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異世界放浪記~ここは異世界テラフォーリア~  作者: ai-emu
【よこみち】チートな〇〇と万能聖女様(その2)
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(8)テレサちゃんの魔術修行

野営時の寝床も完成した翌日。つまりNMDC23667年7月16日の事である。

寝床の詳細については、また今度詳しく説明するので今は割愛する。

今日からテレサちゃんに対し、いろいろな訓練を始める。


「まずは、テレサちゃんが持っている魔力属性を調べるね。テレサちゃん自身は、自分がどんな属性を持っているのか知ってる?

あっ、これから教える方法は、この世界で教えられている方法じゃなくて、ボク自身が師匠ヒカリちゃんに教えてもらった方法だから。まあ、学校に行かないテレサちゃんには、どんな方法でもあまり変わらないと思うけどね。」


まずは、どんな属性を持っているのかを知らない事には、何もできないとばかりに聞き出すマコト。

マコトの言うとおり、例の心臓の病気によって、すでに入学時期を大きく逃しているテレサちゃんは、この世界の学校に行く気は更々内容だ。もっとも、学校で教えている座学の内容は、すでに(家庭教師によって)すべて学習しているため、改めて入学する事はないのだが。

唯一学習していないのが、今回マコトとマナミちゃんから教わる魔術関連と、自己防衛手段、あとはダンス関連となる。


「属性ですか?・・・・・そういえば、例の心臓病を患ったため、そういった事は何も調べていませんね。というか、激しい運動などをすると、すぐさま動機や息切れが起こりましたので、令嬢としてあるまじきことですがダンスの訓練もした事はありません。

魔術にしてもしかりですね。魔力を使い切ると、体力が落ちて心臓にも影響があるので、使った事がないので知りません。唯一やっていた事と言えば、少しでも体力を温存するために、体内で魔力を循環させて血のめぐりを他助けしていた事です。これについては、心臓病を患ってから、寝る時以外はずっと行っていますので、今では息をするかのごとく自然にできます。」


そう言いながらテレサちゃんは、魔力循環を本当に息をするかのごとく自然に行う。マコトやマナミちゃんですら、循環している魔力を見極める事が困難ななほどの腕前である。


「これは・・・・・・すごい逸材かもね。それじゃあテレサちゃん。魔力循環したままでいいから、その循環している魔力を外に放出できる?」

「放出ですか?

・・・・・・・・。

え~~~っと、ちょっと無理ですね。ごめんなさい。」


テレサちゃんは、マコトに言われた事をやろうと頑張っていたが、5分ほど奮闘して匙を投げた。


「謝る必要はないよ。9割以上の人は躓く場所だからね。言ってしまえば、これができて初めて魔術師になるために片足突っ込む事になるんだから。

・・・・そうだね。まずは体内循環している魔力を、体の表層部分をめぐるように移動してみようか。この辺りは感覚が頼りになるから、ボクから何らかのアドバイスはできないけどね。」


マコトの言葉を受けて、ゆっくりとだが、テレサちゃんの魔力が巡っている場所が変化している事が解る。魔術を全く使用できない俺でもわかるという事は、テレサちゃんが持っている魔力量がとんでもない事だという証左でもある。

マコトは、そのあたりの事は真っ先に理解しているんだろうが、今はどうでもいい事だとばかりに、さくっと無視を決め込んで次の指示を出して言っている。


「そうそう、その調子。それじゃあそのまましばらく魔力循環してみようか。」

「はい。」


そう言ってテレサちゃんは、座ったまま体の体表面での魔力循環を行っていく。ちなみに現在俺たちがいる場所は、レたちがこの世界に始めてきたあの崖の上の大きな湖のほとりだ。魔力をいじくりまわすため、何かあったら困るという理由でここになっている。

しかし半分以上は、ピクニックみたいなものだが・・・・・。


「次は・・・・そうだね。今まで通りに体内循環させて、その魔力の流れの一部を血管に通すようにしてみて。」

「はい、血管って、マナミ様が教えてくれた、全身を通っている血液に流れの事ですよね?いや、その流れる通とだったかな?」

「厳密には違うけど、血液が流れている通路であっているよ。」

「はい、マコト様。」


初めはうまくいかなかったようだが、『少量の魔力を血管内に、薄く広く流し込む感じで』というアドバイスを受けると、10分ほどで全身に行き渡らせる事に成功したテレサちゃん。

ちなみに俺もケンジも、同じ事を隣で座って行っているが、もともと生産関連で待禄を使っていたケンジはともかく、全く使っていなかった俺は、未だ最初の段階で躓いている。つまり、テレサちゃんが息を吸うかのごとくやってのけた、全身に魔力循環の流れを創るあの行為である。


「コウタは・・・・・、とりあえず川のような流れを意識するんじゃなくて、シャボン玉みたいなモノをイメージして、それが体の中をクルクル回っている感じでやってみたら?初めから川の流れをイメージするのは難しいよ?」


俺が四苦八苦しているのを見て、マコトから的確なアドバイスが飛んでくる。

魔力感知は出来ているんだから、まずはその魔力をシャボン玉のように形作って・・・・・・、できたな。

次はこれを、体内で転がすようにイメージしていく。なかなかと難しい事を要求してくるが、しばらくの間はこれをやっていく事で我慢しようか。


「それができるようになったら、今度はシャボン玉をたくさん作って、体内で流れを作ってみるといいよ。シャボン玉が無数に増殖したら、今度はシャボン馬間がくっつくようにイメージしていけば、最終的には川の流れのようになるはずだから。」


ああ、点から線、線から面という考え方をしていくのか。これならばイメージしやすいな。

そうやって、マコトとマナミちゃんを師として、俺とケンジレ簑ちゃんと何故かアマルーダさんとトムソンさんも一緒に魔力の訓練を行っている。

なぜならば、この先にある訓練内容が、戦闘面において効力を発揮するからだ。前衛・後衛関係なく。


「次はテレサちゃんだね。まずは人差し指の先に、血管を流している魔力を少し出し、シャボン玉のようなモノを作ってみて。・・・・こんな風に。」


そうやってマコトが出した魔力球は、無色透明で、大きさ的にはピンポン玉サイズだった。テレサちゃんも、四苦八苦しながら5分ほどでテニスボールくらいの大きさの魔力球を出す事に成功するが・・・・・。


「それはちょっと大きすぎるね。もっと小さくできない?その大きさだと、イメージ次第で中級くらいの魔術が放ててしまうからね。

・・・・・・。

そうそう、そのくらいの大きさね。」


マコトは、テレサちゃんが出している魔力球の大きさがピンポン玉サイズになったところで次の話を始める。ちなみに俺たちは、まだまだそこまで行っていないので、今のところはチラ見されているだけでこれと言った指導はされていない。最初に言ったとおり、感覚の問題なので指導できないのだろう。


「それじゃここから、テレサちゃんが持っている属性を調べていこうか。ちなみに、今出してもらっている魔力球は、無色透明だから無属性の魔力ね。この結果、最低限無属性は持っている事は確定しているよ。」

魔力球これ、無属性の魔力だったんですか?」


テレサちゃんは、今出している魔力球が無属性の魔力だった事に驚く。


「そういえばテレサちゃん、魔力属性には何があるのか知ってる?」

「属性初種類ですか?確か・・・・、光と闇の2極と、風・水・火・地の基本4属性。そして、先ほどマコト様が話していた無属性で7つ。私自身、無属性がある事を知りませんでしたので、ついさっきまでは6属性とばかり思っていました。あとは、これらの派生属性となっていたはずです。」

「よくできました。ちなみにボクは知らないから聞くけど、この世界ってどうやって属性を調べているの?」

「私もやった事がないので知りませんが、『〇〇ボール』と呼称されている、各属性毎で一番弱い魔術を順に売っていく方法だったと思います。」


テレサちゃんとの会話で、この世界の属性を調べる方法を聞き出したマコト。その話を聞いていたマナミちゃん自身も、「めんどくさい方法で調べてるんだね」と、半ば呆れてしまっている。

魔術を全く使えない俺ですら、その方法はどうかと、つい考えてしまった。そんなことしなくても、もっと簡単な方法があるのにと・・・・・・。


「じゃあ、テレサちゃんには、その7つの属性の内、どの属性を持っているのかをこれから確認してもらいます。ちなみに、テレサちゃんが話してくれた方法は、一切使いません。

確認の方法は簡単です。次の詠唱を詠めばいいだけですので、僕に続いて詠んでください。

 天空に坐する魔術神『イシスアマト』に問う

 我願い確認するは7属の礎

 我の持つ属性を光となりて顕現せよ

魔力属性光球アトリュビートライト】」

「天空に坐する魔術神『イシスアマト』に問う

 我願い確認するは7属の礎

 我の持つ属性を光となりて顕現せよ

魔力属性光球アトリュビートライト】」


マコトとテレサちゃんが、何やら魔術を1つ発動させた。その発動させた魔術によって、テレサちゃんが立てていた指にある無属性の魔力光球が準に変化していく。

無色透明・・・・白色・・・・黒色・・・・緑色・・・・水色。

合計5色の色のついた球が、順にテレサちゃんの指に現れる。ちなみにマコトとマナミちゃんは。この5色の他に赤色と黄色を含めた7色である。


「ちなみに、今現れた色に対応する属性だけどね。無色透明が無属性、白色は光属性、黒色は闇属性、緑色は風属性、水色は水属性になるね。つまりテレサちゃんは、光・闇・風・水・無の5属性持ちという事になる。

で、無属性を持っているという事は、次にいう派生属性が使える事になるわけ。

強化(光+無)・弱体(闇+無)・雷(風+無)・氷(水+無)

結界(光+闇+無)・解呪(光+風+無)・解毒(光+水+無)

呪詛(闇+風+無)・毒物(闇+水+無)・嵐(風+水+無)

回復(光+闇+風+無)・治癒(光+闇+水+無)・干渉解呪(光+風+水+無)

干渉(闇+風+水+無)・反射(光+闇+風+水+無)

この15属性を頑張れば使える事ができるよ。」

「ほ~~~~~~。」


マコトの解説に、なんだか夢見心地な感じで答えたテレサちゃん。

いきなり、これほどまでの属性が使用できると言われても、一度も魔術を使った事がないテレサちゃんにとっては、どう答えていいのは解らないのだろう。

マコト自身も、そんな事よく理解できているみたいで、こう話を続けていく。


「とはいうものの、テレサちゃん自身一度も魔術を使った事がないからね。右派基本7属性と、生活魔術を使いこなせるようにしていこうか。」

「はい!」


という事で、まずは生活魔術6種から始めていくマコトとテレサちゃん。

ちなみに生活魔術6種とは、【火種ファイアー】・【水出しウォーター】・【湯出しホット】・【清浄クリーン】・【乾燥ドライ】・【光源ライト】の6つの魔術で、魔力さえあればだれでも使用できる魔術である。そのため、いったん魔力循環の訓練をやめて、全員がこの生活魔術の習得に励んでいく。

その結果、何故か魔術の『ま』の字も齧っていなかったテレサちゃんが、真っ先に生活魔術を覚え、トムソンさんが一番最後まで苦戦する結果になった。

俺?

俺は、トムソンさんの前・・・・、つまりブービー賞だよ?

なお、2番目はアマルーダさんだ。


「これで、侍女としてのお仕事がはかどります。」


骨の髄まで侍女である彼女の一言は、なんだかとても皆の骨身に染み込んでいった。その直後に出された紅茶は、今まで出されてきたモノに比べ、天と地ほどの差のある味だった。

湯出しホット】の魔術で出したお湯が、今日使用した紅茶の茶葉に対して最適の湯加減だった事が影響しているんだとか。紅茶って、温度管理がすべてみたいなところがあるからね。

マコト曰く、その気になれば0.01度単位での温度管理ができるんだそう。


「まず本格的に魔術を教える前に、テレサちゃんには、物理と化学の法則を覚えてもらう。」

「物理と化学の法則ですか?そういえば、マコト様とマナミ様も、よくそれを口に出していますね?


次なる課題として、ピンポン球サイズに出した魔力球を掌から1mくらい離した場所に常時出し続ける事を命じられたテレサちゃん。これがうまくいけば、次はその魔力球(今は不慮の事故があっても大丈夫なように無属性になっている)を持っている属性色に変化させならがすべて浮かべるというモノにらしい。

で、そこまで及第点だ貰えれば、次はいろいろな大きさにして自分の周囲をクルクルと回転させる訓練になる。実はこの訓練は、攻撃魔術があまり得意ではないマナミちゃんも、ひなな時間を見つけて行っている事だ。今現在でも、テレサちゃんの横で行っており、現在のマナミちゃんは、その各魔力球の速度に緩急をつけ、追い抜き、追い越しも行っている。

異論、ぶつかる事なくだ。


「最終的には、マナミちゃんがやっている事を、テレサちゃんにもやってもらうからね。」


と、マナミちゃんの方を見ながら、テレサちゃんに宣言するマコト。もちろんマコトも、同じ事を延々と行っている。

魔力球を出しながら、物理と化学の講義が始まるのだった。

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