1.イベントがあるそうです。
ここから、第1章という感じです。
イベントが開催されます。
追記:ジャンル別、まさかの5位感謝です! 感謝のもう一話を23時に投稿します!!
「イベント……?」
「そそ、クロオンでは定期的にプレイヤー同士で競い合う大会が開催されてるの。モンスターハントだったり、プレイヤー対プレイヤーだったり、ね」
「へぇ、お祭りみたいな感じなのかな」
「そうだね。初心者には、そう言った方が伝わるかな?」
放課後の教室で、私は幼馴染――朝倉ミキと会話をしていた。
栗色の髪を肩ほどで切り揃え、カラコンを付けた瞳の色は深い赤。顔立ちや性格は全体的に三枚目、といった彼女はニコニコしながら、楽し気に教えてくれた。
曰く、クローバー・オンライン運営主催によるお祭りがあるらしい。
今回で三回目とのことだが、過去二回は共に盛大に盛り上がっていたそうだった。そして今回のイベント内容というのが、先日発表されたそうで……。
「それにしても、パーティー対抗のチーム戦闘かぁ」
また、何やら知らない単語が出てきた。
どういう意味なのか考えていると、首を傾げていたらしい。
ミキはそれに気付いて、このように説明してくれた。
「えっと、パーティーっていうのはお友達同士で集まったチームのこと、かな。……で、今回のイベントはそのパーティー同士で戦って、順位を競うの」
「ふむふむ、なるほど?」
そこまで言われて、初心者の私は内容を理解する。
つまり、どういうことかというと――。
「私、参加できないのかぁ……」
そういうことだった。
ソロプレイヤーは、まだまだ参加できない。
今から初心者を入れてくれるパーティーというのが、存在するとは思えないし。私もゲーム禁止令を受けたミキ同様、観戦組ということになりそうだった。
でも、それではどこか寂しい気持ちもある。
「ギルドに行って、募集をしてみれば? 三人一組だから、人数が合わなくて困ってるところもあるかもだし」
「ギルド……?」
おっと、また分からない言葉。
私はまたミキに訊ねた。
「えっと、色々な仕事の斡旋をしてる場所――かな?」
すると、そんな説明を受ける。
私は納得し、両拳を握りしめた。
「よし! それなら今日、さっそく行ってみよう!」
そして、わくわくを堪え切れずにそう宣言する。
私の言葉を聞いたミキは、嬉しそうにこう言うのだった。
「ホントに、ハマったらとことん楽しむのね。相変わらず」――と。
彼女の指摘に、思わず恥ずかしくなった私。
少しだけ表情を緩めながら、頬を掻くのだった。
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