かって言った。
「またあの人たちに会ったら取り返します。
それにそれまでには強くなってボコボコにしなきゃね」
私は笑顔で言った。
「でも、お父さんの形見まで奪われずに済んで良かった。
あれも奪われていたら私、おかしくなっていたかもしれないし」
「形見ってどれ?」
ミオリさんが聞いてきた。
「私がポケットに入れている指輪です。
父が死ぬまで大事に握りしめていたんです、だから私はこれだけは渡せないって思ってでも、もちろん母の形見も大事です。
絶対取り返しましょう」
私はそう答えベッドに横になる。
「ああそうだな、僕はこの街の散策でもしてくるよ。
サクラは寝てていいよ」
そう言うとリュウは部屋を出ていった。
「ねぇ、ファーストって言う男居たじゃん、あの人なんだか訳アリみたいな人らしいよ」
「どういうこと?」
私はミオリさんに聞き返す。
「ファーストと仲が良かった人と話をたまたま聞けてね、それでファーストは子供の頃から虐められていたんだって、それで大人になる頃にはもうあまり感情は無く、あまり笑ったり怒ったりしないそうよ。
それにファーストの母親はファーストを捨てて逃げ出したんだって、ファーストは孤児として育てられたんだって」
だからあの時嫌な奴を奴隷として使うって言ったのか。
「なんか可愛そうだねそのファーストさん。
助けれないかな?」
私はポツリと言う。
「無理だよサクラちゃん、あの時微かに意識があった時に聞こえたんだけど世界を支配するって言ってたでしょ?
悪の道に落ちた人を元の状態に戻すなんて相当な時間がかかるよ」
ミオリさんはそう答える。
「じゃあどうしたら」
「息の根を止めるか、もしくは捕まえて牢屋へぶちこむしかないよ。
悪は滅ぼさないと、ね?」
ミオリさんは笑顔で言った。
「瞳の奥が暗くて寂しそうな目だったような気がする」
「感情がないからじゃない?もう何も感じないんだよ、目的の為なら犠牲を出してもいいそんな考えなんでしょ?」
ミオリさんはそう答える。、
「さ、寝た寝た。
ゆっくり休んだほうがいいよ、もしまた襲ってきたら次はどうなるかわからないからね」
そう言いミオリさんは隣のベッドに寝転がり目を閉じた。
そう・だよね、悪は滅ぼす。正義が光なんだよね。
私はモヤモヤを残したまま眠りへとついた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その頃
「え~と、この服きれいね。私にピッタリだわ」
ピンクの服を着て買い物を楽しむナイン。
「おいおい、どっちも同じだろ?」
セブンがつまらなそうに見ている。
「うるさいわね、あんたも少しはまともな服を着なさい。
何、その黒の服に黒のズボンって地味じゃない?」
ナインはセブンに向かって言った。
「悪いか!俺はこの服がいいんだ。
シンプルが一番なんだよ」
セブンはそう答える。
「はいはい、二人共静かにしてくれ。
それよりも、スリーはどこ行っんだ?」
フォーは辺りを見渡すがスリーの姿は無い。
あれ?どこ行った?
フォーはカーテンが閉まる試着室を開けた。
?!
そこには着替えていたスリーの姿が。
「あ、あああ」
スリーの顔が少しずつ赤くなる。
「このヘンターイ!!!」
パチン!
大きな平手打ちが店内に響き渡るのだった。
「な、なんでこんな目に」
バタリ。
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