表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界放浪記~ここは異世界テラフォーリア~  作者: ai-emu
【わきみち】12人ではじまる異世界生活(その1)
88/139

(6)いろいろと服装が変化しました

トーマンさんたち『沙羅双樹』の保護下に入り、一緒に暮らすようになった僕たち『滝の上の12人』のメンバーは、コロラド王国ムハマルド辺境伯領プライムテニシアという町で暮らし始めて10日目になった。今日の日付は、NMDC23667年10月1日1であり、今日はバティスティア聖教(僕たち12人が入信した宗教名)において大事な祝祭『月初の大祭』が開催される日でもある。

10日前に月光神(闇の神)ツクヨミの聖女に襲名したセイカさんは、昨日の夕方からこの祝祭を主催する事になり、そのため昨日からプライムテニシア神殿に缶詰め状態で不在である。


ちなみにこの月初の大祭は、次の6つの神事で構成されているお祭りだ。


(1)月終の落日祈祷

毎月40日の日の入りの時刻に、各神殿にいる神官全員が神殿や教会等の西側に並び、夕日に向かってその月の平和と安寧が無事に迎え終了できた事を、太陽神アマテラスに祈りを捧げ感謝する神事。なお、10月40日の大晦日の神事のみ、『年終の落日祈祷』と別に呼称されている。


(2)月終の謝肉祭

1ヶ月間無事に過ごす事ができた事を、神々に感謝し当日朝までに奉納された食材を使用した食べ物を、神殿が庶民にふるまう大食事会。奉納された食材だけでは足りないため、実際はその町や村を治める領主や貴族が、残りの食材を負担する事になっている。


(3)月神神事

日付が変わる時間を挟んだ前後1時間、各月を守護している月神の交代を宣言する神事。基本的にその町や村に生活もしくは滞在している神官以上の聖位を持つ者全員の参加が義務付けられている。


(4)太陽神の復活祈祷

毎月1日の日の出の時刻に、各神殿における聖位の最高位(上位聖位もしくは神託聖位の中での最高位)に就いている者が日の出の時刻を挟んだ20分間の間、禊の泉に浸かって聖句を唱える神事。その月の平和と安寧を願って、太陽神アマテラスに祈りを捧げ祈願する神事。なお、1月1日の新年の神事のみ、『年初の復活祈祷』と別に呼称されている。


(5)聖浄行列

先月1カ月間に及び町中に堕ちた穢れを祓うため、決められたルートを神官全員で行進し、決められた場所で浄化の儀式を執り行う神事。町の大きさに左右されるが、2~10時間ほどかかる神事となる。


(6)成長祈願の勅杯

すべての神事の締めとして行われるのがこの神事。日没を基準に開始し、2~3時間ほどで終了する。その月に(神殿や教会が所在する町や村で)生まれた子供の中で、満年齢が1歳・3歳・5歳・7歳の子供すべてに対し、成長祈願を神々に祈る神事である。


このうち、昨晩僕たち全員が参加したのは、月終の謝肉祭と呼ばれているただのパーティーである。そして、再び僕たちが参加できるのは、というか見学できるのは聖浄行列と成長祈願の勅杯の2つの神事だ。それ以外の神事は、基本的に神殿に勤めている神官さんのみが参加する事になる。

なおパーティーの際、セイカさんをエスコートして入場行進をする大役に選ばれたのは、何と僕だった。セイカさんはどうも、地球あっちにいた頃から僕の事を意識していたらしく、今回のエスコート役を頼んできた際に告白もされた。もちろん僕は、その告白に対しO.K.の返事を出して、今後もエスコート役を担う事になった。また、同時に結婚もしてしまった。


神事が明けた翌日からは、通常営業に戻る僕たち。

ちなみにこの10日間の間に、12人それぞれが着用する服装も変化してきている。


まずはセイカさん。

セイカさんは、『神職関係者が着用している服装が落ち着く』という理由で、四六時中聖女様仕様の白色と空色を基本色の修道服を常時着用している。なお、修道服と言えど基本はワンピースなため、背中側にチャックが付いている。

そして街中を歩いても、ほとんどの人から名前で呼ばれずに『聖女様』と呼ばれている。セイカさん自身は、名前で呼んでもらいたいようだけど、仕方ないかなあと諦めている感じだ。ちなみに、『聖女の名のもとに』と言って言葉を発すれば、その発した言葉の通りになるらしいが、どちらかと言えばこんなくだらない事にそこまではやりたくないようだ。

つい先日、僕と結婚したかわゆい奥様でもある。


次に、僕事ミチザネ。

製薬関連の加工を担う僕は、錬金ギルドに加入しており、その影響で錬金術師としての制服であるワンピースを支給された。義務付けられているわけではないが、案外着心地がよくいろいろと便利で、服装を気にしなくてもいいため、基本この服装になった。なお、魔術師としてもそんなにおかしな服装ではないため、冒険時も基本このままである。

ちなみにこの錬金術師のワンピースは、男女ともに同じデザインであり、基本は真っ黒な踝丈のワンピースである。ただし、胸側は肩口から胸元まで、背中側は肩口から肩甲骨あたりまで真っ白な布になったツートンカラーで詰襟付で、背中側にチャックが付いている。ちなみに腰の部分で革ベルトで締め、革ベルトにはちょっとした小物入れやナイフを刺す場所が取り付けられている。ちなみにこの小物入れはアイテムバックになっており、10トン近く収納可能である。


3人目は、セイカさんと食べ物屋台を開いているサナエさん。

僕たち12人(いや今ではトーマンさんも含めた17人)の胃袋の支配者として君臨している、2人の内の1人だ。調理師ギルドには、これと言った制服はないが、彼女はなんと何処かからか調達してきたメイド服を着用している。クラシカルなデザイン(地球基準なのでこちらではどういわれているかは知らない)の脳紺色のワンピース(もちろん背中側にチャックあり)に真っ白なエプロン、あの独特な髪飾り?の付いたカチューシャ。

このメイド服を四六時中着用しているのだよ・・・・、彼女は。誰が一体、彼女のご主人様なのかな?

ちなみに冒険時は、エプロンの代わりに革鎧を身に纏うだけである。


4人目は、クミコさん。

クミコさんは縫製ギルドに加入しており、何とサナエさんと同じデザインのメイド服を着用しているが、こちらは膝丈から10㎝くらい長いサイズである。なおメイド服がその丈なのは、ただ単純にそのまま戦闘もできるから。ちなみにスカートの内側には、たくさん暗器が仕込まれていたり・・・・・。

斥候職である彼女にとって、動きにくい踝サイズはお気に召さなかった模様だ。つまり、彼女は、戦闘時も普段の時も、変わらずこのメイド服で過ごしている事になる。

ちなみに、僕たちが着用する服一式(下着も含む)は、すべて彼女の作品に切り替わっていっている。先日購入したモノは、彼女の作品ができるまでの繋ぎのようなモノで、現に皆で分担して反物各種と針と糸を購入しているのだ。

もちろん、彼女のご主人様も謎めいている。


5人目は、革加工を担当しているナオト。

加入ギルドは、クミコさんと同じ縫製ギルドである。

普段は小さな革細工を作って小銭を稼いでいるが、ナオトが作った靴は履き心地がいいため、12人全員の靴を現在一生懸命製作中である。

そんな彼の服装は、戦闘時は大事な部位のみ金属加工をしてある革鎧、ハーフプレートである。速度重視型の戦闘方法では、|全身鎧(フルプレート)では動きにくいとの事。

普段着や仕事着として着用しているのは、世間一般の男性が着用しているような服装である。


6人目は、木工ギルドと木こりギルドを掛け持ちする木工加工職のシンヤ。

木を切り倒すのと、木を加工する事を同時に行いたい場合は、こうやって2つのギルドに加入しないといけないためこうなっている。

戦闘面でシンヤは、弓矢を使った狩人プレイである。弓矢の特性上、どうしても消耗品となる矢を現場調達するため、木工スキルを取得していた。その過程で培った各種細工技術には目を見張るものがある。

そんな彼の作る木工細工は、実はここプライムテニシアでは密かな人気となっており、モノによってはプレミア価格が付いている模様。

そんな彼の服装は、何故か甚平みたいな作務衣を直用。戦闘着はこの上に胸当てみたいな鎧を装着するだけだ。いったい何処の著名な芸術家だと、言いたいような服装である。


7人目は、金属加工職のノブオ。

ちなみに彼は、鍛冶師ギルドに加入しており、最近は貸工房に通ってその腕を磨いている最中である。貸工房とは、自らの工房を立ち上げれない鍛冶師や、そもそも冒険者兼鍛冶師のように、工房を立ち上げると不便を被る者たちのために、鍛冶師ギルドの敷地内に建てられている工房である。これは、工房の設備が大規模になりがちな鍛冶師ギルドと木工ギルドにのみ行われている事であり、他のギルドにはない特色でもある。

そんな彼が着用している服は、鍛冶師ギルドから渡された長袖トレーナーとジーンズのような生地でできたオーバーオール。ちなみにどちらも耐火・耐塵仕様である。なお、戦闘時は大型重量武器を振り回すパワーハイターなので、自分詩人で造った全身鎧フルプレートを着用している。


8人目は、職人5人が作った商品を専属で売りさばくトキコさん。

商人ギルドに加入し、行商人として現在は市場の住人となっている。一応、セイカさんとサナエさんとは同じ市場内に入るが、売っているモノが違うため売り場自体は結構な距離が離れていたりする。

そんなトキコさんは、僕から錬金術の基礎を学び、錬金ギルドにも加入。錬金術も齧るようになった理由は、錬金術師としての制服であるあの男女兼用のワンピースが欲しかったから。革ベルトに取り付けられているあのアイテムバックとなった小物入れやナイフを刺す場所が欲しかったんだと。僕たちの中には、【アイテムボックス】が使える人材がいないからね。


9人目は、複合移動商会『滝の上の12人』の馬車の御者を務める予定のヨシハルだ。

現在は、辻馬車ギルドに加入して、しばらくの間は雇われ御者として腕を磨いている最中である。今日も朝早くに借家を出ていき、ここプライムテニシアの何処かを、流しのタクシーに様に走っている。

馬車についてはどうにかなるが、それを曳く馬については購入しないといけないからね。僕たちもいろいろと協力はしているが、自分で稼いだおカネで買う馬には愛着がわくんだとか。

そんな彼の服装は、詰襟の学生服のような服(ちなみに辻馬車ギルドの制服らしい)を着用。戦闘時は、ノブオと同じ全身鎧フルプレートである。

ちなみに、トキコさんとヨシハルとは結婚した夫婦関係となっている。


10人目は、サバイバル技術に精通しているコウジだ。

戦闘面では、あらゆる罠を設置しする狩人プレイヤーであり、その過程で採掘や採取などにも手を出している。そのため、採掘ギルドには加入しており、最近は近くにある鉱山に潜っていて数日間あっていない。

戦闘面では、タワーシールドとロングソードで闘う騎士型の楯であるため、全身鎧フルプレートを着用する。ちなみに普段着は、その辺にある普通の服を着用している。

生産面では、サバイバル技術に精通しているため、どんな場所でもある程度快適な寝床などを造ってしまう能力がある。その能力を如何なく発揮して、何処かの鉱山内に快適な寝床を提供してしまったらしい。


11人目は、様々な徒手空拳を使った物理攻撃職のキョウカさん。

『今津流格闘総合武術』の道場に通っており、その道場でヒカリちゃんを師としてその腕を磨いていたほどだ。もちろん脳筋なので、テンプレ?通りに生活系スキルは皆無である。また、包丁を握る事をセイカさんから禁止されているほど、独創的な(毒認定された)料理を作ってしまった。もちろん、他の生産関連もすべて斜め上をいくほどの独創的な作品を編み出す腕前である。

そんな彼女の服装は、戦闘時・普段着共にクミコさんに作ってもらったチャイナ服である。

戦闘時は深めのスリットの入った上着にズボン、普段着はワンピースタイプのチャイナ服となる。ちなみにどちらのタイプも、背中側にチャックがある。クミコさん曰く、前合わせはめんどくさかったらしい。


そして最後12人目は、前衛脳筋剣士のクニヒロだ。

本人も、『脳筋』という枕詞を付けても怒らないほどの脳筋野郎で、生活面は僕たちにおんぶにだっこ状態を貫いている。ただし、剣術に属するスキルはカンストしているため、普段はセイカさんたちのボディガードを買って出ている。

市場は何かと物騒で、女の子だけではいらぬトラブルを誘い込んでしまうんだとか。

なお、僕とセイカさんが結婚したように、クニヒロはセイカさんの(屋台での)相棒であるサナエさんと結婚していたりする。


そんな服装になってしまった僕たち12人は、この世界の事を勉強しつつ、冬の間はここプライムテニシアでおカネを稼いでいる。時々、冒険者としての仕事をしながら。

ちなみに雪が解けたら、トーマンさんたちと共に何処へ放浪の旅に出る予定である。


まだ、何処に向かうかは、決めていないけどね・・・・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ