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9/14

1.え、仕様なんですか!?

ここから、第2章です。

追記:爆睡してしまったので、昼更新少し遅れるかもです_(:3 」∠)_


さらに追記:書けたので、いつもの時間に予約投稿しますね。








「あれ、運営さんからメッセージが着てる」



 翌日のこと。

 帰宅した私がクロオンにログインすると、メッセージがきてます、というアイコンが表示された。どうやら先日送った、バグ報告に関する返答らしい。

 メッセージを開封すると、懇切丁寧な文面でこのように記載されていた。



「えっと……『マキナ様のアカウントを調査いたしましたところ、不審な点は発見されませんでした。したがって運営チームとしては、今後マキナ様のアカウントに処分を下すことはありません』――って、それってつまり……?」



 読み上げて、私は目を丸くした。

 これってつまり、そういうことなのだと思う。すなわち――。



「このバグは仕様、ですか……?」



 スターリーの町中で、立ち尽くす私はそう呟いた。

 わけが分からない。とりあえず、このことは自分だけの秘密にしておこう。

 心の底から、そう思った。







「そういえばマキナちゃん、レベルっていくつなの?」

「ふぇ、レベルですか?」

「そそ」



 ひとまずレインさんと合流して、世間話をしているとそんな話題が。

 私は自分のステータスを確認してから、しかし少し考えてこう伝えた。



「えっと、レベルは5、です……」



 さすがに28だ、とは言えない。

 自分には分不相応な数字だし、あまり自慢できるものではないと思った。

 運営さんから仕様だと言われてもまだ、半信半疑なのだから。ここは先日に引き続き、申し訳ないと思いながらも嘘をついた。

 身の丈に合わない期待を背負うのは、少し苦手だから。



「5、か。たしかに、一週間ならそれくらいか」

「ちなみに、お二人はどれくらいなんですか?」

「アタシたち? とりあえず、アタシは――」




 ステータス画面を開き、確認してからレインさんは言った。




「58、ってところだね」

「ごじゅ……!?」




 ダブルスコア……!

 圧倒的なレベル差に、私は思わず吹き出しそうになった。

 そうでなくても、やっぱりイベント三位を獲る人は違うのかもしれない。本当にこのゲームが大好きで、発売当初から真摯に打ち込んでいる、ということだった。


 感心していると、レインさんは思い出すように続ける。



「それで、ダリスは最近70になったとか言ってたかな?」

「わー……」



 もう、言葉が出なかった。

 私は棒読みでそう反応してから、自分の小ささを実感する。



「まぁ、パーティーだから。大切なのはチームワークだよ!」

「は、はいっ!」



 そんな私の心情を察してか、大先輩は頭を撫でながらそう笑うのだった。

 そうだ。今回のイベントはチーム戦!


 だとすれば、私にだってできることはあるかもしれなかった。



「ごめん、遅くなった。二人とも」

「遅いわよダリス、早速始めましょう?」



 そうこうしていると、最後の一人が到着。

 レインさんは冷たくダリスさんを叱責すると、足早に去って行ってしまった。



「あらら、ずいぶん気が張ってるんだな」



 レインさんの反応に、ダリスさんは苦笑い。

 私はきょとんとしながらも、とりあえず二人のあとについていくのだった。



 


面白かった

続きが気になる

更新がんばれ!


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<(_ _)>

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「聖痕の魔剣使い」新作です。こちらも、よろしくお願い致します。
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