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笹竜胆之影武者〜影の勇弟(ゆうてい) "源義門"〜(真 転生源氏英雄伝)  作者: 綴 K氏郎
序章 大蔵合戦、それは保元へのいばら道
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傾奇者と兄と父と、



「何企んでんだ、クソ親父。」


睨み付けて、言葉には最高の罵りがはいっているようだ。


(おいおい、青筋まで立ててこの親子大丈夫なのかよ・・・。)


やはり現代の価値観が染み付いた朱若には何度見ても肉親同士の不仲はあまり慣れれるものでは無い。


(こうならないように俺は・・・、いや、違うな。こうなったとしても繋ぎ止めないといけない。)


「範信に何があったかなんて知らないからこんなことを言うのも筋違いかもしれないけどあまり高圧的だといけないんじゃないか?」


「・・・そうだな。小僧の前なのに重たいことしちまった。悪いな。」


どうやら根は誠実な男らしい。喧嘩を見ていても自身への罵りなどに関しては一切間に受けていなかった部分も含めると自分ではなく他人への気遣いに長けているように思えた。


(派手好きなのは玉に瑕だが・・・。)


その風貌は魚屋の町人の格好から虎柄の直垂に赤い袴とまさに傾奇者と言った感じだ。


戦国時代頃だと傾奇者のイメージは強くなるがこの時代ではさすがに受け入れ難い。


(俺が本来の日本史に介入した僅かな変化とか?)


いや、やはりとその考えは早急だと紛らわす。


「そうじゃな、範信を朱若殿に連れてきてもらった時に如何思うたかの?」


「まあ強いし、やること成すことが派手?それがどうしたんだ?」


「そこなのです。」


ピシャリと強い肯定を示した。


「ん?」


「それは神官の家で生まれたとしてどのように周りから扱われるか分かりますか?」


「あ・・・。」


「おい、何が言いたい・・・、親父!」


意味を察した朱若を見て範信は隠すように詰め寄る。

それはまるで何かをかき消したいかのように。


「故に朱若殿に折り入ってお願いがあるのです。」


態度が先程よりも厳粛なものとなった。


(と言うとさっきの発言は・・・)


「翁、まだ子どもどころか縁組すら知らない俺が言うのもおこがましいかもしれない。だけどあえて言わせてもらう。それは息子との関係を放棄して俺に預けて勘当させたいのか?」


「「・・・ッ!?」」


これには範信は呆れて顔を歪め、兄弟達も驚きを隠せないとばかりに注目が翁に注がれた。


「・・・はい。そう捉えられても仕方ないでしょう。」


「クソ親父・・・。ちっ!」


何かをこらえるように、そして溢れそうな態度で床を叩きつけるような足踏みで外に歩み去っていった。


「兄上・・・。」


範雅は思わず心配するように言葉を漏らし、祐範は悟っていたかのように空を仰いだ。


(・・・・・え?マジか・・・。この最悪の雰囲気・・・どうして収めろと!?)


ガラガラガラ・・・


「誰か入って・・・!?」


「あ!」


現れたのは意外な人物だった。だからこそ翁は苦虫を潰す。


「さてさて、範信が飛び出した理由を説明して頂きましょうか、父上。」


暗雲垂れ篭める親子がここに相対した。


「・・・。お前がこの居合わせ時に来るとはな。『範忠』・・・。」

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