プロローグ
くっ!やめて!やめてよ!い、いやーあああ!!!
ここはハルマ大陸
そこのある村で毎年生贄を選んで魔物の生贄としている。
そして今年も一人、若い女が生贄として選ばれた。
「こ、今年は誰なんだ?」
高齢のおじさんが近くにいるおばさんに声をかける。
「サクラよ、まぁあの子は親も居ないからね。
特に悲しみは無いわ」
おばさんはおじさんに向かって言う。
「そうだな、サクラは特に何かしてくれている訳もない。
生贄としては最高だな、それに邪魔な女が消えて精々するってもんだよ」
おじさんもそう答える。
・・・・・・。
私は家の陰からジーと見つめていた。
生贄は私、そう私なのね。
友達もみんなみんな生贄になっちゃったし、残りは私よね。
そして生贄の日。
「サクラよ、お前は生贄となる。
すまんな、ワシは若いもんよりももっと年を取っている方が良かったのに。
本当にすまんのう」
おじさんが謝るように言ってきた。
嘘がバレバレだよ、今年は使えないお前なんだよって思ってる気がする。
私はコクリと頷き、
私は魔物の居る場所へと向かうのだった。
何も思わず一人歩く道、静かな風が吹き、私の頬を撫でる。
悔しいけど、私は生贄の存在。
食われたら、友達の所に行けるかな?
そう思いながら、道を歩く。
そしてたどり着いた場所には大きなドラゴンが待っていた。
大きなドラゴンは緑色で宝石のようにキレイ。
あの、大きな口でペロリと私を食べるのだろう。
ドラゴンはこちらを向き、ジーとこちらを見た。
そして大きな口を開けた!
「く、食われる!いや、いや!いやあああ!!!!」
・・・・・・・・・・・・・え?
食われてない?
私は恐る恐る目を開けるとそこには一人の男の人が居た。
「あ、あ、あの、貴方は?」
私は恐る恐る男の人に向かって聞く。
「僕は、リュウ・ジャバ。
君は?」
「わ、私?私は、サクラ・ソラノ。
あ、あの、さっき居ませんでした?緑のドラゴン」
「それ、僕だよ」
「へ?」
私はポカンとした顔をする。
「だから、ドラゴンの正体は僕だよ、僕は竜の血が流れた人間なんだ。
早速だが、サクラよ、私の嫁となれ」
「・・よ・め・・・・嫁?!嫁ーーー!!!!」
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