第3話 スキル〈歩く〉の真の力
俺は今、ナーブ王国近くの森にいる。ナーブ王国の奴らは、多分俺の事を見失ってるだろうが、この世界には〈スキル〉と〈魔法〉がある。できるだけ、遠くに逃げとくべきだろう。
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「足痛〜。森で、こんな歩いたことねーよ。」
俺は、ひたすら森を歩いている。なのに、今の所モンスターに会うことすらない。膝も痛いし。辺りが、薄暗くなって来てる。
「よしっ。膝も痛いし、〈歩く67〉を使ってみるか。」
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歩く67
効果
1日に68回発動可能。自身に歩行補正がかかり、歩くのが楽になる。効果時間は、10分。
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「〈歩く67〉発動。…なんか、歩くのが楽になったな。うん。これ10分しか効果ないのか〜。完全に、ハズレスキルだな。もういいや、歩こう。」
その時、目の前の草から〈スライム〉が、出て来た。初めてのモンスター遭遇だ。
「よし。異世界定番のモンスターのスライムだな。〈眠る97〉で眠らせてから、その辺の木で撲殺してやるぜっ。経験値になりな。〈眠る97〉発動、発動、発動。」
一回しか発動しなかった…。マズイぞ、今日使える回数超えたんだ。しかもスライム寝てない。ヤバい逃げなくちゃ。
「くそ、ちゃんと確認しとけばよかったよ。雑魚の定番スライムから、逃げなきゃいけないなんて。」
俺はスライムに背を向けて、走って逃げ出した。なのに、スライムは目の前にいた。
「えっ、どうして…。うぐぅっ。」
痛みで、足元を見た。左足が、おかしな方向に曲がっていた。
「うあ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ。痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。」
俺は、這いずりまわり、必死に逃げた。なのにスライムは、もう興味ないのかわからないが、俺の左足を折ったあと、そのままどっかに行ってしまった。
「うぅっ、スライム強すぎだろ。病院も無いのに、足が痛いぃ。このままじゃ、死んじまうぅよおぉっ。」
このままじゃ、まともに歩けない。歩行に補正がかかる〈歩く67〉を発動しよう。
「〈歩く67〉発動、発動、発動ーっ。」
俺は何度も、自分に〈歩く66〉をかけた。そうしたら、何故か両足が光り出した。
「えっ、何これ。あれ?足の痛みが無くなった。えぇーっ、嘘だろ。足が治ってるよ…。」
何故か、足以外の体にできた擦り傷すら、治っていた。
「なんでだろ…。スキル確認してみるか。」
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歩く67
効果
1日に68回発動可能。自身に歩行補正がかかり、歩くのが楽になる。効果時間は、10分。
(次の日まで使用不可)
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「68回全部使ってたみたいだ。でもどおしてだ?回復するなんてかいてないぞ。あっ、まさか歩行補正は、微量の回復効果があるから、歩くのが楽になるのか?」
そうじゃないと説明がつかないな。でもそうなると俺は、1日1回10分継続の回復魔法が使えるようなものだ。
「俺、この世界でやっていけるかも。」
俺はナーブ王国に、背を向け森を歩き出した。




